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読んだ小説が映画化されるのは複雑な気分であります

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常に優良なコンテンツが求められるエンタメ業界ですので、
発行部数の伸びた話題作はもちろん多くの映画プロデューサーたちから注目される。
中には「最初からそのつもりで書いてません??」と疑いたくなるような、
ほとんど映画をノベライズ化したような原作まである。

それが悪いと言いたいわけではありませんが、
今やそれだけ小説は(漫画も)映画やテレビとほとんど隣り合わせに存在していて、
私の場合、それが前提のような作品を読んでしまうと、
少々悲しい気分になってしまう。

それは別に純文学が偉いと言っているわけではない。
小説(漫画)の映像化というのは、ある意味その行間に籠められた意図を、
読む人間の視点や経験でもって埋める行為に他ならないので、
想像力を総動員してせっかく埋めた行間を、
あっさりと他人の見解で反故にされるのが見るに耐えないだけだ。

最近読み漁っている湊かなえの作品も、よく映像化されている。
湊かなえの書く行間は、読む者をものすごく刺激してくるので、
映像作家としても見過ごせないのだろう。

先日も『ポイズンドーター・ホーリーマザー』の5編が
WOWOWで連続ドラマ化されていた。
あれをどうやって???と、純粋に不思議に思ったので観てみたが、
やはり本で読んだときの方が衝撃が強かった。

たとえば本書の題名にもなっている
『ポイズンドーター・ホーリーマザー』という物語は、
「ポイズンドーター」の章と「ホーリーマザー」の章とに別れているのですが、
娘の言い分と、母親の言い分のどちらに共感するのかによって
見方は大きく変わると思う。そしてそれらは読んだ人の背景によって
どちらかに偏るように最初から意図して書かれているように思う。
ですが、ドラマはどちらかに偏らせないように平等に描かれており、
残念ながら私の埋めた行間とは違ってしまっていた。

なので、というか、そういったことがほとんどトラウマになっているので、
『告白』も『白ゆき姫殺人事件』も、映画だけ観ているのだが
(両者ともすばらしい映画作品でありました)、
あとから原作を読むことはしないでいる。

(なんかこの話は書いてておもしろいので、今度『贖罪』の話でもしてみよう)

やはり行間を読み手が勝手に埋める行為が小説を読む醍醐味なのだと思うし、
行間が良く埋められる小説こそ、自分と相性の良い小説なのだろう。

永遠の0』もそうでしたが、
映像ディレクターが埋めた行間と自分にズレがあるのも悲しいパターンだし、
何者』のように自分の読んだ行間がバッチリ映像化されているときもある。
私の男』のように、映画を観てから原作を読んでみたくなったケースもある。

誰がその原作に目を付けるのか?誰の意図で解釈するのか?
というような偶発的な事柄によって映像化の是非が問われてしまうので、
要は賭けでしかないわけなのだが、
残念ながらその賭けに勝つことは稀だ。
なので私が読んでしまった話題作が映画化されるという情報には
いつも複雑な心境にさせられる。



アイネクライネナハトムジーク』は本日20日(金)から公開。
そもそもが企画っぽい作品だったので、これは映画としてもおもしろいかも。
小説は過去・現在・未来の時系列が分かりづらかったので、
映像でそのあたりが整頓されているとうれしい。
気になるのは、三浦春馬と多部未華子という有名俳優を配置してきたこと。
この物語の良いところは群像劇であるところだと思うので、
この役どころだけに大物を配置しているということは、
脚本の組立が私の読んだ行間とは違うことが予想されること。
そうでないことを祈りたい。



蜜蜂と遠雷』は、
最近の話題作の中では飛び抜けて映像を想起しやすい作品だったので、
「やっぱりね」感が高いのも事実だが、だからこそ商業主義的に
思いっきりエンタメ作品にしても上手く行きそうな作品だ。
でも、松岡茉優は違うと私は思うんだよな〜〜〜〜
栄伝亜夜という登場人物が抱えている影は
松岡さん的な影じゃなくてもう少しヘルシーなものだと思うんだよな〜〜
確かに広瀬すずじゃあ当たり前すぎだとは思うけど、
私的には有村架純あたりがベターなイメージ。
売れっ子だからスケジュール合わなかったのかな。余計なお世話だけど。
10月4日公開。



個人的に一番期待しているのが『マチネの終わりに』。
なぜかというと、この物語を理解できる人が読む行間に
大きな差は生まれにくいと思うから。

そういう意味でも、確かに福山雅治はドハマリ感が高いのだが、
それが逆になんかムカつくのが福山雅治という役者だ。
『そして父になる』のときのように、その福山雅治のムカつくところを、
上手く利用してくれていると嬉しい。
言わずもがな、石田ゆり子は大好きなので余計にそう思う。
11月1日公開。

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ さて来週火曜日の土と雪と:は _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
カワイイ従姉妹姪に波乗りに連れて行って欲しいと言われて
デレデレになって海に連れて行ったお話です。お楽しみに。
  

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2019.09.20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

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埼玉のへそ曲がり

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オートバイと
スノーボード。
近ごろ波乗り。

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