レヴェナント 蘇えりし者

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連休から公開がはじまる様々な娯楽作に追い出される格好で
『レヴェナント』のIMAX上映は連休前の28日木曜までだと気づき
「こりゃいかん」と、仕事帰りに慌てていつもの映画館まで観に行った。

いかにレオ様主演映画とはいえ、
このテの文芸作品は興行的に期待されないのね・・・

今作に限らず、IMAX上映される映画ならば
必ずIMAXデジタルシアターで観るようにしているというだけのことなのだが、
本当に期せずして、この映画こそIMAXで観なければならない作品でありました。

(このIMAXに関してもすでに4Kの時代が到来していて、
 現在では2015年にオープンした109シネマズ大阪エキスポシティのみ。
 2017年には池袋に首都圏最大級のシネコンが誕生する予定で
 そこに4Kレーザー投影する次世代IMAXが導入されるらしい)

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『レヴェナント』は全編ほとんど台詞もない
無声映画といってよいほどソリッドな作品で、
それも何も、開拓時代の北米大陸の大自然を余すことなく映し出すためだ。
美しくも厳しい自然と、そこで生きていくための人間の知恵と勇気、
そして、残忍さも、ひとつの生物として自然と対峙するためだけのこと。

そんなシンプルで決定的な真実を、映像の力だけで観る者に伝えている映画だ。

レオナルド・ディカプリオという人気俳優が
アカデミー賞 主演男優賞を獲得したことで、
むしろ物語の方に注目が行ってしまうかもしれませんが
「息子を殺された父親の復讐劇」という物語は、あくまでも
過酷な大自然を生き抜く “サバイバルのような日常” の中で息づく
人間の愚かさや強さを、観る者に痛みを伴いながらダイレクトに伝えるための
プロットでしかないと捉えた方が的確であると断言できます。

だから、それらを鮮明に映し出すIMAXの映像力に加えて、
葉が揺れる音、川の流れ、鳥のさえずり、風の音など、
とても小さな音までもが自然の強さや逞しさを顕していて、
そんな些細な音を臨場感たっぷりに観る者に体感させる
IMAXの音響解像度の高さも、レヴェナントにとっては
とても重要なファクターであると思いました。

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そして、人間もまたそんな自然の一部であること。
一部でしかないことをディカプリオは全身全霊で伝えています。
だから、これは “演技” と言うよりも、人間は所詮自然の一部でしかない事を
伝えるための “行為” であると感じました。

つまりこれは、とんでもないアウトドア映画であるとも言えます。
トム・ハーディ(MAD MAX 怒りのデスロード/ダークナイト ライジング)をはじめ
脇を固める名優たちが紡ぎ出す、自然の中でもがきながらも
力強く生き抜いていく人間の姿を描いた、重厚な人間ドラマとしても秀逸ですが、
大自然を劇場でそのままの臨場感で体感させる
ネイチャードキュメントとして観ても充分に楽しめる作品です。

気に入った作品はDVDで何度でも観返す私ですが、『レヴェナント』に関しては
IMAX以上にこの映像を体感できる術はもはや存在しないので、
今後IMAX上映されている映画館に出くわさない限り、
もう観ることもないだろうと思います。
それくらいの得がたい映像体験になりました。

レンタルBlu-layや、デジタル配信、そして高解像度な4Kテレビと
音響システムによって、わざわざ映画館に足を運んで映画を観る必然性は
少なくなったと言えるかもしれませんが、
臨場感なんて陳腐な宣伝文句で伝わる次元を遥かに超えた映像体験のできる
この『レヴェナント』のような作品が今後は増えてくるものと思われます。

もしまだご近所で『レヴェナント』がIMAX上映されているのならば
絶対にIMAX版をご覧ください!
  

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2016.05.13 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

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埼玉のへそ曲がり

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