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PAVEL WILL & GRACE 5'9"

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以前、atuに乗せてもらった『PAVEL WILL & GRACE』
シェイプから感じる直感めいたものや、
モデル名から感じる先入観のようなものは人それぞれにあると思うが、
WILL & GRACEは私の思うフィッシュ像そのものであります。

一言でフィッシュと言っても、同じリッチ・パベルが削るものでも何種類もある。
それぞれに方向性や楽しみ方、狙う波があって違いが生み出されているのですが、
(その違いについて、私に理解できるかどうか、作動させられるかどうかは
 一旦棚上げさせていただくことにする)不思議なもので、
そういった与えられた用途や機能以前に、見た瞬間に恋に落ちるやつと、
そうでないやつとがいる。

特にフィッシュは見た目がとても分かりやすいので、
知らない方には色や柄の違い以外はみな同じに見えるかもしれないが、
これが似て非なるものなのであります。

フィッシュが象徴する自由さを、私にとって明らかなカタチとして
視覚化しているのがこの『WILL & GRACE』なのであります。

その自由さを予感させる「走る」とか、「速い」、「小回りが効く」とかいった
シェイプから連想される事柄以外にも、
「浮力」とか「容量」とか、「走り出しがいい」とか、
「テイクオフが速い」とかいった印象論も、
ある意味「心のスポーツ」でもあるサーフィンにはとても大切だと思う。

もちろん、そういったコトに囚われている時点で
シロウト丸出しであることは痛いほど分かっている。
でも、たまのサーフィンをより有意義にするために、
「こいつとなら上手くやれそうだ」と信じられることで、
心の重荷を下ろすことも、とても大切な道具の役目だと私は思う。

水の上をいかに滑るかをイメージしたときに、
そのボードから、沈んでいくような印象を受けて良いはずがない。
身体の質量の大きい私にとって、そんな心の重荷を軽減してくれるのが、
このWILL & GRACEにも採用されている
『VARIAL FOAM』という新しいフォーム材でありました。

私が新しモノ好きであることは間違いがないのですが、
このバリアルフォームが新素材だからというだけで、
私の重荷を避けてくれると直感できたわけではない。
以前よりatuが、WILL & GRACEでどんなに割れづらい波でも
スイスイと走り出していく様子を何度も目の前で見せられたことが、
バリアルに対して好印象を持った一番の理由。
やはり同じ時間に同じ場所で、同じ波に乗る
仲間のボードが機能している様子が一番心に響くものだ。
それが何やら聞き覚えのないフォーム材でできているとか言われれば、
単細胞の私は尚のこと、分かりやすく興味を惹かれてしまう。

そうして実際にバリアルフォームが奢られた、同じリッチ・パベル シェイプの
DIAMOND TWINZER』に乗るようになり、
バリアルが単純に浮力の高い素材なのではなく、
私の体重や身長で強く踏み込んでも、きとんとスナップとして
反発してくれるフォーム材であることがよく解った。

これは、先日紹介した『On the Edge of a Dream』でも
エッジボードの特性として語られていたことと符号するのですが、
エッジが水流を加速させボトムの水を排出させることで水との抵抗を減らし、
フロウ方向にボードを持ち上げていたことを、
バリアルフォームはその差材の特性でボードを水流から剥離し、
抵抗を減らしてスピードを稼いでいるものと推察される
(もちろん私の独自考察です。悪しからず)。

なので、機能させるためにはそれなりに速い水流(波の速さやパワー)を
必要とするエッジボードと違って、バリアルフォームは
力の弱い小波であっても走り出しの良さを引き出しつつ、
フィッシュの特性である高い機動性を確保できるはずだ。

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実際、WILL & GRACEのボトムは
薄いコンケーブが施されてはいるが、ほぼフラットに近い。
それだけ水の剥離性に優れていて、そもそも抵抗が少ない。
つまり、スピードコントロールに関するデザインへの対応幅が
ことのほか広いということなのだと思う。

そういったフィッシュへの思いや、
バリアルフォームへの信頼感といった類のものが組合わさったものが、
私にとってのWILL & GRACEであるわけだ。

そんなWILL & GRACEなので、
いつも次に欲しいサーフボードリストの一番上にいたのですが、
リッチ・パベルさんは毎年日本にやって来て、
日本のユーザーのオーダー分をシェイプしてくれていたので、
「いつかタイミングが合えば私もオーダーしよう」とか、
そもそもがオーダー嫌いの私は、それをさんざんあと送りにしてきた・・・

・・・のですが、
健康上の理由(シェイパーによって、フォーム材の削り粉が
体質的に合わないものがあるらしい)もあり、
リッチさんはもうバリアル・フォームを削らない決断をしたとの情報を、
昨年の11月に他でもないatuから聞いてしまった。

そもそもバリアルフォームを削るシェイパーじたいが少ないことに加え、
私の知る限り数本しか削られていないWILL & GRACEが
中古市場に出て来る可能性は極めて低い。

コリャもう無理だ。と、すっかり諦めていた今年の正月明け、
実は前回の来日シェイプの時にシェイプだけされていて、
まだグラスが巻かれていない状態のWILL & GRACEが存在することが判明した。

“判明”なんて言ってますが、単にSNSに情報が上がっただけのこと
(それを報せてきたのもatu)なのですが、
諦め気分だった私にとってそれは、“判明”レベルの蔵出し情報であったわけだ。

そうしてグラス作業に入る前に購入することにした。
ほとんど希少部位を食べたいがために子牛を買うような気分だ。

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そうして2月にグレースさん(♀)は我が家に嫁いで来た。

アイソレジンという薄く軽量に巻いても強い表面強度をもつという
珍しい(新しい)レジンが使われているのですが、
強度の高いバリアルフォームが可能にする
ストリンガーレスのシンプルでソリッドな見た目の印象を、
アイソレジンのクリームがかったクリアが、
よりクラシカルに協調してくれております。

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このディケールは今のところこれにだけ使われているオリジナル。
リッチさんは来日中、毎日川沿いの道を歩いて工房に向かうのだそうですが、
これはその川で見かけるカワセミを顕しているのだそうだ。

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もちろん、いつものPAVELディケールも好きなのですが、
パッと見でそれと気づかせないカワセミくんの奥ゆかしいところもステキだ。

というわけで、またもや神器の予感。というか確定。
WILL & GRACEがどんなに欲しくても、今後はもう買えないことを思えば、
これは私にとってスキップ・フライよりも価値のあるサーフボードだ。
希少性も含めて手に入れることができた満足感は異様に高い。超幸せだ。

巻きたての新しいサーフボードを買うのはこれがはじめてなので、
「念のため1ヶ月ほど寝かせて、レジンが落ち着いたら使おう」
(と、アドバイスしてきたのもatuだ)とか思っていたら、
このコロナ騒動でいまだに進水式ができていない・・・
すでに3ヶ月以上もお預けを食らっている。
(これがatuの真の目的だったのか!なんてことだ!)
  

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2020.06.15 | コメント(0) | トラックバック(0) | サーフィン

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オートバイと
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近ごろ波乗り。

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