ギフテッド

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さよなら僕のマンハッタン』のマーク・ウェブ監督作品
『ギフテッド』。

こちらの方が先に昨年末に公開されていたのですが、
すっかりノーマーク。
『さよなら僕のマンハッタンン』を観てからこの作品の存在を知り、
配信開始を待って慌てて観た。

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生後6ヵ月で天才数学者であった母ダイアンを自殺で亡くし、
叔父のフランクに引き取られ、以来6年と半年の間
フロリダで育てられた7歳のメアリーは、
母のように数学の才能に秀でた「ギフト」を与えられた天才少女。

子供であれば尚のこと、自分と他人のレベルの違い、
考え方の違いに気づくことは難しい。
同級生に、上級生、担任の先生に校長先生まで含め、
自分を理解してもらえないこと、
それ故に自分が他人を理解できないことに思い悩むメアリー。
優秀な子供だけを集めた教育を施す学校へ、
奨学金によっての転入を薦められるも
フランクはメアリーを地元の普通の学校に通わせることを決める。
それは、娘を「普通に」暮らさせたいという亡き姉の遺志でもあった。

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そうした学校側とのやり取りの中で、
ボストンで暮らすイギリス出身で自身も数学者として名を馳せた厳格な祖母
エベリンにフランクとメアリーがフロリダにいることが知れてしまう。
自殺したダイアンは妊娠を機に母エベリンの元を去り
娘を連れて弟の元に逃げていたのだった。

孫の才能を知ったエベリンは、亡き娘ダイアンに託した数学者としての夢、
ミレニアム問題(100万ドルの懸賞金がかけられた数学者への7つの問題)の
ひとつであるナビエ・ストークス方程式の解明を
メアリーに代わりに達成させようと考え、
フランクと、メアリーの親権を争う訴訟を起こす。

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ボートの修理を請け負い生計を立てていたフランクは
お世辞にも裕福ではなかったが、
エベリンは自身もボストンの有名大学に籍を置く優秀な数学者で、
お金には何ら不自由しない生活を送っており、
環境的にはフランクの方がかなり分が悪い。

しかして、エベリンの人を見下すような偏った性格が災いして
裁判は一進一退を繰り返す。

そんな裁判の中で、フランクとエベリン親子の過去が明かされていき
「なぜダイアンは自殺したのか?」
「なぜ母親ではなく弟に娘を預けようとしたのか?」
「なぜ大学教授一家に産まれたフランクがボートの修理工をやっているのか?」
「なぜフランクはメアリーを普通の女の子として育てたいのか?」
など、次第にこの謎めいた家族の真相が明かされていく。

果たして、フランクはメアリーの親権を守れるのか?
二人はこのまま暮らし続けていけるのか?
母エベリンとフランクの関係はどうなるのか?

最後にひた隠しにされていた死んだダイアンの真実が明かされます。


こう書くと親権を争う裁判劇のように見えてしまうかもしれませんが、
裁判はあくまでも物語のエッセンスでしかありません。
自身の子育ての経験もまだない叔父が
何度も何度も迷いながらも亡き姉から預けられた姪と絆を深めていく様子や、
何より、そんな叔父フランクを愛し、理解者として尊敬の念を抱き、
彼の言いつけを守りながら、少しずつ成長していく
メアリーの姿の方が何倍も印象に残る素敵な家族の物語です。

子供にとって、いったい何が一番の幸せになるのか?
与えられた才能を伸ばしてやることか?
それとも、まずはごく普通のあたりまえの幸せを味わわせてあげることか?
それを決められない子供に代わって、
大事な決断を迫られる大人の葛藤の様子が暖かく描かれている
とても良い映画でした。
(オススメ度:80)

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2018.06.08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

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埼玉のへそ曲がり

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