立山 【Day-1】

tateyama2015-44.jpg
tateyama2015-17.jpg

コトの発端はBC姐さんからの「八幡平のメンツで立山に行きたいんだけど」
というメールだった。
立山かあ・・・・

私がへそ曲がりだということ以外にも、
私の足が立山に向かない理由はいくつかあって、
まず第一に挙げられるのは、何はさておき立山は遠いという事実。
ご存じない方もいらっしゃるかもしれないので、念のために説明しておきますと
立山へは富山側と長野側と、それぞれアプローチできるのですが、
関東圏からは長野側から上がるのが一般的。

tateyama2015-48.jpg

マイカーでアクセスする場合の立山黒部アルペンルートの入口である扇沢までは
白馬のあたりまで滑りに行くのと変わらない程度の距離なのだが、そこからが遠い。
そして、高い(too expensive)。まあ交通費の話はさておいても、
移動だけでなく、トロリーバス~600m徒歩~ケーブルカー~ロープウェイ~
トロリーバスと乗り換えまくってやっと到着する面倒くささがとにかくネックだった。

そんな距離と手間に加えて、ご覧の通り拠点となる室堂駅で標高2,450m。
ガチのアルパインエリアであるため
ここを滑ることが出来る期間は秋の数週間と4月中旬以降と、ごく限られている。
秋のシーズンはじめにそんなアルパインエリアへ向かうのは精神的にキツいし、
春は春でこの時期すでに気持ちが終わってしまっているため、これまたキツい。

BC姐さんは、そんな限られた時間を名残惜しむように、
滑れる間は毎週でも通い詰めるほどの立山フリークだ。
そして、前回も説明したとおり、IKさんもまた、BC姐さんと肩を並べる
バックカントリー経験の豊富なスキーヤーだ。
一説には日本全国のガイドクラブで、このお二人が参加していないクラブは
モグリだと言われるほどで、要はミシュランの認定検定員のようなお二人なのだ。

そして、マッキーさん、R子さんも立山の経験は豊富。
何より気の合う仲間との山行は掛け替えのない人生の宝だ。

毎度言うが、旅の目的地は場所ではなく「人」だ。
今回私の重い腰が上がったのは、技術も体力も気力も、そして気心も知れた
そんな八幡平のメンツが全員揃って来てくれることになったからだ。

というわけで、八幡平組の、私、BC姐さん、IKさん、マッキーさん、R子さんに
幸か不幸か先日のかぐらで私とR子さんと滑ったために、
半ば強引に引き込まれてしまったたOYさんを加えた6名で立山に行くこととなった。

tateyama2015-7.jpg

男性陣は元より、BC姐さんにしても、R子さんにしても
数百km程度の運転くらいは何事もなくこなしてしまう方々ではあるが、
そこを敢えて、みんなで仲良く2台に便乗。
私はBC姐さんとIKさんの巨匠二人の乗る車に同乗して
3時過ぎに練馬インターを出発。
お二人の濃い話に耳を傾けつつ、ときに爆睡しながら7時前に扇沢に到着した。

tateyama2015-8.jpg
tateyama2015-9.jpg
tateyama2015-10.jpg
tateyama2015-11.jpg

そして扇沢からは、言ったように乗り換えがとても面倒なアルペンルートだ。
立山がオープンした先週と、ゴールデンウィークに挟まれたこの週末は
比較的空いているらしく、一週間前にも来ていたBC姐さんのロープウェイの整理券は
「15」だったそうなのだが、ありがたいことに我々の整理券番号は「3」だった。
超スムーズ。

噂通りにアルペンルートの乗り換えは面倒であったが、
来て見れば「これだけややこしい場所なのだからそれも仕方ないか」とも思うし
何より標高2,000メートルを超える場所に、乗り物に乗って来られることの幸せを
素直に実感できるので、そんな面倒な乗り換えにも納得がいくというものだ。
とはいえ、そんな秘境だからこそ、この時期だけの雪の立山連峰を観るために
わざわざ早朝からやって来た国内外の観光客も驚くほど多い。
スキー場に架かるロープウェイとは気遣い含めて勝手がかなり違うので
相応の覚悟と心構えが必要だ。

tateyama2015-13.jpg
tateyama2015-14.jpg

そうして9時過ぎに室堂に無事到着。
はじめて見渡す立山は、まさに想像を絶する景観であった。
はっきり言って、これは写真なんかには到底納まりきらない。
自分の目で見てはじめて理解できる超絶の世界だ。
それもいくつかの山を経験した今だからこそ、ここ立山の凄味が理解できる。

何より驚かされたのは、私でも聞いたことくらいはある、
名だたる滑走ラインが、見渡す360度の景観の中に納まっていることだ。
簡単に言えば要諦山を途中で切って拡げて、ラインを一度に見渡すような感じ。
もしくは苗場、野沢温泉、蔵王、白馬八方尾根を円状に並べた感じと言ったらいいか。
バリエーションというより、これはすでに滑走ラインの展示場だ。
スケール感が狂うほどコンパクトにまとまってるようでもあり、圧倒的でもある。

室堂駅前からまずは今晩の宿である雷鳥荘まで移動するわけだが、
その間の雪には数日前の雨の走路が縦に無数に走り、
そのまま凍った縦スジのウォッシュボードを形成する手強い状況・・・
景観に圧倒された反面、この雪には正直に心が折れかけた。

tateyama2015-16.jpg

でも、ここまで来た以上は行くしかないっ!
雷鳥荘に泊まりの荷物(主に酒)をデポしてから、雪が緩むのを信じて、
雷鳥沢を登り、剱沢を目指すことに。
ちなみに今回のルートはBC姐さんとIKさんの巨匠二人によって決定されている。
私はいつものようにただただ後に着いて行くだけだ。

tateyama2015-18.jpg

まずは雷鳥荘前の斜面を、下のテント場に向かって滑り降りるわけだが、
その縦スジを横切るようなラインの組み立てをしないと足を取られて確実に転ぶ。
まだ雪は硬いままだ。
ときに、斜面が黄色いのは硫黄のせい。故に雷鳥荘の温泉はとても有名だ。
出発して早々すでに頭の中は温泉と生ビールでいっぱいだ。

tateyama2015-19.jpg
tateyama2015-20.jpg

雷鳥沢を一心不乱に進む。
ここにいると明らかにスケール感が狂うので、
逆にそれが功を奏していたのかもしれない。
とにかく集中して足を前に運ぶ以外にないので
余計なことを考えずに自然と登行に集中できる。

tateyama2015-23.jpg

雷鳥沢のちょうど中腹の辺りで休憩。

tateyama2015-21.jpg
tateyama2015-22.jpg

天気の良いこの日は、中腹ですでにこの壮大な景観が拡がる。
今改めて写真を見てみても、記憶に残るあの景色を写せてはいないと思う。

写真には本当の立山を写すことはできない。
もし、見てみたいと思ったら、とにかく自分の目で見てみることだ。
もちろん知らなければ、知らないに越したことはない。
でも、知ってしまった以上は、これを知らずに死ねない気分にさせられる。

tateyama2015-24.jpg
tateyama2015-27.jpg
tateyama2015-26.jpg

一歩また一歩と剱御前小屋が近づいてくる。あともう少しだ。

tateyama2015-29.jpg
tateyama2015-32.jpg

tateyama2015-30.jpg
tateyama2015-31.jpg

小屋を過ぎてもう一登りすると標高2,790mの剱沢の上へ到着。
雷鳥荘から約2時間半。
着いてさえしまえば、意外と近く感じるから現金なものだ。

tateyama2015-34.jpg

14時過ぎにいよいよ剱沢にドロップ!
まだ縦スジは残るものの適度に緩んだ雪は充分にボードを掴んでくれる。
踏める!キレる!つまり~~気持ちいいいいいっ!

tateyama2015-35.jpg
    tateyama2015-91.jpg
ボトムに着くと、それまで流れる雲に覆われていた剱岳がその姿を現した。
ふとどこかのメーカーのロゴマークを思い出す。迫力のある山様だ。

tateyama2015-36.jpg

剱御前小屋まで30分足らずを登り返し。

tateyama2015-37.jpg
tateyama2015-38.jpg

tateyama2015-39.jpg

そして雷鳥沢へドロップ!
雷鳥沢上部に例のタテ溝はなく、ノートラックのナイスザラメ雪!
斜度もあってスピードに乗せやすい素晴らしい斜面だ。

tateyama2015-40.jpg
tateyama2015-49.jpg

そのあともタテ溝の少ない斜面を選んで、
標高差約500m、1kmに及ぶ雷鳥沢を2ランに分けて滑り降りた。
斜度、雪、太陽、そして素晴らしい景観!
春の山スノーボード冥利に尽きる大斜面だ。

tateyama2015-41.jpg

そして最後に雷鳥荘前の斜面を登り返して、無事帰着・・・と言いたいところだが、
途中ザックに括り付けていたヘルメットとジャケットが50mほど滑落・・・
山裾まで拾いに戻り、せっかく登ったぶんをフイにして余計に登らされるハメに。
最後は生ビールへの思いだけを頼りに気力を奮い立たせて登りきった。

tateyama2015-89.jpg

久しぶりにログなんか採ってみたが、
やはりこの山行は見返したくなる内容の濃いものだった。

tateyama2015-43.jpg
tateyama2015-45.jpg
tateyama2015-46.jpg
tateyama2015-47.jpg

16時30分頃、雷鳥荘に到着。
そのあとの生ビールの味は筆舌に尽くしがたい喉ごしであった。
噂の温泉を堪能したあとは、
山荘と、立山連峰を赤々と染める夕陽を眺めてから夕飯をいただき
そのあとはいつものように酒宴になだれこんだ。

立山ツアー中のリズムワークスの旭さんに加え、
巨匠二人に惹きつけられるように集まるツアー中のガイドの方々も次々参加しての
濃ゆい宴会となり、なかなか聞けないお話を伺うことができた。
そんなわけで、例によって飲み過ぎた・・・
さあ、翌日曜日は朝からまるまる一日晴れの予報だ。
早い時間から雪も緩んで、気持ちのよいザラメになってくれるだろう。
とても楽しみだ。(Day-2は30日にアップいたします)
  

関連記事
スポンサーサイト

テーマ:バックカントリー - ジャンル:スポーツ

2015.04.28 | コメント(2) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

コメント

私初の立山(富山側から)行って来ました。
友人&ガイドのお誘い無ければ行く気なかったんだけど行ってみると楽しめますね!

2015-04-28 火 15:13:23 | URL | HAMA #- [ 編集 ]

旭さんも「あのHAMAさんが立山に来たんですよ」って
驚いてたよ。

2015-04-28 火 18:49:20 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

FC2Ad

プロフィール

埼玉のへそ曲がり

Author:埼玉のへそ曲がり
オートバイと
スノーボード。
近ごろ波乗り。

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR