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立山 2019春 Day2 【山崎カール】

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翌朝。
雷鳥荘は濃い霧に包まれて視界不良。
何組かはガスが晴れると踏んで霧の中を出発して行ったが、
ほどなく引き返してきた。

7時に朝食を摂った我々も、しばらく停滞かと気を揉んだが、
そのあと嘘のようにサーッと雲は流れ去り、
あっという間に雲ひとつない晴れ間が広がった。
女心となんとやら。
私としては、これでやっといつもの立山の風景に戻ってくれた。

それにしても晴れた春の立山の壮大さはまさに圧巻だ。
一日焦らされたので余計にそう思う。
心が震えるとはこういう時のことを言うんだな。とか、真顔で思う。
自然に対して素直に畏敬の念を持てることの悦びについて、
ここに来る度に考えさせられる。
私にとって、立山はまさにプライスレスな経験のできる希有な場所だ。

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朝、パーティー内でこの日どこに行くかでちょいと揉めた。

滑走技術や登行技術、そして経験値もそれぞれに上がってきているし、
そのときの体調や、やる気などの気分も様々だ。
何よりこれだけ斜面が多いので、みんなそれぞれに狙うラインも違うので尚のこと、
どこかでみんなと折り合いを付けなければならない。

ガイドツアーなら悩むことはない。
リクエストをすることはあっても、最終的に決定するのはメインガイドなので
その決定に従えば良いだけのことだ。
年齢的に私がそれをすべきだと勝手に思って来たが、
それはそれでワガママにもなるようだ。
何より、自分で思うほど仲間から信頼されてはいない。
気楽な反面、プライベートはプライベートでまた別の面倒がある。

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そうしてこの日、向かうことになったのは
雷鳥荘からほぼ一直線に雄山に向かう山崎カール。
結果的にではあるが、ここもまた去年滑ったラインだ。

昨年は昨日滑った天狗平に加え、手前の国見も一本落としたし、
そのあと山崎カールからも落とした。天候に恵まれたこともあるが、
一日目に今回の二日ぶんが詰め込まれていたのだと思うと、
スゴいツアーだったんだなと改めて思う。

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それにしてもスゴイ天気。
空気が薄いので日射の届き方がとにかくエグい。
曇りの方が紫外線が強いとか言うけれど、
ここに至ると直射の方が強いに決まっていると心底思う。
太陽光エネルギーのスゴさを直に感じる経験ってなかなかない。

前日の曇り空ですっかり油断した私は、
後頭部にくっきりと二段の日灼けあとを残してしまった・・・
(二週間経った今でもくっきりとしたままだ)

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昨日の天狗山に向かうナイフリッジにもシビれたが、
遠くから眺めたら人間なんて蟻ん子のようにしか見えないであろう
この巨大な山肌をトボトボと歩く感じにもまたシビれる。
どちらもまた山行だ。
やはり、自身を俯瞰できること、そして自身を小さい存在だと認識できることが、
山の良いところなのだと、とても分かりやすく感じる瞬間。

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そうして、山崎カールを象徴するように、
ひときわ強い存在感を放つ「ロウソク岩」が、だんだんと近づいてきた。
昨年は直下までは行ったが、近くまでは行っていない。
となると、途端にそこへ挑戦したくなってくる。
まさにナントカと煙。

ところで、山崎カールの名前の由来はなんだろう?と
今さらながらに思い調べたところ
「圏谷(けんこく)、カール(ドイツ語: Kar、英語: Cirque)は、
 氷河の侵食作用によってできた広い椀状の谷のこと」で、
地理学者の山崎直方はが1902 年(明治35年)に発表した
「氷河果たして本邦に存在せざりしか」という学術論文から命名されたのだそう。
日本で初めて氷河認定された場所がここ山崎カール。
知ると知らないじゃだいぶ感慨が違うね。

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この日もシールで踏みしめやすい雪だったので、
目立って面倒な場面もなく、
雷鳥荘から約2時間でロウソク岩の真下まで来ることができた。
ただ、ここから斜度が上がるのでガクッとペースも落ちる。
今まで以上に集中力が必要。

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10:50。ロウソク岩到着。
ここまで来たらいっそ雄山を詰めちゃおうか?とか思わなくもなかったが、
最後の部分がカチカチで、ちょいとシビれたのでここで止めておいた。

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11:18 ドロップ。
滑走時間約1分半。
昨日同様に足応えの良い10cm程度の踏みしろのある雪で、しかもよく走る。
むしろ走りすぎで、明らかに今年の方が雪質は良い。
斜面がデカ過ぎてスピード感が狂うので怖いくらいでありました。

しかも、この時はザックがMAXに重い状態なので、
ボトムターンでは脚にグッと乗っかって来る。
なかなかグラビティ感の高い滑走でありました。

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そこから室堂駅に向かって二本目をドロップ。

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上から覗いた印象よりもずっと地形がこんもりとしていて、
パイプ状の沢地形も楽しめた。とはいえ、パイプでのボトムターンの方が
よりグラビティ感が高いことは言うまでもない。
かなりズッシリと来て、ツブされないようにするだけで精一杯。
技術も必要だけど、それ以上に体力も必要なライン。
でも気持ち良かったーーーー!

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ちょうど正午に室堂山荘まで戻り、雷鳥荘で買った弁当を広げた。
やっぱり山で食べるおにぎりはウンマイ。旨すぎる。

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そうして1時に室堂駅に到着。
結局この日はこの2本で切り上げることにした。何事も適度が大事。

意外だったのは平日のこの日も室堂駅をはじめ、
どこも観光客でごった返していたこと。
さすがは一級の観光スポットだ。
もっとスイスイと帰れるのかとばかり思っていたのだが、
その目論見は外れ、ほぼいつも通りの混雑具合の中を帰って行くこととなった。

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初日は曇りながらも視界が充分に良かったし、
二日目もご覧のような晴天に恵まれた。
毎度毎度、立山には良い思いしかさせてもらっていない。
いい加減バチが当たりそうで怖くもあるが
その反面ずっとこのままの勢いで行ってしまいそうな予感もする。

そんな、天気ひとつとっても
自然と対峙する気分がよりダイレクトなところが
私にとっての立山の魅力だ。

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今回は半ば強引にatuを連れてきてしまったが
これからも誰かがはじめて立山を体験するところを横から見てみたい。
とか思うほど、立山は「本当の山体験」という意味では間違いのない場所だ。
  

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テーマ:スノーボード - ジャンル:スポーツ

2019.05.08 | コメント(2) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

コメント

やはり、立山は経験値を上げるには良い舞台ですよね。山に向き合う気持ちがとても変わると思います。1つ間違えると、すぐそこ死んでしまう世界ですものね。
自分はGW後半真っ只中に、久し振りに立山に上がって来ました。扇沢で1便に乗るのに早い人は4時から並んだそうです。自分は5時過ぎからで、ギリ1便でした。
立山は、自然の素晴らしさや畏怖を直接に感じる事が出来る場所ですよね。
だから、経験値が凄く上がる感じがします。
これにて今シーズンは終了です。
へそ曲がりさんも、自分も怪我無く締められそうなので何よりでした!

2019-05-08 水 14:41:52 | URL | Sugaya #02vDKqew [ 編集 ]

Sugayaさん
立山は何度行っても新鮮だし刺激的ですよね〜〜
それがあんなにイージーにアクセスできてしまうんですから
そのギャップの方が怖いくらいです。

何だかんだと今シーズンは良かったように思います。
とりあえずお疲れさまでした!
ってところですかね!

2019-05-08 水 18:05:40 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

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