FC2ブログ

『ダンケルク』IMAX試写会

dunkirk1.jpg



9月9日、今週土曜から公開の『ダンケルク』ですが、
IMAX版試写会で、一足お先に観ることができました!

こうした試写会の目的は、昨今ではSNSなどでの拡散効果を狙うものだが、
この『ダンケルク』に関しては、そんな拡散効果が、
最終的な興行収入を大きく左右することは明らかだ。

今作は、戦争という残酷で冷徹な世界を、何が何でも生き抜いていく
人間の決意と、その姿を描いたシンプルでいてかなり重厚な内容なので、
単なる戦争映画として取られてしまうと、
女性を含めた多くの方々に観ていただけないことになってしまう。

戦争映画という、ある意味マニアックな題材でありながら、
戦争という舞台だからこそ、映画だからこそ伝えられること、
そして、劇場でしか体感することのできない物語を生み出すことに、
徹底的にこだわって創られた、とても希有な作品であることを、
多くの方々に知っていただくことがとても重要になる。そういう作品だ。

最近では、こういったほとんど「実験的」とも言えるような種類の作品に
大きな資金をつぎ込むことは、リスクも高く、なかなかないのですが、
『ダークナイト』三部作や、ディカプリオ主演の『インセプション』などの
成功を背景に、「今一番新作が観たい映画監督」という地位を確立し、
これまたマニアックな、「ブラックホール」を題材にした
インターステラー』を興行的にも成功させた、
クリストファー・ノーラン監督だからこそ、
博物館に収蔵されていたホンモノの駆逐艦を引っ張り出して撮影したり、
日本円にして、5億円にも及ぶ巨費を投じて完成させた、
飛行可能な戦闘機のレプリカでの撮影が可能となり、
徹底的にリアリズムを追求して完成させることのできた、
“完全体感型” 戦争映画、それがこの『ダンケルク』であります。

そして、ノーラン監督は、デジタル撮影が全盛の現代においても、
フィルムだけが描き出せる世界観を信奉する映画監督としても有名で、
一時期倒産しかけたコダック社を救ったとさえ言われている人物。

「生と死の狭間」とは良く言うセリフですが、
その数センチ、数秒が、まさに生と死を別けてしまう、
運命と言うにはあまりに過酷すぎる、戦場という極限の状況を、
全編フィルムで撮られた今作の映像の放つ迫力や、美しさ、
そして、ドルビー・デジタル・サラウンドによる音像効果によって、
見たこともないはずの戦場の空気感を、
まるで遺伝子に残された記憶を蘇らせるように、観る者に伝えてくる。

そうして観客を、客観視する傍観者ではなく、現実の戦場に否応なく放り込み、
戦場の「内側」に居るからこそ感じる事のできる、
人間のもつ、勇気や団結力、そして何より、生き抜こうとする生命の強さを、
観る者の “実感” として、植え付けるための演出が、
99分間の全編に渡り施されている。

そんなこんなを、一人でも多くの方々に伝えられなければ、
この作品の成功は望めない。と、
配給元の宣伝部の方のみならず、観終われば誰もがそう思うことでしょう。

そういう意味もあって、大々的な試写会を敢行したことは想像に難くない。
予告編を含む、動画サイトなどにあげられる宣伝用の動画に、
有名人の感想を展開しているのはそのためだろう。

それほどに、ネタバレ以前の問題として、
この映画にはバラすネタがそもそもない。
もしバラすとしたら、観客を引き込むための、心憎い演出方法に関して、
お教えすることになってしまうだろう。
それほどに、シンプルでいて衝撃的な、
悲惨な戦場からの脱出劇を描いた映画なのであります。

現在『関ヶ原』も公開されているが、
日本人にとって関ヶ原の合戦とは、すでに説明の要らない史実だ。
この『ダンケルクの戦い』も、イギリス人やヨーロッパ諸国の方々にとって、
関ヶ原レベルの有名な戦いだったのだそうで、
だからこそ、この救出作戦に関する細々とした説明を一切せずに、
いきなり戦場のど真ん中から物語がスタートすることが可能になっている。



というわけで、観に行かれる方は、
先にこの林先生の「ダンケルク講座」を
受講してから行かれることを強くオススメする。

dunkirk2.jpg
dunkirk3.jpg

もちろんネタバレに繋がるようなことは言えないが、
あえて、ごく個人的な感想をさせていただくなら、
わたくし的に今作での最大の見所は、
「スピットファイヤ」と「メッサーシュミット」という、
英・独の誇る戦闘機が魅せる、迫力の空中戦であります。

トム・ハーディ演じるイギリス人パイロットの視点で描かれる、
コクピットからの景色や、ロールス・ロイス製エンジンの、
まさに身震いするようなサウンド、そして、まるで呼吸するような振動。

dunkirk4.jpg

ふだんから水平対向エンジンを愛する者として、
いつも自分の股の下から伝わって来る、あのサウンドや振動が、倍加して
頭の先から爪の先まで、耳の穴から毛穴まで、それこそ全身から伝わってくる、
もの凄い映像体験となりました!

誰にでも安易にオススメできる作品ではありません
(特に心臓に疾患をお持ちの方は、鑑賞を避けるべき)が、
少しでも興味を持たれたら、ゼッタイに劇場で、
しかもIMAX版の鑑賞をオススメいたします!
ビデオでは劇場の1/10も、その迫力が伝わらない作品です!

私も次はお金を払って、もう一度IMAXで観ておこうと思います!

(劇場鑑賞に限り)オススメ度:90

というわけで、すでに先週から公開されております
『ワンダー・ウーマン』のお話は、来週金曜にお届けしようと思います!
  

関連記事
スポンサーサイト



テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

2017.09.08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

プロフィール

埼玉のへそ曲がり

Author:埼玉のへそ曲がり
オートバイと
スノーボード。
近ごろ波乗り。

月別アーカイブ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR