HEIWAX

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昨日に引き続き、今季試している春用滑走ワックスのお話しでありますが、
あちこちで情報を収集していて近ごろよく耳にするのが、現場での処理について。

春に限らず滑走ワックスは滑っているうちにどんどん抜けて行ってしまうので
その持続性は、手間暇を考えるとかなり儚い部類に入るモノだ。
それに加えて、雪の表面に様々な汚れが浮いている春の雪の場合、
滑走面にそれらの汚れが付着し、ワックスの滑走性能をあっさりと奪ってしまうので
春はワックス抜けと、汚れの付着と二重に問題を抱えているわけだ。

昨日ご紹介した『BOOSTER DS』は事前に処理を施すタイプのもので、
一旦家を出たら基本帰るまでそのままで過ごす必要のあるものだ。
しかして、事件は会議室ではなく、現場で起こっているので、
つまり、汚れを落とすのも、抜けたワックスを補うのも山の上というわけだ。

そこで浮上してくるのが、携帯性に優れた液状のものと、
生塗りタイプの固形のものということになる。

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液状のものでは、以前紹介したこの『zardoz』もあるが、
このような浸透性の高い液体フッ素系のものは、
滑走面素材の分子間に染みこみ蓋をしてしまうので、
それ以降ホットワックスが入らなくなる恐れもあるため
シーズンの最後の最後に使った方が良いという話もあります。
そんなコト言われると、使いづらいじゃないですか。

heiwax_2.jpg

といったわけで、山の上でワキシングを施すという、今までやったことのなかった
処理作業に挑戦してみようと思い、固形タイプで、しかも原材料に石油由来のものを
極力使わないと謳う自然派のHEIWAXも試してみることにしました。

このHEIWAX、そんな能書き置いておいても、まずはその値段が魅力的!
同じ固形タイプでも『DOMINATOR BUTTER』ひとつ買う値段で、
カワイイ巾着袋にフィニッシュクロスまで付いてくるこのHEIWAXが4.5個も買える!
しかして、値段にはいつも理由が反映されているのもまた動かせない事実。
コストパフォーマンスだけでは計れないので、ここはひとつ慎重に試してみたい。

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先日のかぐらで使ってみました。
ちなみにベースに『DOMINATOR HYPER ZOOM』を入れてあります。
ハイク後、シールを剥がしたところでブラシを入れてから塗布してみました。
汚れ落としにはナイロンではなく、ブラスブラシの方が向いてるらしいのですが
携帯用の小さなブラスタイプを持っていなかったので、ここはナイロンで我慢だ。

ちなみにこの日のかぐらのBCエリアの雪は、
クライミングスキンが真っ黒になるほど汚れていたので、
尚のこと汚れ落としの重要性を感じました。

さておき、その滑走性ですが、残念ながらその効果をあまり感じられませんでした。
つまり、HYPER ZOOMだけの状態と、そこに大きな差は感じられなかった。
フッ素系の滑走ワックスへの上塗りなので、それとの相性もあるかも知れませんが、
私の場合、特に春はHYPER ZOOMの使用が前提なので、それでは困ります。

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というわけで、念のため持って来ていた『DOMINATOR BUTTER』を
登り返しの二本目に投入!

やはりベースワックスとの相性のせいか、こちらの方が引っかかりが少ない。
滑走面が湿った雪面から軽く剥がれる感じがして、
HYPER ZOOMだけの時よりも切り返しがとてもし易く感じる。
『BUTTER』はDOMINATORの中でも「OVERLAY」に属する
いわゆる “上塗り" ワックスなので、
尚のことふだんからDOMINATORを使っている私には合っているのかもしれない。

ただし、HYPER ZOOMなど、春向けの滑走ワックスを、
予め家でホットワキシングしたときに得られる滑走性を仮に「10」とすれば、
そこに上塗りするOVERLAYで得られる効果は「+1〜2」程度だ。なので、
効果が落ちてきた場合の補修的な使用法が、私の場合は適切なのかもしれない。

そして、これは試してはいないが、事前にホットワキシングができなかった時に
現場でスピーディに対処する緊急処置であると考えれば、
HEIWAXも、その費用対効果、時間(手間)対効果は高いと言えるのかもしれない。
何より、ザックを背負っているときならワキシングセットも携行できるが、
ゲレンデ滑走だけであれば、サクッとポケットに入れておける
コンパクトサイズのHEIWAXはかなり有用性が高いと言えるだろう。

いずれにせよ、人類は2015年になっても
ストップスノーに打ち克つことができていないというわけだ。
2015_0404-34.jpg素敵なリケジョの方々に
是非とも開発をお願いしたいところではあるが
こういった “お悩み解決グッズ" は、他にもまだまだ存在しているので
もう少しばかりアレコレ試してみたいと思っております。

注意:上記内容は、あくまでも個人の感想です。
  

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テーマ:スノーボード - ジャンル:スポーツ

2015.04.09 | コメント(10) | トラックバック(0) | スノーアクセサリー

コメント

掴み雪は、悩ましいですよね。自分は、ここイッパツの時はスタートWAXを使ってます。斜面1本分しかもちませんけど。

2015-04-09 木 13:07:15 | URL | Sugaya #- [ 編集 ]

Sugayaさん

ほんと板掴まれると一気に醒めるんですよねえ・・・
なんとかならんのですかね。

2015-04-09 木 17:01:13 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

いつも勉強させていただいています。
ところで、埼玉深谷のショップrelax が出しているkossymix rub-onはどうでしょう。今シーズン使いましたが、個人的にはかなりよかったですよ。固形生塗り型で、ナノダイヤモンド配合です。カシワックスの工場が確か生産してます。、

2015-04-09 木 23:17:33 | URL | 熱烈読者 #- [ 編集 ]

熱烈読者さん

次はKashiwaxを試してみようと思っています。
でも、ナノダイヤモンドってありがたいネーミングには惹かれますね。

2015-04-10 金 10:09:50 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

こんにちは。

ついにスプリットデビューしました!
といいましてもゲレンデハイクなのですが・・・

歩き出しまで25分
滑りはじめまで35分
やっぱりシューの様には
いかないですね。

練習、練習。。

2015-04-12 日 18:32:57 | URL | name245 #i0vwHwXE [ 編集 ]

Re: タイトルなし

name245さん

おめでとうございます!
春はスプリットの練習に持ってこいのシーズンです!
がんがん行きましょう!

2015-04-13 月 19:23:52 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

遅レスながら

はじめまして。北海道在住の雪氷工学研究者です。融雪期のスキー滑走に関わる諸現象の理学的分析が専門です。「掴み雪」の独創的な研究を山形県月山スキー場で以前より行っています。

決して某小〇方さんのような素敵なリケジョではありませんが、積雪融解時の特徴的な滑走阻害作用は雪氷学の分野ではその工学的作用、化学的分析、は進んでおり、物理的対処も含めて一つの統計的な学術的解析は行っております。また表面化学のナオトライボロジーによりその解消もできておりますのでその旨お伝えいたしたくコメントさせていただきました
JSTあたりから「つかみ雪」「掴み雪」などのワードでぜひ検索されてください。それでは

2015-05-04 月 03:14:52 | URL | NSP #27Yb112I [ 編集 ]

Re: 遅レスながら

NSPさん

この超非科学的なブログに似つかわしくない
とてもアカデミックなお話ですね!興味深いです!
ナノ・ダイヤモンドについてはすでに製品化されているものを
いくつか見かけた気がするのですが、
それらの製品とはまた違うのでしょうか?

残念ながら私のスノーシーズンは終了にしてしまったので
ナノ・ダイヤモンドを試すのは1年後になってしまいますが、
是非使ってみたいと思います。

情報ありがとうございました!

2015-05-04 月 12:39:11 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

ご参考までに

レスありがとうございます。学術的研究は今も続いており、日本雪氷学会で掴み雪ワーキンググループを造ろうと提案はしていますが、あいにく積雪融解時(3月)は、大学教員は短い春休みと、新学期の準備で、また企業研究家も年度末でなかなか実現には至っておらず、私等のような個人研究家と大学を退官された名誉教授さんらと少ない研究費ですが少数精鋭で実施しているところです。

もちろん机上の原理にとどまらず研究成果を応用した商品の開発も行っており、仰るとおりナノ・ダイヤモンド 正式名称は「爆轟法製ナノダイヤモンド一次単結晶粒子分散体」を使ったノノスペーサールブリカンツもその一つです

実際には国立大学が商売をするわけではなく知的財産権を使ってライセンシーで民間で商品化するわけですが、スキーワックス業界はかねてより産学連携には縁がなく経験的手法で積み重ねられた我流で商品企画開発を行う習慣が根強く、またこれが一番の問題ですが、仙台のG社以外はみな個人事業主規模であるので研究開発に資金を注入しにくい企業体質もあり、なかなか浸透には至っておりません。

むしろプライベーターで自然科学や物理学に通じた方が有志で産学連携により、プライベーターの身軽さもあり商品化が早い傾向があります。

いくつかお目にしたのはこの手のものだと思われます。

また私自身もスノボーダーでありこの手の有志プロジェクトで自主開発商品の規格にも携わっております。


今日、北海道kiroroで簡単に写メで撮ったものですが、最新テクノロジーの一端を特許に影響しない部分をお見せいたします。

https://www.facebook.com/100007378607995/videos/1598996737022931/?pnref=story

2015-05-06 水 23:20:00 | URL | NSP #27Yb112I [ 編集 ]

Re: ご参考までに

NSPさん
なかなか調子よさそうじゃないですか!
商品化された暁には、是非こちらにご一報ください。
手に入れて試してみたいと思います!
影ながら応援しております!

2015-05-07 木 10:35:51 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

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