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漆芸家 三田村有純さんにお話しをうかがう機会があった

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私の仕事は、業種やジャンルを問わず、
多種多様に多くの方々にお会いできることが最大の悦びだ。
それは有名、著名であることに係わらず、
敏腕の経営者であっても、一介のサラリーマンであっても、
ある覚悟を持って仕事や使命に立ち向かわれている方のお話しを聞くのは
とても良い刺激になる。
中でも芸術家の方とお話をさせていただくことは、
とてもためになるし、何より楽しい。

先日も江戸蒔絵赤塚派の十代を継承した漆芸家で、
東京藝術大学の名誉教授を務められている
三田村有純先生にお話しを伺う機会をいただいた。

とにかく穏やかな方で、いちいち食ってかかる
狂犬のようなツッコミ体質の私とは正反対のお人柄。
まずそれだけで尊敬の念を抱いてしまう。

もちろんそれ以上に漆芸家として
三田村先生が生み出してきた世界観、
そして、数百年に及ぶ伝承家の十代目としての責任感にこそ
最大の興味があった。

漆芸の説明をし出すとキリがないし、
そもそも私にその多くを語る知識もないのであるが、
だからこそ、昔ながらの伝統工芸程度のイメージしかなかった
私の多くの誤解(と言うか誤認識)が解けたし、
見方が大きく変わる機会となった。

一番感銘を受けたのは、
自分が祖先の作品を今見ているように、
100年後、200年後の人々が自分の作品を見ていることを意識して、
作品に向き合っているというお話でした。

ひのきは切り倒されたときから800年後に一番強くなる。
そこに漆を施すことで、更にその器は果てしない命を得ることになる。
そして、漆もまた時間の経過とともに、
本来の色へと進化していき、
そこに永遠と言える時間を閉じ込めることができる。

漆自体、耐久性がとても高い加工技術であること、
そして、長い時間をかけた経年変化によって、
作品が完成していくという特徴も合わさり、
常に時代を超えたところとの会話を楽しんでいると仰っていたことを、
何より羨ましく思った。

自分の名前が後世に遺るとか、作品が生き続けることではなく、
開封されるとも限らない、作品に埋め込んだ自分のメッセージが
数百年後に誰かに解かれる日をイメージして日々に向き合うなんて、
素晴らしい生き方だと思いませんか?

もちろんそれは伝承家であるからこその特権かもしれない。

でも、自分にも22世紀、23世紀を生きる人々に何かを遺せるかも知れない。
途方もない絵空事かも知れないが、それを仕込むのは私の勝手だし、
その結果を知ることはどうしたってできないのだから、
無責任にこの荒唐無稽で壮大な計画を楽しめばいいのだと思った。

人生100年時代に、200年後を生きる人へのメッセージを考える。
そう思うと、生きることにちょっと勇気が湧いてくる。

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『漆芸家7人展』
8月31日まで 10:00〜18:00
(日曜休館 8/11〜15まで夏季休館)観覧無料
世田谷区桜3-25-4
平成建設記念ギャラリーにて公開中です。

お近くの方は是非お立ち寄りください。
漆芸のイメージが180°変わること請け合いです。
(あ、この展覧会が私の仕事ではありませんので悪しからず)

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ さて明日の土と雪と:は _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
最近ここに感想を書きたいと思えるような映画になかなか出会えない。
だからこそ余計にあの映画の予告編には萌えてしまった!
という他愛もないお話です。(ちょっとだけ)お楽しみに。
  

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テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

2019.08.01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 徒然

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埼玉のへそ曲がり

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オートバイと
スノーボード。
近ごろ波乗り。

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