『FISH』 サーフDVD

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サーフィンをされない方だと、唐突に「FISH」と言われても、
何のことだか見当も付かないことだろう。
スノーボードをされている方なら 聞いたことぐらいあるかも知れない。

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「フィッシュ」とは、クルマで言えば「セダン」とか「ワゴン」とか、
靴で言えば「ブーツ」とか「ローファー」とかと同様に、
サーフボードのひとつの形態を指す言葉だ。

そしてそれはもちろん「魚」のような形状を指すわけだが、
この魚型のボードがいまちょっとアツいブームを迎えている。
中でもツインのキールフィンを装備したタイプがキテいる。

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私の周りでもツイン・フィッシュに乗りだした仲間が多く、
私自身も先日ついに手に入れてしまった。
そんなわけで、この時ならぬフィッシュブームは、
私の身内だけかと思っていたのだが、どうやら世の隆盛のようだ。

その魚を模した形状(シェイプ)が真に目的とする事とは、一体何であるのか?
そこに光を当てて、歴史的背景からも考察した、
ほとんどサーフィンの「歴史的文献」と言ってもいい映像集がこの『FISH』だ。

そんなわけで、こういったムービーではお約束のライディングシーンは少なめで、
そのほとんどの時間をインタビュー映像が占めている。
実は私、そうとは知らずに、1年前にこのムービーを
iTunesでダウンロードしていたのだが、字幕のないコンテンツだったので、
英語を解さない私にはほとんどチンプンカンプン。

スノー系のムービーでも、基本的にライディングシーンを観たいので、
途中ライダーたちが話してることなんてどうでも良いのですが、
文献ともなれば英語読解力がないとどうにもならない。

そうしてこの度、遅ればせながら
字幕付きのDVD作品として発売されることになり、
結局そちらも買うハメに陥ってしまった・・・・

それはさておき、
アメリカの左端、ほとんど隅っこと言っていい場所に位置するサンディエゴで、
そもそも「ニーボード」として生まれた『フィッシュ』が、
どのような変遷を経て今に至ったのか。
ロングボードしかなかった時代から、その途中に革命のように巻き起こった
「ショートボード・レボリューション」の時代を経て、
コンテストという絶対的な価値観の対抗軸として生まれた
「フリーライド」の、象徴的なボードとして見直され、そして、
それはまだ進化の過程にあるという歴史的な事実を、
当事者たちのコメントから紐解いていきます。
(生き証人たちが、まだまだ元気にしていらっしゃるところが、
 サーフィンの歴史の若さを感じるところです)
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日本のスノーボード界でも、コンテスト重視のオリンピック志向と、
そのアンチテーゼと言ってもいい、フリーライド志向があるという。
どっちがどうということでもないのだが、
採点基準の中で表現するコンテストは、
その注目度の高さから巨額のスポンサーが動き、
対して、自分の思うように(ある程度)自由に滑りを表現するフリーライドは、
資本主義的な世界観とはある程度距離を置いている。
その違いに関しては、部外者の私にもなんとなく分かる。
2020年、正式種目に決まった日本のサーフィン界はどうなっていくのだろう。
これまた余計なお世話だが、サーフィンとは精神性を重んじる行為なだけに、
オリンピック信仰が強いこの国で、一体どう変わっていくのか?
これはとても興味深い部分だ。
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「フィッシュ」という、まさに “名は体を表す" を地で行くような、
とても分かりやすい名称と、その見た目から、
水を棲み家にする生き物のもつ、生態的な効率性を模倣したモノ
かとばかり思っていたが、実はそうでななかった。

ひとつの生態として「フィッシュ」を捉えてしまうと、
それが、つい「尾ヒレ」の模倣であると考え、
間に切れ目があることが核心だと勘違いしがちだが、
肝心なのは、テール幅を広く確保しても“ピンテールを二つにする” ことで、
ピンテールの操作性を維持できるということの方であった。

そしてそれは、ボディボードのように、足ヒレを着けて行うニーボードの、
その足ヒレをカバーするようにテールをワイドにした結果のディテールであった。

しかも、FISHと名付けられたのは、このシェイプが確立された
だいぶ後になってからの事だったのだそうで、つまり後付けだったわけだ。
あまりに言い得て妙なネーミングだったため、このような誤解が多いのだろう。

このDVDを観たことで、フィッシュに対してのある程度の気づきがあったが、
だからといって、そのシェイプの機能性を私がすべて理解できたわけではない。
でも、今後フィッシュを楽しむ上での重要なヒントになってくれた。

言ったように、サーフィンは精神性に根ざす “物事” なので、
そのモノゴトを俯瞰して理解する作業というのは、
それだけでこの趣味世界を深くしてくれます。

何より、この作品が面白いのは、
いちシェイプの機能的な特徴を紹介するだけでなく、
ローカリズムに代表されるサーフィン界の良い面と悪い面の
両方を提示することで、そこに巻き起こってきた「事件」やら「確執」、
そして「発見」、「理解」、「共有」が
幾度となく繰り返されてきたと知ることができる。

この『FISH』は、そういう人間ドラマとしても楽しめる
珍しいスポーツドキュメント作品とも言えます。
  

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テーマ:サーフィン・ボディボード - ジャンル:スポーツ

2017.07.05 | コメント(2) | トラックバック(0) | サーフィン

コメント

クリスのフィッシュ...

「FISH」見てて、クリスのフィッシュなんですね。。。

2017-07-05 水 12:35:33 | URL | #JT3xMFjU [ 編集 ]

Re: クリスのフィッシュ...

ミーハーですみません・・・

2017-07-05 水 12:48:57 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

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