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囚われた国家

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地球外生命体の侵略から9年を経た、
人類が和平という名の従属状態に陥った2027年のシカゴが舞台。

といったアウトラインだけ読み解くと、
『インディペンデンス・デイ』のような作品かと思いきやまったく違う。

「統治者」と呼ばれるエイリアン達の目的は地球の天然資源。
それならば全人類を抹殺してしまえば統治も何も要らないではないか。
と思うのはSF映画の観過ぎだ。

圧倒的な火力を誇る統治者達としても、
先住民達との全面戦争においては、少なくない被害を被る。
損失を最小源に抑えながら、その土地の資源を搾取するには、
先住民達を統治しながら資源を奪い尽くすまで共存する方が
何倍もコストがかからない。
そして、統治者と、統治者に遣える人間達に刃向かう
レジスタンスが現れるのもまた道理だ。

今作は『インディペンデンス・デイ』のような一発逆転でエイリアンを殲滅する
ヒーロー活劇ではなく、完全に統治されたエイリアンに抵抗するレジスタンスたちの、
あくまでも局地的なテロ活動に光が当てられる。

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市内スタジアムで開催される、統治者とその賛同者による
「団結集会」爆破計画の全貌を全編追い続ける緊迫のストーリー。

そんな現在の地球上のどこででも起こり得るテロ計画のリアルさに加えて、
その相手が強力でいて高度な科学力を装備する、
得体の知れないエイリアンであるところが、
計画の実行を更に困難にし、計画実行までのスリリングさに拍車をかけている。

もう少しネタバレしておくと、
全体像からある局地的な一点だけを切り取った物語なので、
世界侵略:ロサンゼルス決戦』(2011)のように、
この爆破計画の先には、まだまだ統治者との地球レベルでの
あてのない戦いが待っていることは、これを観る者すべてが理解させられる。

しかして、物語の最後の最後に、
ほとんど絶望的な状況において、この先の希望になるような
この爆破計画の驚くべき真の目的が明かされます。

こういった、映画が終わったあとにもまだ考えさせられる脚本もまた、
フツーのSF作品では決してなく、
それでいて、SFでなければ描けない痛快さを併せ持つ娯楽作品にも
なっています。

様々な新作の公開が延期になる中、
『囚われた国家』が予定通りに公開されたのは、
地球レベルの危機感を打破するのは、そんな局地的でいて、
一人ひとりの努力であるという部分が、
現在の状況と重なるからなのかもしれない。

とか言ったらセンチメンタルに過ぎるか。

ここ最近の映画館では、劇場内での密接を避けるために
一席ずつ席を空けて市松模様に着席させるように指定が制限されているが、
そんな配慮も虚しく、広い劇場内には私を含めて5人。
期せずしてソーシャルディスタンスを達成していた。
意外とシネコンレベルの大型映画館は3密を避ける穴場かも知れない。
ただ、こんな興行を続けていては早晩閉館してしまうだろうけれど・・・

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ さて来週月曜日の土と雪と:は _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
いよいよ発令された緊急事態宣言。
法的強制力のない宣言とはいうものの、前例のない事態ですので、
各企業や施設、自治体の対応はまったく読めない。
まさに発令前夜。「行くしかない」と向かった川場スキー場のお話です。
    

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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

2020.04.10 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

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Author:埼玉のへそ曲がり
オートバイと
スノーボード。
近ごろ波乗り。

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