北海道8days Day-3

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台風10号はいよいよこの日の晩にかけて東北に上陸するようだ。
そのあと日本海に抜けて熱帯低気圧に変わるらしいが、
ここ道北までどれほどの影響があるのかは分からない。
テントが飛ばされないことを祈るだけだ。

予報を見ると、この日も音威子府から旭川のあたりまでの
細長いエリアだけに晴れマークが付いていて、それ以外の地域は雨の予報。
特に根室方面はこちらに来てからずっと雨マークのままだ。
天気だけを考えたら旭川周辺に向かいたいところだが、
南下するのはもっと先にしたいので、
ここは雨中走行覚悟で、北上し最北端を目指すことにした。

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ここ美深は、台風どこ吹く風で、夜のうちも風も雨もほとんどなく、
朝もこの清々しさ。とても気持ちの良い朝だ。美深にしておいてほんとヨカッタ。

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275号線で音威子府を越える前から小雨ながらも雨は降り出し、
時折、陽も射すものの、基本曇りで雨は降ったり止んだり。
晴天の下を走るに越したことはないが、一旦レインウェアさえ着てしまえば
雨もまた風情があってそれはそれで旅の良い思い出だ。
どちらかというと、レインウェアを着るか着ないか、
脱ぐか脱がないかで悩んでいる時間の方がよほど面倒だ。

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中頓別にある寿公園にはF104J戦闘機が唐突に置かれている。
これは放って通り過ぎるわけにはいかないだろう。
ムダに気分がアガってしまう。戦闘機とオートバイ、まさに男のロマンだ。

ロマンと言えば、
昨日読み終わってしまった『村上海賊の娘』の2巻を買わないとならない。
道中の本屋を検索すると、今回のルート上では浜頓別だけにあった。
しかして、訪ねてみれば、その文房具屋さんでは、
すでに本の扱いを止めてしまったという。
この辺りだと稚内まで行くか、名寄まで戻るかしないと本屋はないらしい。
台風がやって来る夜に読み物なし。
今夜はとにかく呑んで、サッサと気を失うしかないようだ。

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せかっく近くを通るので、クッチャロ湖にも寄ってみるが、
この天気では観るべきものは何もない。改めて走りに徹することを心に誓う。

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道道84号線から浅茅野まで湿地帯を抜ける732号線は、
乗用車でもラクに走れるような、とても整備されたダートロードだ。
基本真っ直ぐで、高低差もなく、小雨くらいだったら水溜まりもできないような
文字通りのフラットダートで、これでもかと飛ばせてしまう。
こりゃタマランっ!

湿地帯を抜けたら、あとはもう海沿いに伸びる278号線を
ひたすら北上するのが宗谷岬への最短ルートなのだが、素直に気乗りしない。
この辺りまで来たことのある方なら分かってもらえると思うが、
この天気のオホーツクラインは極力走りたくないので、
できるだけ内陸部の道を選ぶ。

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すると、期せずして左手に小さな湖が現れた。
走りに徹するとか言った舌の根も乾かないうちに『カムイト沼』に立ち寄る。
だって「神々が住む」とか言われたら見過ごせないじゃないですか。
何より静まりかえった誰もいない湖に佇んでみるのは心が洗われる思いがする。
というのは嘘で、いまにも草むらから熊でも出てきそうでかなり怖かった・・・

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自衛隊の鬼志別演習場を過ぎたら、
いよいよオホーツクラインに出るしかなくなる。案の定もの凄い海風だ・・・
ハンドルを取られるばかりか、潮で全身ベトベトになる。
ただの雨水だったらすぐに弾いてくれるヘルメットのシールドも、
ネットリとすぐに視界をなくしてしまう。
これがあるのでゴーグルで北海道には来られない。

とはいえ、逆巻くオホーツク海の様相を、一度は観ておくことをオススメする。
北海道に来ると「日本もまだまだ広い」と思わされることが多いが、
オホーツク海はその筆頭だ。

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ちょうど昼どきに宗谷岬に到着。
はっきり言って「最北端」は私にとっては記号でしかない。
その言葉の持つ重み以上に見るべきものは何もない、まさに最果ての地だ。
というのも、私はこれでここに来るのは三回目になるが、毎回こんな天気だ。
いつも霧に覆われているという摩周湖は来る度観られるのに、
サハリンなんて見えたためしがないし、オホーツクはいつも荒れ狂っている。
つまり、相性が悪いことが、これでハッキリした。

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ノブから「宗谷岬に行くなら間宮堂で『塩帆立らーめん』を喰うべし」
との指令が届いた。
「塩」「帆立」とは、この場所にあって
なかなかソソる単語の組み合わせではないか。
その間宮堂は、普通に考えれば目にとまりやすい街道沿いに建てそうなものを、
わざわざ宗谷岬から見て正面のそそり立つ高台の上に建ててある
展望レストランならぬ展望らーめん店だ。
その存在を知らなければ、窺い知ることはできない。

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いやはや絶品であります!これには素直に驚いた。
サッパリしているのに、もの凄くコクが深い。
宗谷岬とは相性が悪いが、私と最北端の塩ラーメンとの相性はバッチリだ!
ラーメン好きならば、これは死ぬまでに絶対に食べておくべきラーメンだと思う。
む〜〜ん。これを食べるためにまた宗谷岬まで来てもいいかもしれない・・・
ラーメン一杯のために最北端を目指すなんて、
いかにも自己陶酔型のバイク乗りっぽくていいではないか。

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稚内に回る時間もないし、他に道がないので来た道を引き返す。
もちろん732号線は走り甲斐があるのできれにトレースバックする。
途中、こんなツイスティなセクションもあって、かなりアガるダート路だ!
天気が良ければ湿地帯とやらが見えるのかもしれないが、
この天気ならば尚のこと、私の眼にはもう道しか見えていない。

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84号線で、気まぐれにふと気になった路地に分け入ってみると、
小高い丘の上に広がる広大な牧場地帯を縫うように走るダート路に出た。
10kmもないようなほんの短い距離でしたが、木々の間を抜ける林道とは違って
抜群に見晴らしが良く、この曇天の下であっても気持ちの良い道でありました。
こりゃタマラン!

浜頓別まで戻ったら中頓別には戻らずに、
嫌々ながらも海風に煽られながら宗谷国道を南下し
枝幸にある『ケモマナイ林道』を目指す。

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少しでも標高を上げるとすぐに雲の中に入ってしまう。
ここは生活道路ではないので、すれ違うクルマなんているわけもなく、
しかもこの天候だ。貸し切り同然ながらも、かなり心細い。

とはいえ、ひと度ダートに出てしまえば、
そんな陰湿な気分はすぐに吹っ飛んで、タチマチ気分ソーカイだ!
全長は20km程度で、全線に渡って少しばかり道幅が狭く、
関東圏の林道に印象は近い。
しかして、良く整備されているのか轍もまったくなく、
比較にならないほどフラットに整った路面は、コーナリング中のグリップ感も高くて
HP2の巨躯であっても、とても安心して走らせられる。
ここもまた美味なる林道でありました。

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『ケモマナイ林道』を過ぎて12号線に出たときすでに15時を過ぎていて、
暗くなってくるし、どうしようか悩んだが、
前日にも走っていて勝手も分かっているし、何より走り足らないので
この日も『美深歌登林道』を走ってキャンプ場まで戻ることにした。

さすがにこの日は雨で足許は滑りやすい。
砂利道なら雨でも関係ないと思われるかもしれないが、
濡れた小石の上はやはり良く滑るし、
曇り空ですでに16時を回った森の中はかなり暗い。
とにかく峠を越えて美深側に出るまではセイフティに走ることを心がける。

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前日にはなかった倒木もあり、
昨晩の山の上はかなり風が強かったことが伺える。

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17:00。美深に降りると、雲は多めながらもやはり晴れていた。
乾いた路面は段違いに走りやすいので、
またもや気持ち良く飛ばさせていただく。ほんと良い林道であります。

いよいよこの晩に台風10号が最接近する。
札幌はそこそこ風が強いらしく、
ノブから「今晩は宿にしたら?」と心配のメールが届くが、
この二日間、美深だけは天気が安定していたことや、
このキャンプ場の癒やし力の高い佇まいにも後押しされ、
「まあ平気っしょ」という何の根拠もない安心感がその時の私にはあって、
良いのか悪いのか、台風の接近にも特に臆することもなかった。
(こういうヤツが川の中州でキャンプして取り残されたりするんだろうな)

そんなわけで、この日もびふか温泉で疲れを癒し、
温泉の食堂で豚丼をいただきつつ生ビールをグイっとやって、
テントで途中買ったワインを流し込んだらサッサと寝てしまおう。

明日からの行き先は台風次第。起きたら考えればいい。(つづく)
  

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2016.09.09 | コメント(0) | トラックバック(0) | HP2 Enduro

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