GODZILLA

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『GDZILLA ゴジラ』、前回に引き続きユナイテッドシネマとしまえんで
3D IMAX版を観てまいりました。

今作はついにゴジラの敵役を登場させるという英断によって、怪獣同士の戦いが
繰り広げられ、ある意味子供用娯楽作品というゴジラの原点に戻っていました。

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そしてそのムートーと呼ばれる敵役が、かなりギャオスに似ていて、
もちろん意図せずに似てしまったものと思われるが、
ギャオスはガメラの敵役なので、日本人の私にはかなりの違和感であった。

しかも、ゴジラとその敵役怪獣ムートー双方の存在理由が、“自然界の均衡"という
平成ガメラですでに使われたプロットだったりするから余計に話はややこしい。

それと、これは『パシフィックリム』も同じだが、
戦闘シーンは夜か、薄暗い雨模様の中でのみ描かれており、
できれば白昼堂々と怪獣同士がド突き合う様子を眺めたいものだ。
『ジュラシックパーク』でも、T-レックスが登場するシーンだけ雨だったことを
考えてみても、このテの映像には暗がりの方が効果的なのかもしれないが、
聞くところによると、
日中シーンのCG合成にはナイトシーンに較べて莫大な費用がかかるらしい。
そう聞くと、今作がわざわざ霧の多いサンフランシスコを舞台にしていることも
お金の問題なのか?と、ついうがった見方をししまう。
だって、『トランスフォーマー』にしても、
ヒットの見込める予算の大きい作品は逆に全部日中シーンだからね。

やはり、私のような『東宝チャンピオン祭り』世代にとってゴジラとは、
コンテンツなんて言葉で安易に表現して欲しくないほど重みのある、
言わばバイブルのような作品だ。
そんなゴジラなので、どうしても辛口になってしまうことはお許しいただきたいが、
それでも今作が子供用にある意味“戻った"ことに関して、
それが悪いことかというと、私はむしろ評価すべきことだと思っている。

まず第一に、制作陣にゴジラに対するリスペクトがきちんと感じられること。
このゴジラがあのゴジラか?とその姿を問われれば、
正直にちょっと違うと言わざるを得ないし、
以前にハリウッドで作られた、まるでトカゲのようなゴジラと較べれば・・・
なんて低レベルな比較論を持ち出しても尚、
日本版ゴジラの方が何倍もカッコいいと思う。

思うのではあるが、それでもオリジナルのゴジラを尊重しながらも
オリジナリティを表現しようとした意図は十二分に感じられるゴジラ像だと思う。

そしてついに、怪獣同士の対決の構図を持ち込んだこと。
これはもう『パシフィックリム』の成功があってのもの種だとは思うが、
おかげで単に巨大生物が都市を破壊するというだけの構図から
一気に子どもの頃に観た、まさに東宝チャンピオン祭りの頃のゴジラに
戻ったことにはもう賞賛以外に贈る言葉がない。

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そして第3に、ゴジラが人間を護る役回りになっていること。
上の画像をよく見て欲しい。
左下の堤防のような場所に人間がいることにお気づきかと思う。
しかもその人間たちは特に逃げ惑うでもなく、中でも一番左の女性とおぼしき人物は
手すりに手をやりながら目の前を悠然と進む巨大生物を見上げていて、
この危機感のないカットが今作の全てを物語っている。

そう、今回のゴジラは人間社会に敵がい心を抱かないという設定なのだ。

大怪獣が人間を護るというのはもう理屈では説明ができない。
いっそ作り手も開き直って子供のフリを決め込む以外にないのだ!

スーパーマンだって最初は謎の宇宙人でしかなく、
人類にとって敵か味方か解らなかったわけだからそういった意味においては同じだ。
つまり、その開き直りさえ出来れば、ただのパニック映画から脱皮し、
スーパーマンやアイアンマン、もっと言えば超人ハルクと同様に、
観る者に最高のカタルシスを与えるエンターテインメントに変わるわけだ。

つまり、今作をもって、アメリカでもゴジラは、制御不能のヒーローという意味では
少なくとも超人ハルクの域にまで認知が到達した証になるわけで、
それが何よりウレシイ。

興行成績もまずまずのようで、そんな制作陣の賭けは成功したというわけだ。
もちろん続編の制作も早速決定し、しかも制作するだけではなく、その次回作に
「モスラ」「ラドン」に「キングギドラ」まで登場させると発表されたらしい。
それってつまり『怪獣大戦争』であって、
いきなり2作目に『アベンジャーズ』みたいなものだ!と、私は興奮を隠せない。
是非このままメカゴジラまで突っ走ってもらいたいものだと思う。



最後に、3D IMAX版の是非についてだが、
残念ながらゴジラに関してもあまり効果的だったとは言い難かった。
どうやらIMAX専用の撮影機材が存在するようで、つまりそのカメラを
使っていない作品を、IMAX版にアップグレードして公開する場合もあるのだそうだ。
たぶんその専用機材で撮影された作品の方が臨場感など
IMAXの持つ効果を得やすいのだろう。
残念ながら専用機材で撮られた作品かどうかを知る方法を私は知らないので、
この先も当たり外れは五分五分になりそうだ。



徹底した秘密主義で撮影を進めることで知られる『ダークナイト』の
クリストファー・ノーラン監督の11月公開予定の次回作
『インターステラー』の予告編がいよいよ公開された。
どうやら今作でノーラン監督はIMAXでの撮影もしているとの噂もあり。
楽しみだ。
  
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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

2014.08.01 | コメント(4) | トラックバック(0) | 映画

コメント

僕は初代ゴジラ(あくまで人類は敵)だった時に戻って欲しかったですねー。
僕は昭和後期のあの全てクッキリ見えます照明があまり好きでなかったですね。
初代ゴジラもガメラも最初は夜のシーンだったと思います。
昔の方がコントラストがついてて好きなんですよね。
ゴジラより大映のガメラが夜のシーンでしっかり照明を作り込んでました。
まぁ夜のシーンはツブし撮りだからやっぱ画面の隅々までクッキリしてましたけどw
僕的には夜の戦いの画作りやトーンは昔のゴジラ感を出していて
「特撮」をハリウッドでやったらこうなるんだなーって感じでした。
本来ハリウッドならもっと艶のないマットな質感ですもんね。
どっちかというとリブートした樋口ガメラの方が近い気はしました。
今回のでガメラ3のガメラ対ギャオスのシーンを思い出しましたね。

オマージュはあちこちに見られ、確かに「特撮ゴジラ」でしたね。
ただ人間ドラマを重視とのことでしたが、安定のレジェンダリーにしては
だいぶ物足りなかったですね。
ゴジラに対して思い入れがあるのはお父さんだけで、
息子は家族の元へっていいながらアッサリ忘れて怪獣退治だし
相変わらずアメリカ軍至上主義がちょっと鼻につくし、
芹沢博士は何が「人間は自然に勝てない」だw
お前がムートー2匹を育てた諸悪の根源じゃねーかよwって
何にもしないで「ゴジラだ」って言ったら仕事終わっちゃって、
あと放ったらかしだったし。
広島の原爆をハリウッドが取り上げたことも珍しいけど、監督が
アメリカ人じゃないからできたことなのか、
でも結局サンフランシスコ沖でメガトン級の核爆発させちゃうしw
ハリウッドは相変わらず核爆発も沖なら大丈夫的神話が根強くあるのか...

あとアメリカ人はやっぱモンスターといえば手足の長いヤツなのかとかw


ノーランはIMAXカメラ好きみたいですね。
The Dark KnightのファーストシーンだけIMAXでしたけど
IMAXカメラで本編を撮り切るのは機動力が無いだけに大変そうですけど。

2014-08-01 金 10:54:16 | URL | #- [ 編集 ]

密かにハリウッド版のミニラ期待してるんだけど…w

2014-08-01 金 12:28:36 | URL | HAMA #- [ 編集 ]

Re: タイトルなし

ことがゴジラなだけに思うところは多いですよね。
それだけについつい粗を探したくもなりますが、
そんなゴジラを肩の力を抜いて観られるようになったのが、
今回一番の収穫かな?と。
やっぱり大怪獣って、理屈じゃないんだよね〜ということを
私は改めて実感した次第です。

さておき、
確かに芹沢博士は掻き回すだけで何もしていませんね〜
渡辺謙のあの存在感にすっかり騙されていましたわ(笑)

2014-08-01 金 12:43:33 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

HAMAさん
キングギドラがあるならミニラもあるかもしれんですな。

2014-08-01 金 12:44:42 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

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