ハドソン川の奇跡

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皆さんもよくご存じの、乗員155名を乗せた飛行機を、
ハドソン川に緊急着水させた『ハドソン川の奇跡』の映画化作品です。

ただ、「よくご存じの」の部分が、私には完全に盲点で、
つまりは、事の真相と申しますか、
奇跡の物語の裏側に隠された真実をまったく知らなかったことに気づかされた。

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皆さんはご存じだったのかも知れませんが、
実は、この奇跡を演じたパイロットが、
米国家運輸安全委員会(NTSB)の調査によって、
同機がハドソン川に着水させる危険を冒さずとも、
無事に飛行場まで戻れた可能性を指摘され、
逆に操縦ミスの嫌疑をかけられていたことを、
私はまったく知りませんでした。

もちろん、捜査中にその事実が表沙汰になることはなかったので、
日本ではこの件は報道されていなかったのかもしれませんが、
この映画を観て、まず最初に驚かされたのはそこで、
今作の脚本も、155人の命を救った英雄として祭りあげられた人間が、
一夜にして容疑者となってしまった、その苦悩に焦点を当てていた。

両エンジン故障判明から、わずか35秒。
その瞬間に最大の決断を下さなければならなかったベテランパイロットの判断は、
果たして英断だったのか?間違いだったのか?

と、ここまで読んで思い出された方もいらっしゃるかもしれませんが、
それは2012年公開のデンゼル・ワシントン主演の『フライト』
こちらも自慢の腕前で奇跡の飛行を見せて、多くの乗客の命を救ったパイロットが、
実は薬物依存症だったというお話なのですが、
この『フライト』が公開されたとき、この作品は脚本執筆中だったそうで、
類似性もあったためしばらくお蔵入りになったのだそうだ。

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監督はクリント・イーストウッド、

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チェズレイ・“サリー”・サレンバーガー機長をトム・ハンクスが演じ、
単なるパニック映画にはならず、
イーストウッド作品らしい、人間の深い苦悩が見事に描かれています。

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ただ、一点残念だったのは、
エアバス社製A320機が着水するまでのCG加工が、
まあまあ雑だったこと・・・

言ったように人間の葛藤する姿にフォーカスされた作品なので、
墜落シーンはさして重要ではないのではありますが、
やはり、のぞき見趣味のいち東洋人といたしましては、
もうちょっとお金をかけていただきたかった部分でございました。

やはり、特殊な映像表現がメインになるような娯楽作品とは、
一番縁遠いかもしれないイーストウッド監督にとって、
CGというのは、アキレス腱なのかもしれませんな・・・・
  

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テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

2017.02.24 | コメント(3) | トラックバック(0) | 映画

コメント

いつも楽しく読まさせていただき有難うございます。 この映画丁度観たいなと思いながら半分忘れていたのですがすぐDVDレンタルしました。 たった2800フィートで選択肢無しはゾッとしましたが 映画ではもう有罪が決まっているが如くストーリーが展開するのにはちょっと違和感が有りました。ただUS air のコールサインがCactus (サボテン) なのにはビックリ 昔アリゾナにあったAmericaWest のものなんですね USAirに吸収されてもそれだけは残っているとは。。。

2017-02-27 月 10:39:00 | URL | 宮野アイク #OxdC9shk [ 編集 ]

宮野さん
ずいぶんと航空会社事情にお詳しいのですね!

さておき、このブログをお読みになって、
DVD借りて観ました、なんて言っていただけるとは!
最大級の褒め言葉でございます。
これからもよろしくお願いいたします〜〜

2017-02-27 月 12:23:09 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

返信ありがとうございます、
若かりし頃技術者として航空機の開発をやっていて、A320は関わった機体の一つという事とアリゾナに住んでいて、アメリカウエスト航空に友達が結構いたので、思い入れがあります。 今はただただ雪と波を追っかけるオヤジです。

2017-03-01 水 11:31:36 | URL | 宮野アイク #pmrU0izQ [ 編集 ]

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