G3 ION (前編)

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ツアースキー バインディングですが、
結局今シーズンも買い換えることにしてしまいました。
んで、やっぱりというか案の定の『G3 ION』であります。
Binding Feature
古くから展開してきた『G3 ONYX』『FRITSCHI DIAMIR』 に加え、
そこに殴り込みを掛けるカタチで参入してきた、『MARKER DUKE』を筆頭とした
『SALOMON GUARDIAN』や『TYROLIA ADRENALIN』などの、
ヒンジを介してバインディングをプレートごとスイングさせるタイプのものなど
各社様々なアイデアを盛り込んだ多様なモデルが出揃い、
ツアーバインディング界は、まさに戦国時代の様相を呈しておりました。

しかして、先日ご報告いたしました『MARKER KINGPIN』に、
『DIAMIR Vipec 12』など、それまで敢えてピンテック以外の方法で
ツアーバインディング システムを構築してきたメーカーまでもが、
こぞってこのピンテックシステムを採用しはじめ、そういった紆余曲折を経ながらも
最終的にはツアースキーのバインディングシステムは、
このピンテックに規格が統一されそうな勢いであります。
それほどDYNAFITが生み出したツアースキーシステムである
TLT(Tour Lite Tech)は、後に振り返ってみて、始まりであり、
すでに決定版と言っていいほどの大発明であったと言えるのかもしれない。

もちろんそんな元祖ピンテックと言っていい老舗のDYNAFITも、
2016年モデルである『TLT RADICAL 2』を、そんな新興勢力達を威嚇するかのように
前倒しで今季限定数ながら先行リリースするなど、
ここは歴史の長いスキー業界の中でも一番熱く技術革新が繰り返される、
ある意味最先端のフィールドなのであります。

そんなまさに日進月歩で進化の進む、気が気でないアイテムなので、
いつ手を出すべきか、なかなか判断が付きかねるところではありますが、
むしろ火中の栗なら積極的に拾いに行くのが私という人間なので、
ここでも敢えての『G3 ION』というわけだ。

先日、そんな火中の栗がいよいよ到着してきたので、
まずはファーストインプレッションをお届けしておこうと思う。

何はさておき、私が一番に注目しているトゥピースについて、
ブーツの基本的な拘束、固定方法に関しては、DYNAFITと変わらないのであるが、
DYNAFITを使ってみて、一番悩ましかったのが
トゥピースの填めづらさであった。

もちろんこれに関しては繰り返し使い込むことで、
ミスなく瞬時に装着を完了させられるようになれれば、格好いいことこの上ないが、
残念ながら私にそういった系統の忍耐強さならない。
G3はこのIONで、まさにその装着が煩雑になってしまう部分を改善してきていた。

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ポイントは矢印で示した黒いストッパー風のレバー。

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こいつにブーツのつま先が当たると・・・

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バッチコーン!と挟まれる(そのレバーは前側に倒れる仕組み)。

DYNAFITはポジションにつま先を運んでから、つま先を下に降ろすことで、
下向きにスイッチを押していたわけだが、G3の場合は前向きにスイッチを押す。
つまりDymafitが、ブーツのつま先を「前進」「降下」させることで
装着するところを、G3 IONは、「前進」のみで装着できるというわけだ。
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しかもG3 IONの場合は、まるで罠に近寄ってきた害虫を素早く捕まえる
昔ながらのネズミ捕りのように、驚くほどこのトリガーが敏感に反応する。

ご覧のように、このピンテックシステムのトゥピースの固定方法というのは
ブーツに設えた直径5mmほどの穴に、両側から爪を食い込ませることで固定させる。
不自由なブーツを履いた足先に、そんな繊細な作業を求められる部分は
非常に見えにくい場所で、しかもDYNAFITの場合は、
可動スイッチを「軽く押す」というよりも、テコの原理で左右の爪を「上げる」
ような強めの「押す」動作が求められる。
柔らかい新雪に置かれたスキーの板の上で、この「押し上げる」作業を行うのは
とても難しく、ここがまさに玄人好みの「修練」を求められる部分なワケだ。

それがとても見やすい前側に置かれた位置決めを眺めながら、
ほとんど「触れる」程度のさじ加減で固定動作が完了してしまうG3 IONは、
そういった部分を大きく改善してきていることが分かる。

ただ、あまりに鋭敏すぎるため、ちょっとした振動を加えただけで、
いきなりバッチコーン!と来るので、
作業中にkurohige.jpg黒ひげ危機一髪的な怖さが伴う。
実際、解放状態でクルマに積んで帰ってきたら、道中クルマの振動で
いきなりバッチコーン!と来て、運転中にその大音量にかなりビクッとさせられた。

これだけ鋭敏だと、このプラスチックパーツにそれなりの荷重が
架かっていることが想像されるため、欠損しないか心配にもなる。

たとえば保管時や移動時にこのトゥピースを、解放、固定どちらにしておくべきか、
と考えたときに、DYNAFITは、それぞれどちらのポジションにしておいても
違和感がないので、次使うときのために解放状態にしておくが、
言ったように、スイッチがとても鋭敏なG3 IONの場合は、開放状態にしておくと、
何かの拍子にいきなり「バッチコーン!」と不意を突かれる可能性があり、
逆に固定ポジションの方が本来の「居場所」であると言えるのかもしれない。

前方のレバーを押すと爪がブーツから離れ、解放されるのはDYNAFITと同じですが、
そのレバー動作が、IONの方が重く(硬く)感じることからも、
同じ数値でも解放値が高くなっているように感じる部分。
トゥピースの外れ難さが気になるトコロだが、
こればっかりはスキーが外れるほどの勢いで転んでみないことには分からない。

トゥピースひとつとっても、それくらいに両社の考え方には
大きな違いがあるわけだが、ヒールピースを含めた他の部分に関してはまた明日。
(つづく)

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ 注意 _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
あくまでも個人ブログとして、私が気になったり注目しているアイテムをこちらで紹介しております。
したがいまして、こちらで紹介している情報やアイテムの内容には、噂話レベルの話から、一人のモノ好きとしての勝手な思い入れや希望的観測など、独自見解が含まれている可能性がございます。
こちらを見て気になられた情報やアイテムの詳細に関しましては、個々にメーカー等へご確認いただきますようお願い申し上げます。

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2014.11.26 | コメント(4) | トラックバック(0) | スキー

コメント

このつま先の、良さそうですよね~
日本の湿雪でどうかは試してみてのお楽しみですが。。
お店の人に聞いたら、春先にテストした先行モデルは黒いパーツが割れたそうで、今年モデルは改良が加えられて頑丈にはなっているとの事。
お店で見て使い勝手が良さそうだったので、新しい板はDynafitからこちらに変更しちゃいました~

2014-11-26 水 11:59:27 | URL | te2ya14 #- [ 編集 ]

te2ya14さん
DYNAFIT使っていたなら尚のことIONって良く見えますよね。
それくらい徹底的にDYNAFITを研究していて、
日本人の大好きな改善が施されているのがポイントですね〜
これを機に一気に革新的な改良が進むと思います。楽しみですね!

やはりあのトリガーレバーは割れたんですね・・・
ということはいかに改良されているとは言え、
開放状態で保持させないほうが良さそうですね。

2014-11-26 水 12:21:40 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

IONにされたのですね・・・

お疲れさまです。
痒い所をくすぐるインプ・・・いつもながら参考になります。
IONのデザイン、あのトリガーにはかなり惹かれます。
今期は板も同じアベンチューラをオーダーし、ブーツとの親和性を優先して、ラディカル2にしましたが、今だに迷っています。
先行販売という事も在り、乗れるのは正月開けになりそうです。

様々なアイディアは後追いのメーカーの方が魅力的に見えますね〜

2014-11-27 木 11:49:48 | URL | katsu #- [ 編集 ]

Re: IONにされたのですね・・・

katsuさん
RADICAL2とは、私も最後の最後まで悩みました・・・・
もう最後は色だけで決めました(笑)
長くこの分野で開発を続けてきたDYNAFITですから、
信頼感はもちろんダントツですし、
今でもDYNAFITの回転方向にもブーツに追従するトゥピースが気になってます〜
とても悩ましいですが、選択肢の多い良い時代になってきましたね!

2014-11-27 木 13:28:45 | URL | 埼玉のへそ曲がり #- [ 編集 ]

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