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スパイダーマン:スパイダーバース 3D IMAX版

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もう劇場公開が終了するってタイミングになって、
やっと『スパイダーマン:スパイダーバース』を観に行くことにしたのは、
様々なコメントを読むに「3D版を観ておくべき」という意見が多かったから。
今回はレンタル開始を待てばいいか、とか思っていたのだが、
ファンからの要望で3D版を再上映する劇場まで出てきて
いよいよ観に行かざるを得なくなってしまったというわけだ。

『スパイダーバース』はスパイダーマンのアニメ版と言えば確かにそうなのだが、
何度も実写映画化され、しかも現在のスパイダーマンは『アベンジャーズ』に
参加しており、続編の『ファー・フロム・ホーム』も今夏公開が決まっている
このタイミングで、「なぜ今アニメ版なのか?」と考えれば、
今作がただのスピンオフに留まらないことは容易に想像がつく。

つまり、アニメーションでなければ描けない物語があるということだ。

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アメコミには様々なVerse “多次元” が存在していて、
個々の次元ごとに、その次元に合った主人公がそれぞれに存在している。
それらが「アメイジング」だったり、「ホームカミング」だったり、
「ヴェノム」だったりすることに加えて、
スパイダーマン自体にも国籍、肌の色、性別を超えた
多くのバリエーションが存在している。
今回はそんな多次元に存在するスパイダーマンたちが一つの次元に集結し、
力を合わせて強敵を倒すという流れ。
スパイダーマン作品多けれども、そんなところが今作が唯一無二である所以。
市井の少年が特殊なクモに噛まれたことで特殊能力を獲得し、
自身が好むと好まざるとに係わらず大きな責任を背負ってしまうという
サム・ライミ版を踏襲するあたりも馴染みやすいとても“らしい”物語。

そんなレガシーと言っていい土台の上に、
突然授かった大きな能力を使いこなせず、
挫折や様々な困難を乗り越えながらも成長していく少年の姿を描くあたりは、
まさにアニメ向きなのだが、最後は覚悟と共に覚醒してみせる
痛快な冒険活劇である部分は、劇場公開作品ならでは感が満載だ。

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もちろん、スパイディヲタクたちを唸らせる設定や、
“イースターエッグ”のように作品中に埋め込まれた過去の作品への
オマージュなど、スパイダーマン好きやアメコミ好き、もっと言えばアニメヲタク
までも含めたマニアな層に対する細かい仕掛けもあるにはある。
でも、そういったニッチ層を超えて、この『スパイダーバース』が
広く評価されているのは、アニメーションという枠を超え、一映像作品として
既視感のない新たな映像体験としての挑戦が功を奏しているからだと思う。

アニメとはいえ、すべてを3DCGで描いているので、
日本で言うところのアニメーションとはだいぶ趣が違っている。
かといって近頃のゲームのようなリアルなCG映像とも違う。

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あえて言えば日本画のタッチをそのままフルアニメーション化した
高畑勲監督の『かぐや姫の物語』の延長線上にある作風。

スムースな動きと精巧なCG表現をベースにしながら、
古いパルプ紙に印刷されたオフセット印刷の粗いドットで
ペイントされていて、古紙の質感までをも画像に描き混んでいる。

しかも、幾重に重ねられた印刷技法の
それぞれのレイヤーが独立して立体化されており、
一枚の画の中で奥行きを出す画法には心底シビれさせてもらった。

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そいった最先端ペイントでもあり、アナログとも言える独特な風合いが
黒人の少年がフードに短パン、スパッツに、
エア・ジョーダンを履くというスタイルを含めた
ポップなストリートカルチャーを多く取り込んだアートに
絶妙なミクスチュアを魅せ、その世界観はシンプルにカッコイイ。

残念ながらこういった詳細で精細なタッチをPCやスマホの画面で
お伝えすることはできない。
なので、今作の良さを最大限に伝えることはハッキリと不可能。
騙されたと思って劇場に行っていただくほかない。

というわけで、観るなら絶対にIMAX 3Dで観て欲しい。
とはいえ、もうほとんどの劇場で終了してしまっているのですが・・・
(もしまだ観られたらオススメ度:90)

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2019.04.19 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

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埼玉のへそ曲がり

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オートバイと
スノーボード。
近ごろ波乗り。

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