ムーンライト

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『月明かりの下で見ると、
 黒人の肌は青く見える——』

母子家庭、貧困、いじめ、ドラッグ、暴力。
黒人社会に限らず、いまのアメリカのどこにでもあるような出来事なのに、
みんながそこから目を背け続けている「不都合な事実」が、
一切の脚色も誇張もなく、2時間の上演時間中、
冒頭からエンドロールまで、ただただ、淡々と、流れ続けます。

黒人だから問題なわけではない。
肌の色が青くてもその問題の本質は変わらない。

とくだんカタルシスもない。
かといって、絶望もそこにはない。

そんな、普通に日常の中に進行する、常態化した「不都合なこと」の
問題性と異常性を、この映画は嫌というほど浮き彫りにしている。

そして、最終的には人には人が必要だという、
単純でいて明解な、純愛の物語としての側面も同時に描かれています。


さておき、『ラ・ラ・ランド』、『キングコング 髑髏島の巨神』と、
最近は週一で映画館に通っている(翌週、つまり本日から公開の
『ゴースト・イン・ザ・シェル』も観に行くから、4週連続だ)。
自宅でも、レンタルビデオや、映画配信サービス、WOWOWで録画した映画を
飽きもせずに観ているわけだが、それでも尚、映画館まで観に行く理由は、
話題作をいち早く観たかったり、迫力の大画面で観たかったりするからだ。

そういった意味で言うと、この『ムーンライト』という作品は、
さして話題作でもないし、32インチのテレビモニターで観ても、
充分な作品だと言える。

なのに、映画館を出るときに、得も言われぬ満足感に浸れたのは、
これこそ映画のもつ魔法だと思い知らされました。

エグゼクティブ・プロデューサーにブラッド・ピットが名を連ねているが、
単なる儲け主義ではこの作品に出資はできないだろう。
十年に一度、出るか出ないかの、凄い作品だと思います。
  

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2017.04.07 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

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埼玉のへそ曲がり

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オートバイと
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近ごろ波乗り。

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