GENTEMCHOPSTICK MAXFORCE Split【インプレ編】

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インプレとは言っても、ソリッドボードの時の印象と、
さして違いはないのではありますが、
近ごろバックカントリーエリアには、スプリットでしか出て行かないので、
そういった場所でMAXFORCEに乗るのは久しぶりだ。何より、MAXFORCEを
二つに割って歩いたのは初めてでしたので、まずは登りの印象に関して。

やはりウェストの細いボードの方が、取り回しも軽快で、
そのぶんトラバース時のエッジも噛ませやすく、とても登りやすい。
バインディング(つま先)からエッジまでの距離が広くなってしまう
ブっ太いFLYFISKが、トラバース等の時に、そういった感触が希薄なのは
仕方がないとしても、MAGIC38やSLASHERよりも感触が良いのは、
ツインチップのMAXFORCEの方が、ロッカーがないぶん、
足を中心としたボードの前後バランスが良くなることと、
何よりキャンバーの位置が、踏み込み位置に最適化されるためだろう。
一歩ずつの踏み込んだときの感触、足を上げたときの感触に偏りがないと、
とても歩きやすいことに気がつけた。

滑りに関しても、再三こちらに書いているとおり、
斜面の状況や、雪質に対応して、操作に大きな変化が必要になるこの時期にこそ、
MAXFORCEが生まれ持った素性の良さが光り輝くと、改めて感じました。

そんな操作性の高いMAXFORCですが、
その素性を活かすためには、MAGIC38と較べて、
いくぶん後ろ足への意識を強める必要がある。

私の場合、オートバイの操縦でもフロントタイヤの接地感に囚われる傾向が強く、
スノーボードでもノーズ側(前足)の反応に囚われがちだ。
前足の踏み込みに対するレスポンスが豊かな方が好みなので、Flyfiskや、
BIGFISHなど、TTSS系のファットノーズの方が私には合っていたりもする。
なので、MAXFORCEの神経質なノーズの(比較して積極的に踏めない)反応
には、MAGIC38からの乗り換えに際し、少しばかりの慣れが必要になる。

特に引っかかるような重めの雪の場合、
低速時に前足を踏みすぎると引っかかったり、最悪は埋まってしまう。
むしろ積極的に後ろ足で向き変え操作をする必要があるが、
それにさえ順応してしまえば、そのスレンダーなウェストと相まって、
硬かろうが、柔らかかろうが、重かろうが、
どんな斜面でもクルクルとコントローラブルに扱えてしまう。そして、
長いテールは、後ろへバランスを崩したときのリカバリー能力がとても高い。

もちろん、164cmもある長身なので、
ピステン・カービングもビッタビタに決まるところも素ン晴らしい。

扱いやすいという意味では『Spoonfish』とも通じるが、
やはり、この脚の長さ(テールの長さ)によって、
急斜面での安定性と、ターン後半の伸びには大きな違いがある。

そして、Spoonfishも実は充分以上にファットなノーズを持っており、
前足の踏み込みをかなりの範囲で許容してくれるので、
ノーズの反応の良さにもだいぶ違いがある。
ひょっとすると、前足の使い方にスノーサーフの “解” があるのかも知れない。

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これは各モデルをアウトラインデータにして並べたものだ。
センター位置は前後のバインディングの取り付け穴の真ん中で揃えてあるので、
必ずしもボードセンターではないことと、
カタログ画像から私がトレースして拾ったラインなので、
シェイプはかなりアバウトであることに留意した上でご覧いただきたい。

これを眺めていると、164だろうが、168だろうが、そして、152だろうが、
それは単なる製品管理上の数字でしかないことがよく分かる。
(話は逸れるが、Spoonfishが決して短くはないことと、
 その錯覚を利用しながら、シェイプがソツなくまとめられていることもよく解る)
スノーボードの扱いやすさを、長さを基準に計ろうとしてしまうが、
本当の意味での長いか短いかは、その数字からは見極められない。

さておき、ここから各モデルに対する印象と、共通性が見えてくると思う。
MAXFORCEがディレクショナルツインとは言え、
ツインらしく、いかにボードの中央に人を乗せているかは一目瞭然だ。そして、
トップのワイデスト・ポイントが、だいぶ乗り手から離れていることも良く解る。
深雪ではよりセンターに加重して、ボード全体で雪面を受ける意識が必要になる。
そして、圧雪ではターンがかなり遠くから開始されるわけで、
クルマで言うところのロングホイールベース、
オートバイで言うところのキャスターアングルが寝かされた状態と同様に、
比較的、直進安定性に優れた操安性であることが分かる。

そこさえ理解できてしまえば、先日の蓮華温泉ツアーでもそうであったように、
軽い乾雪から、重い湿雪まで、オープンバーンでの大きなターンでも、
ツリーの中でのクイックなターンでも、基本センターに乗りながら、
テールを(サーフィン的に解釈すると)気持ちピボット気味に踏むことで、
自在に操縦することができた。

そう考えると、MAXFORCEは、サーフボードでいうところの、
後ろ乗りでカジュアルに乗りこなすPIG/シングルフィンってところか。

そんなわけで、MAXFORCEはオールドスクールな万能機と言えるのだが、
代わりに先進的でトンガった特徴を持たされていないところが、
不憫なところではある。しかして、
メルセデス(の主流モデル)は、なぜ後輪駆動なのか?という問いと同じように、
“良いもの” とは得てして無味無臭なものだ。

でも、私は分かってるよ〜〜〜〜〜
そんな君を見てるよ〜〜〜〜と、
ほとんど地下アイドル推しのおっさんのようだが、
そんな部分を理解できているマイノリティな優越感も、
今となってはMAXFORCEの魅力であったりもする。
つまり、選択としてかなりシヴい。

このポジションは、現在FLOATERの守備範囲になっているのかもしれないが、
MAXFORCEのような優れたボードが廃盤になってしまうところが、
ゲンテンスティックが、単なる「パウダーブーム」だと揶揄される
所以だとすら感じてしまうのは、とても残念なところでありますな。

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話変わって、ここのところずっと使ってきた
『BlackDiamond Ascension Nylon STS Skins』に代わって、
久しぶりに使ってみた『G3 Alpinist High Traction』ですが、
今回続けて使い分けてみて、想像以上の違いを感じたので書いておく。

High Tractionの名の通り、
Black Diamondよりもトラクション(引っかかり)感は高い。
その安心感はかなりのもので、いい加減な踏み込みでもズレが少ないので、
例の、足許からすくわれるような、ヒヤっとさせられることがほとんどない。

しかして、そのぶん下りの滑走性はそれなりに落ちる。
BDと同じ気分で下りに入ると、前につんのめりそうになるほど、
シールの順目でもそこそこのブレーキが効いている。
そして、グリップが良いぶん、一歩一歩が気持ち重く感じてしまうことも、
ハイク時間が長引くと、想像以上に蓄積されてくるマイナスポイントだ。

これらはいわゆる「背に腹は替えられない」「痛し痒し」ってやつだが、
そういった行動上の「軽快感」と「グリップ感」のバランスのさせ方で、
それぞれ好みが分かれるところだろう。

ちなみに私が「どちらか一方を選べ」と言われれば、
グリップ感もほどほどに良く、軽快感のある、
機動性に富んだBlackDiamondの方を選びたい。
でももし、足許に何を差し置いても絶大なる安心感が欲しいのであれば、
「G3 Alpinist High Traction」の方をオススメする。
  

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2017.04.11 | コメント(0) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

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