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バリー・シール/アメリカをはめた男

americanmade1.jpg



トム・クルーズとダグ・リーマン監督が
オール・ユー・ニード・イズ・キル』に続き、再びタッグを組んだ
『バリー・シール/アメリカをはめた男』。

希代のヒットメーカーであるこの二人が、
なぜこの実話を選んだのか?
予告編を観ればすぐに分かる通りの「嘘みたいなホント話」でありました。
要は「すべらない話」だ。
それだけ奇天烈で摩訶不思議なことが、次々に展開される。

何より、バリー・シールという男の、
CIAと麻薬王を相手取っても平気でいられるその肝っ玉のデカさに感服する。
普通なら悲劇にしかならない物語が、これだけの喜劇になっているのは、
その肝っ玉の大きさに正比例しているからだ。
極度に幸運であることもあるし、
映画の中では面白おかしく脚色されているのだろうが、
それにしても、この男の卓越した危機管理能力と、
あまりの当てずっぽうさには心から恐れ入る。

そして、こんな喜劇を可能にした世界情勢や、政治的な背景が興味深い。

まさに「敵の敵は味方」という妄想から、1986年に、
ニカラグアの政府転覆を図るテロ組織をアメリカ政府が支援していた事が発覚し
国際的なスキャンダルとして騒がれた「イラン・コントラ事件」。
まさにバリー・シールはこのときの武器の空輸を行っていた張本人。

表だってできる作戦ではないため、軍ではなく民間人が登用されていたわけだが、
張り巡らされていたレーダー網のかいくぐり方などを、
CIAは予めバリーに知らせて密輸させていた。
そして、その帰り道に麻薬を積んで帰って来ていたというわけだ。

なんとも、開いた口が塞がらないが、
それが本作の原題である『American made』の真意。
まさに、超大国アメリカならではの被害妄想がなければ成り立たない話だ。

歴史上の話ではなく、たかだが30年前の話。
スノーデン』と同軸に語られるべき問題で、
ここでもこの世界はまだまだ完成にはほど遠いことが暴露されているし、
絶対に完成などしないことへの警鐘でもある。

americanmade2.jpg

この画像はバリー・シール本人。
トム・クルーズとは似ても似つかないが、
ふてぶてしくも、どこか愛おしいような人ったらしな所は見てとれる。
そんな愛嬌たっぷりなバリー・シールの姿を、
トム・クルーズの人を惹きつける魅力と上手いこと混ぜ合わせたことで、
本当は心臓が締め付けられるようなシリアスなサスペンスであったはずの物語を、
この嘘みたいなドタバタ喜劇にまで仕立て上げた
ダグ・リーマン監督の手腕にはまさに脱帽としか言いようがない。
(オススメ度:70)

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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

2018.04.06 | コメント(2) | トラックバック(0) | 映画

コメント

なつかし~ キャデラック セダンデビル、アエロコマンダー、学生時代に憧れだったものがいっぱい出ています、今度観て見ます

2018-04-13 金 09:16:30 | URL | 宮野アイク #SFo5/nok [ 編集 ]

アイクさん
お詳しいですね〜〜
見ている所がぜんぜん違ってました〜〜

2018-04-16 月 11:19:32 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

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