春の立山 2017 Day-2【4/23】

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立山のいいところは、
今まで様々な山で出会ってきたたくさんの方々と、
同窓会のように再会できることだ。

もちろん申し合わせて集まって来るわけではない。
まるで吸い寄せられるように、この時期に、この場所を目指してやって来る。

いつも山で遊んでもらっている(面倒みてもらっている)IKさんは、
OYくんと共に、先週の立山ツアーにも参加していたが、
この日は更に奥地へと足を伸ばすアドバンス・ツアーに参加するために来ていた。
リズム・ワークスの旭さんに、先日、蓮華温泉をご一緒した
リョウさん、HZさん、Nさんは、今回もリズムのツアーで来ていた。
ニセコ・ダウンチルつながりのPさん、Kさんに、
芳ヶ平でご一緒した方(お名前失念してしまいました)にも、ご挨拶できたし、
そして、久しぶりにONさんにもお会いすることができた!

ONさんとはもう5年も前になる、リズム・ワークスの『平湯周辺BC』
ご一緒してからお付き合いをさせていただいている。

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ONさんは、スプリットボードをスキーモードで滑走するための技術研鑽と、
その技術を広く多くの方々に伝える講習会を主宰されている方だ。
まだ日本にスプリットの「ス」の字もないような時に訪れていたカナダで
スプリットボードに出会い、そこで体験したスプリット操作がONさんの原点。
その場でスプリットボードを購入して日本に持ち帰り、
それ以降、スプリットボードを先頭で使い続けている。
知る人ぞ知る、そのスジではかなりの有名人。
まだズブの素人だった私も、平湯BCのときはかなりお世話になった。
いや〜〜〜懐かしい!もちろん昔話にも花が咲いた。

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先日の蓮華温泉で、初めてHZさんにお目にかかってから、
体格といい、無精ヒゲといい「エヌXに似てるな〜〜〜」と、
ずっと思い続けてきたのですが、
今回、その2人が同じ空間に居合わせるという奇跡が起こった。
生き別れの双子かと思いきや、HZさんの方が年長でした。
エヌXって老けてるんだな・・・・

そんなわけで、夜の雷鳥荘で紡ぐ、懐かしい方々との邂逅は続いた。
案の定飲み過ぎたが、とても良いお酒でありました。

これも山の力だ。

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翌日曜日は、朝食もゆっくり摂って、8時に雷鳥荘を出発。
まずは昨晩のアルコールをデトックスしながら、
長〜〜〜〜〜〜い一ノ越沢を延々と歩く。

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さすがに標高2,000mで一晩過ごしたこの日は、
呼吸も整い、体調もすこぶる良い。

それにしても、すごい陽差しだ。日焼け止めなどなんの役にも立たなかった。
サングラスをしていたので、完全なパンダ灼け。
申し遅れましたが、おかげさまで立山では、
3年連続で二日間とも晴天に恵まれている。
そんな6日間の中でも、この日が一番陽差しが強く感じる。

「やっぱりオレは外さない男だ」とか、悦に入るには早すぎた。
学習能力が低く、おまけに気の小さい私は、レイヤリングに完全に失敗。
重ねて着て来たウェア類は、結局、往きのケーブルカーで脱いでからは
一度も袖を通すことなく、ザックの肥やしに成り下がった。
「もしも」を考えれば、ある程度は仕方のないことなのではあるが、
結果的にはただただザックを重くしただけだった。

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そんな強い陽差しとは裏腹に、
狙っていた雄山は、稜線ではかなり風が強そうだ。
尾根沿いの岩場を詰めるのに苦労しそうだったので、
雄山は諦めて、いつもの浄土平へ予定変更。しかして、
この予定変更が、(多少の予感はあったとはいえ)このあとに最高の幸せを
用意してくれているとは、この時点では思いもよらなかった。

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雷鳥荘から標高2,800mにある富山大学の研究施設まで、
平均勾配13.9%、距離にして3.3kmを2時間40分かけて到着。
西寄りの風が強く、さすがにこのあたりは肌寒い。

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浄土平の名の通り、ここは山頂なのに恐ろしく広い高原状の広場になっていて、
その先に富山の海や、場合によっては雲海が見渡せる。
ここに来る度、たぶん月面ってこんな感じなんだろうなと、いつも思う。
それくらいの異質な空間が広がる。

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浄土山からは一ノ越に向かって東向きの斜面を滑るので、風の影響はない。
しかも、朝から日射の影響をほど良く受けた斜面は、まさに今が食べ頃だ。

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見た目ボウル地形ですが、巨大なため、実はとても広いオープンバーン。
とはいえ、その滑走距離は660m、滑り出しの斜度は40°近くあり、
平均斜度でも20°以上ある。
登ってきたラインは風に叩かれ、かなりハードなアイスバーンだったが、
風を避けるボウルの中には、とてもよく走るザラメが深く積もっていた。
その堆積したザラメのぶんだけ、ターンがタテにズレるが、
そんなことお構いなしに踏み続ければ、高速でグイグイ曲がっていく
素晴らしい斜面だ。あ〜〜〜〜〜気持ちイイっ!!!

斜面の途中からトラバース気味に滑る方向を変えて、
一ノ越の尾根上にそのまま滑り上がる。

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一ノ越の尾根から、
東一ノ越へつづく登山道に取り付いたところでランチタイム。
毎度も言うが、山で食べる山荘おにぎりは、
飲んで帰った夜食に食べる、サッポロ一番塩ラーメンより美味い!三つ星!

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東一ノ越までは雪の残る登山道を往くので、ここからはアイゼンに履き替える。

今回、立山には『DEELUXE SPARK SUMMIT』を履いてきた。
SPARK SUMMITを履くのは、実は今季はじめて。
確かに、立山でいきなりいつもと違うブーツに履き替えるのは心配だが、
それでも、ここで履き慣れた信頼感もまた高い。

『K2 TT Snowsurfer』に較べると、滑走時には2割増しで、
厚ぼったさ、もしくはレスポンスの「間」を感じてしまうが、
ことハイクに関しては、その剛性感の高さによって、
一歩の踏みしめの強さが得られ、その領域では、K2とはすでに比較にならない。
特にMAXFORCE Splitとの相性においては、
滑り、ハイク共に、ほぼベストな組合わせと言っていいだろう。
「山専」の本領発揮だ。

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この登山道を通るのは、一昨年に加えて、これで2回目だが、
龍王に鬼岳など、これぞ山岳景観と言えるような
最高に美しい景色が登山道の向かい側に並ぶ。
足許は岩だったり雪渓だったりと、決して平坦ではないが、
勾配のない道なので、長距離でも、ここを歩くのはまったく苦にならない。
これだけ天気が良ければ、この景観と相まって、
むしろ、道中は幸せな時間と言ってもいい。

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あっという間に東一ノ越に到着。
ここからはタンボ平に向かって滑り降りる。
往きのロープウェイからも、ここの雪の状態が良いことが伺えたので、
実は密かに期待はしていたのだが、実際に滑ってみれば、
それはまさに「最高ランク」でありました。

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浄土山からの滑走と同様に、適度に緩んだザラメの足応えがとにかく気持ちイイ。
しかも、東一ノ越から黒部平駅のすぐ下まで、
2.8kmもある距離を一気に滑ることができるのだ!
もう一度言おう、その距離2,800メートル!
かぐらのゴンドラコースとほとんど同じ距離で、斜度はみつまたの大会バーンと
同程度と言えばその気持ち良さが分かってもらえるだろうか。

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ライダーズレフトにトラバースし、
堆積したデブリを越えた先に広がる大斜面には、
上から覗くとノールに隠されていたノートラック斜面が残されていた。
スケールが狂うほどの巨大な一枚バーン。
泣きたくなるくらい気持ち良かった。

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上の画像で、右中央のデブリから下の斜面が絶品!!
一週間前にOYくんが滑ったときは、ストップ雪だったそうなのですが、
この日はとにかく走る走る!!
気が済むまでターンを深く長くしても、余計な加速もしないし、一切減速もしない。
スパッと切り返して今度は心ゆくまでフロントサイド〜〜〜〜と、
そんなこと繰り返していたら太ももの筋力がどれだけあっても足らないくらい。

この二日間で、滑りに関しては、実はここが一番気持ち良かった!
雄山を目指していたら、ここを上部から滑り降りることはできなかったので、
ある意味「災い転じて福となす」。良い方に転がってくれた。

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そうしていよいよ今回のツアーも大詰めだ。
黒部湖に向かって最後の森の中を滑り降りる。
ここも、こう見えて実はストップ雪ではない。充分走るザラメ雪。
落ちた太い枝を避けるのが少々ややこしいが、これはこれで滑り甲斐アリ!

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実は今回の一番の核心部はここ。
湖面まで20mほどの、ほぼ垂直の絶壁の際を、
幅20cmほどの雪の上を伝って歩かなければならない。
足を踏み外せば、湖へ真っ逆さま。怖くて下を見られない。
エヌXにバカにされてもアイゼン履くんだった。

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なにブルってんスか?

こんなのたいしたことないスよ


スタスタと先に行ってしまったエヌXのヤツが下から言ってくるが、
マジに怖くて言い返せない。

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そうしてなんとか無事に黒部ダムに帰着した。
扇沢に戻ると、寝坊気味だった我々とは違い、
朝6時から行動を開始し、ガイドのアドバンスツアーならではの、
かなりエクストリームなラインを滑り降りたIKさんから連絡があり、
なんと我々の下山を待ってくれているという。
インターの近くの焼き肉店のオープン時間に合流し、
4人でたっぷりと焼き肉を堪能してから解散した。

楽しかった。今回も心の底から楽しんでしまった。
やはり立山は私たちの期待を裏切らない。素晴らしい場所だ。
まさにバックカントリーの聖地と言っていいだろう。

もちろん、これだけの高所なので、ひと度、天候が崩れれば、
その思い出は無事に戻るだけで精一杯になってしまうような、
これとは180°違ったものになってしまうだろう。
そんな場所へ、ガイドツアーでなく、フリーで行くのなら、リスクも含め、
その幸運の確率に関して、かなり分が悪くなることは百も承知だ。

だから、今回にしても、ただ単に運が良かったというだけで、
行けば必ずこんな幸せが待っているはずもないが、
だからこそ、これがかけがえのない幸運であることが、よくよく理解できる。

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何より、仲間とアイデアと意見を持ち寄り、時にぶつけ合いながら、
創意工夫して、メンバーの安全とチャレンジの塩梅を計り進める山行は、
そのゲーム性において、これ以上ないくらいに楽しいし、やり甲斐がある。
そして、自分の力量を測るのに、
秋の立山ほどチャレンジングな場所は他にないと思う。

エヌXや、IKさんがするように、夏山も含めて、
更に上、更に深い場所を目指す山行もあることは知っている。
でも、そういう一歩上を目指すよりも、いつも半歩先を見ている方が、
私には合っているように思う。

3年続けて訪れた立山にだって、
私の半歩先のエリアはまだ数多く残されている。
おかげさまで、まだまだ立山行きは止められそうにない。
  

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2017.05.09 | コメント(3) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

コメント

今年の滑り納めは、いつものGW至仏山でした。
自分の立山は9戦5勝ぐらいですが、へそ曲りさんの6戦全勝には敵いません。谷川といい天気を当てる運は凄い物をもってまさね〜。
あ〜、立山に行きたくなっちゃいました。

2017-05-09 火 12:23:34 | URL | sugaya #- [ 編集 ]

同じ日にほぼ同じルートで登って滑ってしてました。スタートは室堂からですが、浄土〜龍王〜御山谷〜タンボとクリーミーだけどよく走るザラメで、ストップなし、景色も良くて、まさに最の高でしたね。〆の黒部湖ワキのアドベンチャーは、アイゼン・ピッケル使用して渋滞発生させながらもビビりまくりでしたが。
へそ曲がり氏と同じ?'65年式ですが、ここに来て立山のすばらしさにシビれて、3週連続で通ってますが、23日が一番よかったです。
ちなみに帰りのロープウェーからはON塾長と一緒でしたが、どこかですれ違ったりしたかも知れませんね。ちなみに自分は上下逆色のサイドワインダー×スティンガーです。機会があれば是非ご一緒したいですね。旭さんのツアーとかで。

2017-05-09 火 18:45:18 | URL | nosuke #- [ 編集 ]

nosukeさん
3週連続で立山行とは!さすがです!羨ましい!(特に体力的に)
それと、ONさんを「塾長」と呼ばれるあたり、
親密度が伺えますね。ほんと世間は広いようで狭いです。

ご想像の通り’65年式であります!
まだまだお互いこれからが本番ですね!
若い奴らの尻叩きながら先頭切って行きましょう〜〜

どこかでご一緒できれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

2017-05-10 水 12:02:41 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

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