ダラス・バイヤーズクラブ

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近ごろ特に実話を題材にした映画が目立つが、
この『ダラス・バイヤーズクラブ』は、その中でも白眉の出来だ。

『MUD』と同様、この作品でも印象に強く残るのは、
主役のマシュー・マコノヒーの演技と存在感だ。
ただただ圧倒された。

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放蕩の限りを尽くしてきた無頼のカウボーイ、ロン・ウッドルーフ。
命知らずの如き、破天荒な人生を送っていた彼であったが、
ある日担ぎ込まれた病院で、HIV陽性の診断を受けてしまう。
ゲイを侮辱したり、ノミ行為の胴元を務めて負けると走って逃げ出すなど、
良い意味で男臭く、生命力の強さを誇示するように生きてきた男は、
そこから嘘のように往生際の悪い生き方をはじめる。

しかして、まるで正反対の如き生き方は、
彼自身に本当の弱い自分を見つめ直させる機会となる。

そこから、自分が一日でも多く生き延びるために、抗HIV認証試験薬として
当時出回りはじめた新薬を巡り、まるで冗談のような彼の奔走劇が始まるわけだが、
面白いのは、最初は自分が生き延びるためだけの「手段」であったことが、
次第に自分と同じエイズに苦しむ人々を助けるための「活動」に変わって行く様子だ。

その身勝手な行動が徐々に世の中への挑戦に変わっていく様子を、
少しずつ、少しずつ丁寧に描いていく演出は、観るものにアメリカの暗部をまた、
少しずつ明るい兆しに変えて魅せていく。

エイズという時として暗くなりがちな重い題材を扱いながら、
最後にとても清々しい気持ちにさせてくれるとても良い映画だ。
  

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2014.09.12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

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