ただいま夏季休暇中【次回の更新は21日の予定です】

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いつもご愛読いただき誠にありがとうございます。

誠に恐縮ではありますが、
当ブログはただいま夏季休暇をいただいております。

次回の更新は来週21日(月)を予定しております。

まだまだ厳しい残暑が続いておりますが、
くれぐれもご自愛ください。

それでは引き続きのご愛顧のほど、
よろしくお願いいたします。
    

2017.08.11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 徒然

追憶の森

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ダラス・バイヤーズ・クラブ』『インターステラー』のマシュー・マコノヒー、
渡辺謙の共演で贈る『追憶の森』。

原題は『The Sea of Trees』。
つまり “樹海”。
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【ストーリー】

多くの仲違いはあったが、それを乗り越えながら、
最後には心より大切な存在であることを知ることができた、
最愛の妻を交通事故で失ったアメリカ人男性、アーサー。

自分の勝手な了見の狭さ故、
妻の気持ちをきちんと理解するための貴重な時間を失ったと考える彼は、
自責の念に嘖まれてしまう。
自身を罰する場所を死に場所と定め、
ネットで調べて知ることとなった、富士の青木ヶ原樹海までやって来る。

森の入口には、死へと急ぐ者を呼び止める文章が書かれた立て看板が立ち並び、
そこにはハングル、中国語、英語までもが併記されている。
そんな看板を橫目で眺めながら、
アーサーは警戒線を越えて森の奥へと分け入って行く。
森にはいくつもの骸が横たわり、
ここが、そのための場所であることを、アーサーにハッキリと伝えてくる。

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ふと覚悟を決めたように、腰を下ろしたアーサーは、
ピルケースから薬を取り出し、服毒自殺しようとした、まさにその瞬間。
目の前の林の中を彷徨い歩く日本人男性、タクミ(渡辺謙)を見つける。

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タクミは、出口を探してさまよい歩いていて、
アーサーはそんなタクミを放ってはおけず、
自らがやって来た方向へと案内するが、やがて自分もすでに迷っている事を知る。
もちろん「そのため」に来たのだから、それは望むところではあるのだが、
かといって、自分とは反対に、家族の元へと帰ろうとするタクミのことも
放ってはおけないアーサーは、まずは出口を探すことにする。

彷徨っているとは言え、どこか不思議な雰囲気を醸す、タクミは一体何者なのか?
生きようとする者と、死のうとする者、二人の先に待つものとは?


_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ 注意=以下ネタバレします=注意 _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _

森の中には外国人の遺体も多く残され、遺体の中のいくつかの近くには、
とても小さく美しい花の咲いているものもあった。
タクミは「霊が思いを成就させて天へ導かれると、そこにきれいな花が咲く」と
アーサーに教える。

そんな数奇な旅路の中で、アーサーはタクミに、
なぜ死のうとしたのか。
自分にとって妻がどれほど大切な存在だったのか。
そして、
「あなたは私の好きな色も、私の好きな季節すら知らない」と、
妻に蔑まれたこと、自分が妻に対して犯してしまった罪について、
問わず語りに身の上を語りはじめる。

タクミは、この森は霊が彷徨い集まる場所なのだとアーサーに教え、
「だから、きっと彼女もあなたの近くにいるはずだ」と伝える。
そして、タクミもアーサーに、私を待つ妻の名前は「キイロ」、
娘の名前は「フユ」という、自分にも、とても大切な家族がいる。
だから、どうしても家族の元に戻りたいのだと懇願する。

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そんな2人の邂逅を通して、アーサーも自分を見つめ直すことができ、
次第に生きる気持ちを蘇らせていく。
そして、2人で森から生還しようと、決死のサバイバルがはじまった・・・

少しずつ体力を失っていったタクミは、いよいよ動けなくなってしまう。
アーサーは「絶対に助けに戻るから」と約束してタクミを残し一人出口を探し、
なんとか救助隊に助けられ、ギリギリの所で森からの生還を果たす。

救助スタッフに自分とは別に、
日本人男性もまだ取り残されていることを告げるが、
タクミが森に入ったという日時に監視カメラに映った人影はないこと、
そして、実際に捜索にも向かったが、アーサーの言う場所に人影はおろか、
遺体もなかったと告げられる。

それでも納得のいかないアーサーは、退院後、自分でも捜索に向かうが、
タクミと別れた場所には何もなく、そこには一輪の花だけが咲いていた・・・

数年後。
大学教授であるアーサーは大学に戻り、それまでの生活を取り戻していた。
そんなある日、学生がアーサーのデスクのメモ書きをのぞき見し、
「Yellow」「Winter」と、その日本語を訳して聞かせた。
それは、タクミが妻と娘の名前だと言って教えた
「キイロ」「フユ」を書き留めておいたメモだった。

「だから、きっと彼女もあなたの近くにいる」
死んだ妻が、タクミの姿を通して自分の好きな色と季節を報せてきたのだと
その時アーサーは知るのであった。


【私的感想】

とても残念なことに、今作はカンヌをはじめ、
欧米各国で「なぜ死ぬためにわざわざ日本まで行く必要があるのか?」と、
上映後かなりのブーイングが浴びせられたのだそうだ。

私も最初は、青木ヶ原に行くために、空港から新幹線に乗るとかいう
あり得ない設定だったり、
それなのになぜか渋谷の街を歩いているシーンがあったり、

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樹海の入口まで乗っていったタクシーが、30年以上も前のモデルであったり、
あからさまに海外の森で撮影されていることが分かってしまったり、
年間数十体の自殺体が回収されるとはいえ、
少し樹海に足を踏み入れただけでポンポン白骨体に出会うはずがないと思ったり、
広大な樹海への入口はそれこそ無数にあるので、監視カメラはないだろう。とか、
少なくない違和感を憶えてしまった。

外国人が日本を描くと、
どこか日本を曲解しているような表現になりがちだ、と早合点してしまった。

そんなわけで、「キイロ」「フユ」という名前を最初に聞いたときは、
そのあとの重要な伏線であるとも知らずに、
「外国人が日本を描くと芸者か忍者かフジヤマだ!」
「そんな名前付けるか!ナベケンは何してた!」と、
思わず憤慨してしまう部分があったのは事実だ。

でも(フジヤマ的なリサーチ不足の部分を除けば)、
富士の樹海のことを、少なからず知る日本人にとって、
ここに自身の死生観を垣間見るということ自体は、
スッと腑に落ちてしまう設定だった。

何より、富士の樹海を彷徨う霊とは、
それは幽霊の類だと思いがちな我々日本人のステレオタイプな考えとは違って、
「生きる者と、霊魂が交信できる場所である」と解釈した
ガス・ヴァン・サント監督の発想は、むしろ素晴らしいと思いました。

これは日本人が創るべき作品であったと思います。
オススメ度:80

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ お盆休みのお知らせ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _

いつも当ブログにご来訪いただき誠にありがとうございます。
恐縮ではありますが、来週、当ブログは夏季休暇とさせていただきます。

次回の更新は再来週の21日(月)を予定しております。
まだまだ暑い日が続きますが、皆さまくれぐれもご自愛のほどを。

それではまた、こちらでお会いしましょう〜〜〜
  

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

2017.08.10 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

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埼玉のへそ曲がり

Author:埼玉のへそ曲がり
オートバイと
スノーボード。
近ごろ波乗り。

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