私を新幹線でスキーに連れてって

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奥只見へ向かうクルマの中で、
「今年の『JR SKI SKI』のキャンペーンガールは誰になるんだろう」
という話題になった。
私の中ではすでに『JR SKI SKI』に対して、なんの興味もなくなっていたのだが、
今も『JR SKI SKI』がこういったカタチで若者達の関心を惹いているとは、
オジサンちょっと驚いた。

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JR東海のCMがオンエアされない地域のみなさんには
なんのこっちゃ分からないと思うので、軽く説明すると、
『JR SKI SKI』は、スキー場まで新幹線で行ってもらおうとする
JR東海のキャンペーンなのだが、
今をときめく美しい女性タレントがキャンペーンガールを担当し、
今では冬の風物詩的に話題になっている広告シリーズ。

ウィキペディアで調べると、上越新幹線の開通、ガーラ湯沢の開業と、
時を同じくした1990年から『JR SKI SKI』のキャンペーンは開始されていた。
キャラクターはおらず、たしかZOOの『Choo Choo Train』だったと思う。



んで、1995年。記念すべき一人目のキャンペーンガールは江角マキコで
竹野内豊が共演している。

この頃、JR東海は『JR SKI SKI』以外にも
矢継ぎ早にヒットCMを世に送り出していて、



『クリスマス・エクスプレス』とか、



『シンデレラ・エクスプレス』とか、
『そうだ、京都行こう。』とか。
いま観てもほんと良いCMばかりであります。

中でも1989年のクリスマス・エクスプレスに出演して人気に火の着いた
牧瀬里穂のイメージが強烈すぎて、
江角マキコのことはほとんど憶えていない。

なんてことをツラツラと思い返していたらなんと!
今年の『JR SKI SKI』のキャラクターは、
新しいヒロインの誕生を待ち望む若者達の期待を大きく裏切って、
なぜかオジサン好みの『私をスキーに連れてって』ときた。

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『私をスキーに連れてって』は、
関越トンネルが開通した2年後にあたる1987年に公開された、
つまり30年も前に大ヒットした映画だ。

ホイチョイ・プロダクションという製作(制作)会社が作った作品で、
二匹目のドジョウ的にその後につづく
原田知世、織田裕二主演の『彼女が水着に着替えたら』、
織田裕二、中山美穂主演の『波の数だけ抱きしめて』を加えた
三部作の第一弾となる作品でもある。

ホイチョイは単なる制作会社ではなく、商品企画やら、テレビ企画やら、
『極楽スキー』『東京いい店やれる店』などのオリジナル書籍の出版やら、
マンガの連載やらと、その活躍は多岐に渡っていて、
当時はかなり時代の先端を行くエッジィなプロダクションでありました。
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話は逸れるが、私の会社は小学館の仕事のつながりで、
当時ホイチョイさんとも仕事をしていて、その関係で
『私をスキーに連れてって』で、高橋ひとみ演じる
羽田ヒロコが勤めていた設定のデザイン会社は
私の会社の当時のオフィスが使われていたりする。
撮影されたのは私の入社前でありますが、
『私をスキーに連れてって』の大ファンであった私は
その話を聞いたときは「良い会社に入った〜〜」と、
狂喜乱舞したものだ。

ちなみに草彅剛、飯島直子主演の『メッセンジャー』、
広末涼子主演の『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』も
ホイチョイの作品だ。

そんなホイチョイが生み出した『私をスキーに連れてって』は、
当時の若者たちの生きていく目的のど真ん中にあった「恋愛」に
ド直球の剛速球で光を当てた恋愛映画。

生きていく目的が「恋愛」である。だなんて、
どんだけバカなんだと思われるかも知れないが、
青春のほぼ全てを賭け、ほとんど命がけで女性のお尻を追いかけていた
あの時代があったからこそ、今の私がいると言っても過言ではない。
「おかげで諸々足を踏み外した」とも言えるが、
やはり私にとってはとても大切な時間でありました。

それと、今では信じられないかもしれないが、
この映画をきっかけにスキーブームが到来し、
あっちこっちに新しいスキー場が建設された。
冬は猫も杓子もスキー場へと向かう時代の幕開けだ。

そんな当時の若者達の空気感を理解できないと、
『私をスキーに連れてって』を観てもピンと来ないだろうと思う。

んで、当時の恋愛事情はといえば、今とさほども変わらず、
とにかく情報合戦。
ネットなんてない時代。マガジンハウスの雑誌を読みあさり、
そこに載っているオサレな場所に女の子を連れて行くことに
日夜心血を注ぐ男の子達にとってはまさに戦国時代。

休日はクルマでデートがもちろん基本だ。

特に地方都市では、クルマのないやつ、運転の下手なヤツの末路は
「死」だと、本気で信じて疑わなかった、
残酷でも分かりやすい良い時代でありました。

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そんなほろ苦い時代の先端にいたホイチョイですので、
『私をスキーに連れてって』では、当時の世界ラリー選手権で活躍していた
トヨタのホモロゲーションモデルである『セリカ GT Four』を
主人公達は2台連ねてスキー場に向かい、
その道中もまた、恋人達のドラマの舞台であることを若者達に説いた。

この映画を機に、それまでスキーバスが主流だった若者達の移動方法も、
いよいよマイカーへと変貌していったように思う。
そこへの危惧感が、JR東海に数々のヒットCMを作らせた背景だとすら感じる。

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スキー場でのシーンも、端から端まで「提案型」になっていて、
当時、大学生だったへそ曲がり少年は、GT Fourは無理でも、
Phenixのウェアから、Rossignol、LANGEのブーツ、
果ては無線機に至るまで、とにかく真似しまくった記憶がある。
ひたすら女の子にモテるために・・・

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今考えると、それで女性にモテるはずなどないのだが、
ゲレンデで原田知世とデートできるなならば!と
バイト代がほとんど消えていく様子に、
萎えそうになる気持ちを奮い立たせていたように記憶している。

そういう時代背景であることを念頭に、
上に貼ったJR東海のCMを観てもらえれば、
少しは時代の気分が分かるかもしれないし、
当時の松任谷由実の位置づけも分かるかもしれない。

そうしてこのあと、
みんな熱病から醒めるようにスキー場から遠ざかっていった。
このあとのスキー業界の衰退の歴史はみなさんもご存じの通りだ。

そんなことを思い返せば、
30年後にそのJR東海が『私をスキーに連れてって』をキャラクターに
選ぶというのも感慨深いものがある。

さておき、かようにオジサンが妙に喜んでいるわけなので、
これで若者たちをスキー場、もっと言えば新幹線でスキー場へ誘致できるか?
と言えば、甚だ疑問ではある。

かといって、これに反応するオジサン達は、
間違いなくクルマで雪山を目指すと思うのだが・・・

果たして、この英断の結末や如何に?????
趣味的にも、仕事的にも興味津々であります。
  

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テーマ:スノーボード - ジャンル:スポーツ

2017.12.13 | コメント(9) | トラックバック(0) | スノーボード

コメント

へそ曲がりさん。自分もど真ん中の世代なんで 、何で「私スキ」なんだろうと思ったら、映画の公開30周年らしいですね。自分も当時のバブルに浮かされ随分とスキー用品や周辺機器を買いあさりました(今でも、随分とスキー投資をしてますが 脚前が無いもんで大変です)。
若者の車離れが激しい中、新幹線でスキー・ボードにどれだけ行くのか気になりますね。
因みに、自分の職場の20代は、スキー・ボードより温泉らしいです。

2017-12-13 水 13:38:04 | URL | Sugaya #- [ 編集 ]

あー、よくオレに聞かせてくれた「イケイケ栂池」「淫ら尾、斑尾」でスキーそっちのけでナンパしてた時代の話ですね?

2017-12-13 水 14:16:47 | URL | のぶ #- [ 編集 ]

よく憶えてるな〜〜〜そういうの。
その記憶力を仕事に活かしたまえ。

2017-12-13 水 14:33:36 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

JR Ski Ski

JR skiski 2017 10連発です、僕は爆笑してしまいました!

2017-12-13 水 15:07:52 | URL | 宮野アイク #SFo5/nok [ 編集 ]

Re: JR Ski Ski

宮野さん
あのアテレコのやつですよね〜私も見ました。
家庭教師トライのハイジと同じ作戦ですね。

2017-12-13 水 16:33:06 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

CMでは逆に車で来ましたをネタにしてましたね。

2017-12-13 水 17:35:03 | URL | Toshi #- [ 編集 ]

Re: タイトルなし

Toshiさん
アテレコするならあの素材(私スキ)じゃない方が良かったのではなかろうか??

2017-12-14 木 10:08:46 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

初めてコメント致します。
いつもブログ楽しく拝読させていただいておりますNORIと申します。

私スキ!記事を読んで当時の記憶が鮮明に蘇ってきました!
約30年前、大学生だった自分も、毎週のように苗場に行っては、ポールに貼るリフト券のシールを重ね貼りして、行った回数を自慢げに見せびらかしていました・・笑
映画に雑誌にテレビに、若者達がモロに影響を受けた時代でしたね~(^^)

2017-12-15 金 19:57:02 | URL | NORI #- [ 編集 ]

NORIさん
コメントありがとうございます。
当時の苗場の一日券、確かにポールに旗のように貼ってました。
並べて貼ると鯉のぼりみたいでしたね〜〜〜
あれがまた剥がれにくいんですよね〜〜
それと、駐車場でもらえる黄色いNaebaのステッカー集めてました。
懐かしいですね〜〜

2017-12-16 土 03:16:09 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

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