bca 雪崩 エアバッグ『フロート』セミナー

DSC01531.jpg

結局注文した私のフロート30は届いておりませんが
bca アバランチ エアバッグ『フロート』シリーズの代理店、
キャラバンの本店で行われた「フロートセミナー」に参加してきました。
取り扱い方法などうかつに説明して誤解を招くといけないのでここでは書きませんが
セミナー中気になった部分を紹介します。

DSC01521.jpg

まずは雪崩埋没後15分経過から生存率が下がるという有名な話が前提としてあるのですがそれに加えて実はシャベルでの掘り起こしにかかる時間が侮れないという話から。
これはビーコンサーチの熟練度に関しての言及はなかったのですが意外に場所を特定するのに時間はかからないという調査結果で、むしろそこからの掘り起こしに時間がかかったと答えた雪崩経験者が多かったそうです。ついビーコンサーチの心配ばかりしてしまいますが大切なのは埋没地点を特定してからということ。

DSC01522.jpg

こちらは完全埋没の深さが70cmを超えると生存率が低くなるという話。たったの70cm。もちろん窒息が原因なので頭までの深さの話。逆さに埋まってたら足まで70cmでも関係なし。つまりビーコンサーチに5分しか掛からなかったとして埋没深度が70cmを超えると掘り起こしに10分以上掛かり15分を超えてしまうということ。

DSC01524.jpg

エアバッグ装着者の生存率98%を高らかに謳う。

注目はエアバッグ装着者で全く埋没しなかった人が180人中82人という事実。部分埋没で済んだ人も64人。完全埋没したがエアバッグが雪の上に出て発見が早まった人が17人。3人はエアバッグまで完全埋没しているが、高い確率で埋没を避けられることがわかる。(14人は状況不明。死亡した3人が以上のどこに属するのかは不明)

つまり、よくいう「15分以内の迅速な発見と掘り起こし」とは深くに埋まらないことが生存率を上げる近道であることをこの調査結果は教えている。
もちろんプローブ技術やスコップでの掘り起こし技術の習得、向上もあるだろうけど今までは発見までの時間を短くする(ビーコン)か埋まっていられる時間を延ばす(アバラング)以外に技術的な進歩がなかったわけだ。

DSC01525.jpg

で、なぜにエアバッグが膨らむと埋まらないのかという根本的な疑問に答えているのがこちらのフリップ。それがナッツの盛り合わせの入った袋の中で一番大きいブラジルナッツが上に上がってくる現象。題して『ブラジルナッツ効果』。だそうです。

ABSなど左右振り分けで展開するエアバッグとの相違点を訊いたら考え方の違いについては解らないが、bcaのものは後頭部を守ることも念頭においているということだった。

DSC01530.jpg

といったデータの話のあとは実際にエアバッグ体験。
想像よりも爆発(?)音量は低めで粛々と膨らむ印象。展開したエアバッグの畳み方も意外にもキチンと畳むよりもくしゃくしゃに畳んだ方が開きやすいそうです(畳む位置に順番はありますので注意)。
それよりもキャニスターの装着には相当に気を遣わされる事が判明。説明書読んですぐに使えるというレベルではない(そもそも日本語説明書が付くのかも不明)。これは一度経験していないときちんと説明するのは難しいと思うので購入を考えている方はディーラー向けのクリニックに参加したショップから選ぶべきだと思います。まあ装着時に失敗しても空気が吹き出してまた3,675円かかるだけですけど、10万円以上を払って現場でエアバッグが展開しなかったなんてマジに笑えないので。

DSC01532.jpg

充填されたままで長期保管したあとでも上の画像のように針が青いエリアを指していればOK。基本的に空気が漏れることは「まずない」んだそう。

キャニスターの寿命は5年だそうで正規品には卸された年度の刻印が入れられ5年を過ぎたキャニスターには充填をしてくれないそうです。ちなみに5年というのはbcaの定めた規定ではなく日本の法規に準拠した結果だそうですが来シーズンからキャニスターのみの販売を開始してくれるとのこと。

それと、やはり充填された状態で飛行機に載せるのは手荷物でなくても禁止。渡航先で充填できるショップを見つけておくか、もしくはロジスティックで先に送るとか?私が心配なのは北海道に行くときくらいですが。

DSC01535.jpg

DSC01534.jpg

カタログ画像などで見るモデルと今季モデルは細々違っている。このトリガー形状もそのうちのひとつ。

DSC01528.jpg

こちらはフロート18ですが、正直シャベルとプローブ入れたらもうなんも入らないように思うのですが・・・・私はアークテリクスのSILO18を持っているのですが、私にはこのフロート18に18リットルもの容量があるようには思えない。購入を検討している方は一度見てみることをオススメする。とにかく容量に関しては3つともに言える話ですが、表示のサイズより8割方少なめに見積もっていた方がいいと思う。重さに関してはどのサイズも3.5kg程度。軽くはない。
加えてこのフロートシリーズにはバッグ外への積載に関する装備がほとんどない。単にバッグとしての性能は低く特にスノーボーダーはフロート36以外にボードを積載するベルトが装備されていないので注意が必要だ。私はスプリット・ボードなのでスキーと同様に使えるからいいが、このフロートシリーズはあからさまにスキー用に造られているプロダクトだということを知っておいた方がいい。
そんなわけでスノーボード・ムービーに登場するエアバッグは高い確率でABSになるというわけか。


今回このセミナーを受講してみて一番に感じたのはこの雪崩エアバッグというカテゴリーが、まだまだ過渡期の存在だということ。ましてや今回初めて日本に導入されたのだから代理店でも解らないことだらけ。今後のオペレーションのアップデートに期待するしかないことが改めて解ったことが収穫と言えば収穫。

それと大事なのは扱いには構造や仕組みなどに対するそれなりの知識と理解、そして少ないながらも技術が必要になると感じたこと。もちろん慣れればなんてことない類の話なのですが、おいそれと慣れるものでもないので脅かしも含めて言っておきます。

もちろんそのためにこのセミナーが開催されているのだが、12月15日水上、20日白馬でも同様のセミナーが行われるそうですのでお近くの方は是非体験してみてください。
詳細はコチラ
しかももし現物を手に入れられていれば通常充填作業に3,675円かかるところこのセミナー時に無料で充填してくれるそうです。いいなあ。
ときに、まだメーカー在庫あるそうですよ。安全第一。

関連記事
スポンサーサイト

テーマ:スノーボード - ジャンル:スポーツ

2011.12.03 | コメント(2) | トラックバック(0) | スノーアクセサリー

コメント

ダイビング用のタンクは5年毎に耐圧検査受ければ継続使用OKなのに・・・

来期?のABSに期待します。

2011-12-04 日 00:36:56 | URL | HAMA☆ #DNiKDWeE [ 編集 ]

Re: タイトルなし

HAMA☆さん
へえ、検査してくれるのはいいですねえ。たぶん1社でそういった体制を整える体力ないんでしょうねえ。マムートだったりノースフェースだったり、代理店じゃなくて国内にメーカー100%出資の支社のあるメーカーじゃないと駄目かも・・・ってパタゴニアかよ!

2011-12-04 日 11:32:10 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

FC2Ad

プロフィール

埼玉のへそ曲がり

Author:埼玉のへそ曲がり
オートバイと
スノーボード。
近ごろ波乗り。

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR