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ドクター・スリープ



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スティーブン・キング原作、というよりも、
スタンリー・キューブリック監督作品と言った方が賢明だろう
『シャイニング』のその後の世界を描いた(と言われる)
『ドクター・スリープ』。

1973年公開の『エクソシスト』が近代ホラー映画の始祖だと私は思っているが、
その7年後の1980年に『シャイニング』は公開された。
心霊現象などをベースに描かれているという意味では
確かにホラー(またはオカルト)映画なのではありますが、
理由や原因の捉え方以上に、
一人の人間が正気を失っていく不条理な様子を描くことに焦点を当てた、
ほぼ独自と言っていい世界観を持たされた作品だと思う。

もちろん、キューブリック自身にホラーだのオカルトだのと言った
ジャンルへの思い入れなどはなく、
彼がチャレンジするに値する新しい世界観を生み出すことへの情熱の方を
強く感じさせる作風でありました。

それだけに、ホラー界の巨匠スティーブン・キングは、
『シャイニング』の作風がことのほかお嫌いなのだそうだ。

そんな『シャイニング』の続編と聞かされたら、
この際、嫌な予感しかしないのではありますが、
どういったわけか札幌のノブが観ろ観ろうるさいので、
観ておくことにした。

doctorsleep1.jpg

観終わった今、改めて思い直してみますと、まず思うのは、
これは明らかにスティーブン・キングの新作であるということ。

『シャイニング』では、心霊と交信する力と、
同じ力を持つ同士は離れた場所にいても通じ合えるテレパシーが
「シャイニング」と呼ばれる特殊能力として描かれていたが、
『ドクター・スリープ』ではそれ以上の能力についても描かれていたり、
ジャック・ニコルソンが演じたジャックのパーソナリティについても
言及されている。

つまり、スティーブン・キングが『シャイニング』で描きたかったことの
ほとんどすべてが、この『ドクター・スリープ』では描かれている。
というよりも、キューブリックが意図的に削除してしまった部分が、
“再収録”されていると言った方がいいだろう。

なので、『シャイニング』と『ドクター・スリープ』は
登場人物と舞台は同じでも、まるで別の物語だと思って観た方がいい。

私は言わずもがな、キューブリック信者なので、
あのときの追体験を期待しておりましたが、
と言ったわけでそれは叶わなかった。

doctorsleep3.jpg

海外版のポスターを見ればそれは明らか。
はっきりと「スティーブン・キング作」と記載されております。
日本版のポスターの、嘘ギリギリの記載を見れば、
それだけここ日本ではキューブリックの作品としての認知が
高いということなのであろうが、それにしても・・・とは思う。

んで、ノブは私にも同じ虚無感を与えたくて
どうしても観に行かせたかったようだ・・・
まあその気持ちもワカランでもない。

じゃあ『2001年宇宙の旅』の続編である『2010』のように
つまらなかったのかと言えば、決してそんなことはない。
かのマーティン・スコセッシがMCU(アベンジャーズ)作品を評して
「あんなもの映画じゃない」と発言して世間をザワつかせましたが、
「シャイニング」と「ドクター・スリープ」もその話と似た関係にあるように思う。
この場合それは「シャイニング」と「X-MEN」。
それは超能力者同士の戦いという意味で、
ハナからそういうものだと思って観ればとても楽しめる。
緊張感と感情移入できるドキドキ感に溢れる
とても面白い作品に仕立てられていると思う。

ただ、前作と微妙に世界観を共有しているので、
『シャイニング』を観ておく必要がないわけでもないところが悩ましいか。

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ さて来週月曜の土と雪と:は _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
今シーズンの冬の正装も、もちろんGreen Clothing!
今年は何と予約までして買ってしまいました!
  

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2019.12.13 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

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