K2 TARO TAMAI SNOWSURFER 2017-18モデル 試着してみた
すでに女性用モデルの登場と併せて、2019年モデルも発表された
『K2 TARO TAMAI SNOWSURFER』。
昨シーズンは、コアなショップでの予約注文販売分しかなかったのですが、
登場から2年目となる今シーズンは、大型の量販店でも
在庫として並べられている姿を見かけるまでになった。
となれば、試着しない手はない。
こう言っちゃあなんですが、気の小さい私の場合、
大型店は気兼ねなく試着ができるのでとてもウレシイ。
私も使っている昨シーズンモデルと今シーズンモデルとでは、
同じように見えてかなり違うという話もあり、
新しもの好きの私としては、「なんなら買い換えもアリ」
とか思いながら試着に臨みましたが、
結論から先に言うと、昨年モデルの方が私には合っているようでした。
1シーズン使って、私が昨シーズンモデルに慣れてきていること、
それなりに私の足に馴染んできていることもあるので、
一概にニューモデルとの比較はできませんが、
そんな私にとって、このニューモデルは名前は同じであっても、
もう別のモデルだと感じてしまいました。
以下はメーカー発表の変更点。
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*カラー変更
*トゥキャップに変更
指先周りの剛性があがり、トゥサイドのレスポンスアップされます
トゥキャップから繋がるロウワー外周の縫い目が一箇所になりました
*チャック付カバーも一体化により縫い目が減りました
*アウタータンの1番目のBOAガイド
(ワイヤーが通っているプラスチックのパーツ)を低いものに変更。
それによりアンクルストラップによる食込みを減少。
*インナーのベルクロテープを廃止。
*インナーアッパー部分にボア採用。足当りの良さと脹脛への食込み防止。
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店頭での試し履きでしかないので、
あくまでも参考程度にしておいて欲しいのですが、
それでも3割増しで「硬くなった」ように感じました。
とはいえ、それはあくまでも「言葉にすると硬い」ということであって、
それはスキーブーツなどのハードシェルブーツに対して使う「硬い」とは違い、
むしろ、インナーブーツから伝わる感触に関してのコト。
特にインナーブーツの肉厚なムッチリ感がかなり増していて、
圧迫感はかなり強めに再設定されています。そういう硬さ。
BURTONや、同じK2の製品の中でも、他のモデルと比較すれば、
TT Snowsurferの特徴でもある、
足首の屈伸の柔らかさは依然として維持されていますが、
それでも旧モデルと較べてしまうとかなり硬い印象です。
そのぶん踵のホールド感は増しているようですし、
変更点にもあるように、
トゥサイドのレスポンスも上がっているのかもしれませんが、
立ったところから脚を屈伸させるレベルにおいては、
「とにかく別物」ってくらいに反発強めの印象になっておりました。
それと、試着時に気になった点があって、インナーがムッチリと
身が詰まっていることと関係があるのかも知れませんが、
かなりBoaを締め込まないとカバーのファスナーが閉まりませんでした。
これも使ううちにカバーが伸びて閉まりやすくなるのかもしれませんが、
私の旧型は、新品のときから、ある程度緩めにしておいても
抵抗感なくスイスイ閉まっていたので、これは少々気になりました。
さておき、そもそも「ライディング用でハイクのことはあまり考えていない」
とまで言い切った、使用場面の限られるブーツでしたので、
ニューモデルではBCでのハイクアップ時の剛性感も
多く確保した結果なのかもしれない。
というわけで、これは使う人によっても違うことはもちろんとして、
使う場面によっても、評価が分かれるのではないかと思われます。
といった具合に、ニューモデルは昨年モデルのネガを消していったぶん
旧モデルの持つシンプルでいてピュアな、そもそもの目的から
離れてしまったようにも感じました。
私の場合は特に、BC用に別のブーツを使っていることもあり、
ニューモデルで削られてしまったと感じる部分に、
このブーツの明解なコンセプトを感じているので、
旧モデルの価値の方が解りやすくて好きです。
それもこれも、
既存のブーツとは比較にならないくらい柔らかかった
プロトタイプを試着していたせいかもしれない。
そして、見た目に関しても、
全体的な色味は新しいダークブラウンの方が確かにカッコイイとは思うが、
私は旧型のスウェード調のマットな質感と、
つま先のブラウンとベージュの切り返しのあるデザインが醸し出す、
高級なスニーカーのような見た目も、
軽快感を重視した方向性と合致しているように感じられて好みだ。
毎年細かなアップデートを繰り返しながら進化を続けなければならないのは、
ブーツやスノーボードに限らず、今や道具の使命でもある。
でも、多くの意見を採り入れることで、
マイノリティな魅力が失われることもまた、良くある話だ。
そんな意地悪なものの見方を横に置いておいても、改良が進むと、
ファーストモデルの株が上がる事もまた良くある事なので、
今回もそれだとウレシイなあ〜〜〜とか、
以上は私の皮算用も多く含む見解なので、なにぶんご注意いただければと思う。
2018.01.31 | コメント(2) | トラックバック(0) | スノーボード
