サーフィン@千葉南 8/5

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発生からすでに2週間。
自転車並と言われる速度でウロウロし、時に停滞を繰り返す台風5号の影響で、
波乗りポイントの決定がとても難しい。
ない頭を絞っても仕方がないので、エイヤッと出たとこ勝負が基本。
つまり、誰かの甘い話には、とても乗っかりやすい精神状態だ。
前日の金曜日に、上手いこと仕事をやり繰りしたatuとOYくんが、
かなり美味しい思いをした千葉県某所に、
二人が土曜日も2匹目のドジョウを狙いに行くというので、
私もテッちゃんと便乗することにした。

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しかして、「昨日は今季最高だった」と言って引かないOYくんの
希望通りにコトは運ばず、この日の同じポイントはとても穏やかな表情・・・

リアルタイムではなく、あくまでも予想値とはいえ、
ほぼ同じウネリの向き、高さ、周期を示していたにも係わらず、
このように雲泥の差が出る。自然を読み切るのは、
現代科学の力を持ってしても、ことの外難しい。

嘆いていても始まらないのもまた、いつものことだ。
例によって、まだ見ぬ別の波を目指してサッサと移動する。

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そうしてやって来たポイントは、ポイントブレークながら、
なかなかのサイズで割れていた。

6時ちょうどに、それ急げっ!と、飛び込むも、
見た目ほど良い波というわけではなかった。
まず、真っ直ぐにブレークポイントにパドルアウトしたのが失敗。
3発くらいくらって、無駄な体力使いまくり。
くれぐれも、カレントを良く見極めてから
ゲッティングアウトするように心がけしましょう。

見た目ほど波にパワーがなく、ショルダーの張りづらいホレた速い波で、
斜面が整わず、スッコーンと壁のようにそそり立って
一息にワシャーっと崩れてくる。
ウネリから拾うか、張りづらいショルダーをピタリと見極めるか、
スープから飛び降りる覚悟で行くかの三択。

中でもなんとかなりそうなショルダーの見極めに集中するが、
そうしていると私の所にカタを超えるようなピークが襲いかかってきて、
避けきれずにインサイドまでお掃除されてしまう・・・
それが怖くてアウトに逃げていると、今度は追いかけても割れないか、
ピークから飛び降りるかの二択になってしまう。ヤレヤレだ。

それでもなんとか海水浴場の規制が開始される9時までに数本乗って、
1R目は終了。

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1時間ほど休憩したら、第2ラウンドへ。
状況に大きな変化は見られないが、仕方なし・・・・
朝はクリステンソンのTwinFishで入ったのだが、
「どうせ乗れないのなら」と、2R目は試しにKLINLERで入ってみた。
やはり、同じ日の同じ波で乗るのが、一番ボードの違いが分かるからだ。

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そうして気がつけたのは、
5'9"で、幅21-1/4、厚み2-3/8のTwinFishに対して、
6'3"で、幅20-3/8、厚み2-11/16のKLINKERの方が、
実は浮力があるということ。

数値で眺めれば当たり前に思えるかもしれないが、
実際に眺めている第一印象では、TwinFishの方が浮力があるように見えていた。

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ChristensonのTwinFishは、テールのコンケーブが強めで、
面がキレイだと浮力を強く感じるが、面が荒れてくると安定感が低く感じる。
対して、チャンネル部以外はフラットなボトムが続くKLINKERの方が、
安定していて面の善し悪しに係わらずパドルも速い。

しかして、テイクオフすると印象が逆転し、
KLINKERの方は波を裂くように前のめりに速く滑り、
TwinFishの方は、足にレールがストールさせているような感触が伝わって、
同じように速いは速いのだが、その滑り方はとても安定して感じる。

おかげで、そんな目の錯覚、完全な思い込みを修正することが出来た。
そもそもこの2本を同じ日に持ち込むなんて事自体、
ほとんどあり得ない事なので、これは良い経験になりました。
歳をとると尚のこと思い込みが激しくなるので、気を付けないといかんね。

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昼過ぎに2R目を終えて、みんなで昼飯。
そのあと三々五々に解散したが、なんとなくモヤモヤしていたので、
もう1ラウンドして行くかと、一人、近所のポイントを散策。
「花籠」と呼ばれるこちらのポイントは、一見できそうですが、
風の影響が強くてボヨついていた。
無人の海には惹かれるが、これこそ骨折損のくたびれもうけだ。
やめておこう。

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その名の通りに、きれいな草花の目立つ場所であります。
この日はあまり乗れなかったが、代わりに花たちに癒されてしまった。
これも自然のもつ力だね。ヒーリング。
  

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2017.08.23 | コメント(1) | トラックバック(0) | サーフィン

フィンを削ってみた

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前にも言ったように、サーフボードは宇宙だが、
それを足許で支えるフィンもまた宇宙だ。

フィンがグラスオンされているボードは確かにカッコイイが、
取り外しが可能な、中でもシングルフィンは、
フィンを換えることで、乗り味に違いを生む事が出来る。

もちろん、選択肢が増えた方が、逆に不自由になる事も多い。
グラスオンされていれば何の迷いもなく波乗りに集中できてしまうが、
交換できるからこそ、余計な迷いも生じるわけで、
そういった意味では痛し痒しではある。
でも、そんな逡巡もまたサーフィンの終わりのない旅路の一部だと思って、
ここは前向きに楽しみたい。

というわけで、新しいフィンを見かける度に、
ついつい試してみたくなってしまうのだが、
全てを試している金銭的な余裕は私にはない。
そこで登場するのはネットオークションだが、さすがのヤフオクであっても
ハンドクラフトの、ほとんどワンオフと言っていい希望のフィンが、
そうそう都合良く出品されているはずなどない。

となれば、金はないが時間ならある、
「ないものは造ってしまえ」を家訓に持つへそ曲がり家の当主としては、
皆さんが使わなくなったフィンを安く手に入れて、
好きなように削ってしまえ、となるわけだ。

今回欲しいのは、KRINKER用の、一言で言えば「細長いフィン」。

ただ単にレイク(前傾角)が立ち気味の、
細長いフィンを試してみたいというだけなのだが、
一応、拙い知識ながらもそのイメージを翻訳すると、
「スピードは落とさずに、多少ドライブ感を減らしてでも、小回り感を出したい」。
といったところか。
そうした方が、KLINLERの特徴と言っていい、テールに美しく刻まれた、
6チャンネルの動きが際立つように思えたからだ。

そんなわけで、一番私のイメージに近い9.5インチのフィンを落札してみた。
もちろん削るので、大きめの方が諸々助かる。
せっかくなので、向学のためにもまずはこのままで使ってみると、
いつも使っている8インチのものよりも、ターンが「重ったるい」。
ただ、そのぶん直進安定性は増していて、面の整わない日の
テイクオフでは、そのことがメリットにもなっているようだった。

ベース付近のワイドな部分は手持ちの8インチと大差ないので、
重く感じさせているのは、もちろん長さの部分。
8インチよりももう少し重くしたいので、
ここからどれだけ減らしていくのか?というのが今回の課題だ。

とはいえ、やってみなければ何も解らないので、
難しく考えず、まずはそのまま8.5インチに、1インチ短くしてみる。

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作業は単純。カットして、削る。それだけ。
グラスファイバーを樹脂で積層したフィンは、いとも簡単にカットできるし、
ヤスリを軽く当てただけで成形できてしまうので、面倒はほとんどない。

ただ、あからさまに吸ったらヤバそうな
白い粉が大量に出るので、
吸塵マスクとゴーグルは必須アイテム。
室内の換気も重要だ。
できれば外でやるか、掃除機のノズルを当てながら
作業をした方がいいだろう。


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唯一難しいというか、慎重さが求められるのは、厚みを整頓する部分。
フィンはベースから先端に向かって徐々に薄くなるように造られていて、
断面で見たときには、前から後ろに向かって更に薄くされている。
その途中でカットしているのだから、切り口は当然厚くなるので、
その部分を元の先端部と同じくらいに薄く、しかも
フォルムをスムースに繋げていく作業には、かなりの気を遣う。

でも、自分なりに水の流れを想像しながら、
サンドペーパーを当てていく作業はかなり楽しい。

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※画像は左から、いつもの8インチ、今回のカスタム8.5インチ、ハル用に買った8インチ

とりあえずこのバージョンを試してみると、
まずまずターンが軽くなったことが確認できた。
しかも、8インチのものより、ターン時のテールの印象が明瞭で、
それはトップ部の反応を感じやすくすることにも繋がるようで、
ボード全体の前後バランスも採れてきたように感じる。
方向は間違っていないようだ。

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ここから更に前側をもう少し削って、
レイク角を立てながら細くしたかったのですが、
フィンの剛性上、背骨にあたる厚い前側をこれ以上減らせないことも、
今回自分で削ってみて分かった(薄くするとフレックスを出せるのかも知れない)。
この次は薄い後側を削って、ベース部をもう少し細くしたものを試してみたい。

こうした微細な変化を楽しめるのも、自作カスタムのいいトコロだね。
こういった部分は、オートバイもサーフィンも同じだ。
  

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2017.08.22 | コメント(0) | トラックバック(0) | サーフィン

サーフィン@千葉 8月某日 エクストリーム出社!

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台風が、挙動不審よろしく、小笠原沖をウロウロとしていた8月某日。
午前半休をとってのサーフィン・エクストリーム出社を企てた。

冬にも、午前半休で群馬のスキー場に向かい、
無事エクストリーム出社をメイク
した、要はそれの夏版なのだが、
先日の、平日に休みをもらって行った海に、味を占めてしまい、
無駄な勢いがついてしまったとも言える。

雪も波も、低気圧や、ストームが届けてくれるモノなので、
雪が積もっても吹雪じゃ困るし、波があってもオンショアじゃあ美味しくない。
楽しみが風に大きく影響を受けるところまで両者は一緒だ。
だからこそ、ヨコノリ人間という者は、様々な要因、幸運が重なる
「ザ・デイ」を狙って、人生を浪費しながらも右往左往するわけだ。

パウダースノーも、良い波も、決定力に欠ける私が
「ここだ!」と確信を持てるのは、早くて一日前。
なんなら出発の瞬間まで迷いつづけて、エイヤッと家を出る。
そんなわけで、ほとんど緊急に、つまり当日の朝、もっと言うと
1ラウンド済ませた後に、会社に電話して半休を申請したのも冬のときと同様。
こういうときに、自分自身や家族を急病にしたり、
親戚を殺したりしなくて済むのは、ある意味オジサンの特権であります。

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波情報とにらめっこを繰り返し、ない頭を駆使して割り出した、
千葉県の外房の真ん中あたりのポイントを目指して、4時半に埼玉を出発。

朝焼けに染まる平日のメトロポリスをすり抜ける。
くどいようだが、この背徳感が、逆に反社会的行為を冒険に変えてくれる。

ご覧のように都心部は晴れていたのだが、そのあと千葉県に入った辺りは雨。
しかもワイパーを高速にしないとならないほど、結構な雨量であった。
台風が来てるんだから当然と言えば当然なのだが、やはり少し気落ちする。
その後、外房に抜ける頃に小雨に変わり、
ポイントに着く頃には、雨はほとんど止んでくれた。
空は厚い空に覆われているが、これはラッキーと言っていいだろう。

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そんな幸運の兆しに、はやる気持ちを押さえながら運転をつづけ、
やっとの思いで到着すると・・・・
確かにたまのセットでムネ〜カタくらいあるにはあるが、
サイズが上がると繋がり気味に割れてしまい、
ショルダーがきれいに整うような良い波ではなかった。

周辺のポイントも一応見て回るが、どこもショアブレイクばかりで、
まあまあまとまったブレイクを見せているのはここだけ。
つまり、今回はそこそこ外した。
Uターン気味に関東近海に戻って来るかと思われた前日の予想よりも、
台風の進路が西寄りに変わった事と関係しているのだろうか・・・

もちろん、いつもだったら手放しで喜ぶ種類の波だ。
でも、半休をとってまで乗りたい波かと問われれば、NGだ。

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そして、ある程度は予想していたが、
そもそもここは台風が来なくても人気の高いポイント。
やはり、かなり混雑していた。
ここで入るのは、正直かなり気が重いのだが、この際仕方がない。
トボトボと7時前に入水。

しかもほぼポイントブレークなので、
実際は、外から眺めているよりも更に激しい競争が繰り広げられていた。
気持ちが先に負けそうになるが「今日は何がなんでも10本乗って帰る!」と、
固く心に誓い、タイムリミットの10時まで、
ツラの皮を厚くし、心臓に毛を生やしながら、手練れ達の中に分け入った・・・

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この日の相棒は、削ったフィンのテストも兼ねて、久しぶりの『KLINKER』
ド・ドーンとサイズアップすることを予想しての投入であった。
もちろん、想像していた状況とは少々違ったが、
波にこれだけサイズがあれば、こいつの片鱗を感じるくらいには楽しめた。

私のどのクイーバーよりも、深くて大きなターン弧を描くKLINKERは、
波がデカければ、更にボトムターンが伸びるようになる。
ターン弧が大きいと言っても、それはロングボードの描く、
ドライブ感の重厚なターンの “大きさ” ではない。

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テールに刻まれたマルチ・チャンネルは、
これが水に食い込むように機能すると思いがちだが、
むしろ、これによってボード後半の水の剥離を促進しているようで、
波の表面を削ぐように、速い“大きな” ターンを描く。
そういう種類の “キレ方” をするところが、
私にTTっぽいと感じさせる部分でもある。

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さておき、心に誓った10本ライドはあと2本という所で叶わなかったが、
あれだけの激戦区で8本乗れれば御の字か
(残念ながら、どピークからのスープライドも含む)。
しかも、イン側にも人がウジャウジャいて、なんとか掴んだ波でも、
インの人を轢きそうで躊躇ったものも何本かあったので、
まあ目標達成といって差し支えないだろう。

とはいえ、だ。
あれだけ混雑して殺伐としたポイントは、できればもう遠慮願いたい。
半休取って来たのでなければ、無理してまで入らなかっただろう。
もちろん、そんな場所でもスイスイと乗って行かれる方
(揉め事スレスレの際どい波乗り含む)もいらっしゃるので、
こういったやり繰りが私の今後の課題とも言えるのだが、
こういった相手のあるモノゴトというのは諸々すり減らすので、
避けられるものなら避けて通りたい。

そうして、2時間遊んだら、すぐさま都内にトンボ返り。
無事(?)エクストリーム出社を完了した。
というわけで、やるなら次は
穴場の波が上がるタイミングを読みきりたいものだと真剣に思う。
  

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2017.08.21 | コメント(0) | トラックバック(0) | サーフィン

ただいま夏季休暇中【次回の更新は21日の予定です】

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いつもご愛読いただき誠にありがとうございます。

誠に恐縮ではありますが、
当ブログはただいま夏季休暇をいただいております。

次回の更新は来週21日(月)を予定しております。

まだまだ厳しい残暑が続いておりますが、
くれぐれもご自愛ください。

それでは引き続きのご愛顧のほど、
よろしくお願いいたします。
    

2017.08.11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 徒然

追憶の森

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ダラス・バイヤーズ・クラブ』『インターステラー』のマシュー・マコノヒー、
渡辺謙の共演で贈る『追憶の森』。

原題は『The Sea of Trees』。
つまり “樹海”。
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【ストーリー】

多くの仲違いはあったが、それを乗り越えながら、
最後には心より大切な存在であることを知ることができた、
最愛の妻を交通事故で失ったアメリカ人男性、アーサー。

自分の勝手な了見の狭さ故、
妻の気持ちをきちんと理解するための貴重な時間を失ったと考える彼は、
自責の念に嘖まれてしまう。
自身を罰する場所を死に場所と定め、
ネットで調べて知ることとなった、富士の青木ヶ原樹海までやって来る。

森の入口には、死へと急ぐ者を呼び止める文章が書かれた立て看板が立ち並び、
そこにはハングル、中国語、英語までもが併記されている。
そんな看板を橫目で眺めながら、
アーサーは警戒線を越えて森の奥へと分け入って行く。
森にはいくつもの骸が横たわり、
ここが、そのための場所であることを、アーサーにハッキリと伝えてくる。

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ふと覚悟を決めたように、腰を下ろしたアーサーは、
ピルケースから薬を取り出し、服毒自殺しようとした、まさにその瞬間。
目の前の林の中を彷徨い歩く日本人男性、タクミ(渡辺謙)を見つける。

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タクミは、出口を探してさまよい歩いていて、
アーサーはそんなタクミを放ってはおけず、
自らがやって来た方向へと案内するが、やがて自分もすでに迷っている事を知る。
もちろん「そのため」に来たのだから、それは望むところではあるのだが、
かといって、自分とは反対に、家族の元へと帰ろうとするタクミのことも
放ってはおけないアーサーは、まずは出口を探すことにする。

彷徨っているとは言え、どこか不思議な雰囲気を醸す、タクミは一体何者なのか?
生きようとする者と、死のうとする者、二人の先に待つものとは?


_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ 注意=以下ネタバレします=注意 _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _

森の中には外国人の遺体も多く残され、遺体の中のいくつかの近くには、
とても小さく美しい花の咲いているものもあった。
タクミは「霊が思いを成就させて天へ導かれると、そこにきれいな花が咲く」と
アーサーに教える。

そんな数奇な旅路の中で、アーサーはタクミに、
なぜ死のうとしたのか。
自分にとって妻がどれほど大切な存在だったのか。
そして、
「あなたは私の好きな色も、私の好きな季節すら知らない」と、
妻に蔑まれたこと、自分が妻に対して犯してしまった罪について、
問わず語りに身の上を語りはじめる。

タクミは、この森は霊が彷徨い集まる場所なのだとアーサーに教え、
「だから、きっと彼女もあなたの近くにいるはずだ」と伝える。
そして、タクミもアーサーに、私を待つ妻の名前は「キイロ」、
娘の名前は「フユ」という、自分にも、とても大切な家族がいる。
だから、どうしても家族の元に戻りたいのだと懇願する。

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そんな2人の邂逅を通して、アーサーも自分を見つめ直すことができ、
次第に生きる気持ちを蘇らせていく。
そして、2人で森から生還しようと、決死のサバイバルがはじまった・・・

少しずつ体力を失っていったタクミは、いよいよ動けなくなってしまう。
アーサーは「絶対に助けに戻るから」と約束してタクミを残し一人出口を探し、
なんとか救助隊に助けられ、ギリギリの所で森からの生還を果たす。

救助スタッフに自分とは別に、
日本人男性もまだ取り残されていることを告げるが、
タクミが森に入ったという日時に監視カメラに映った人影はないこと、
そして、実際に捜索にも向かったが、アーサーの言う場所に人影はおろか、
遺体もなかったと告げられる。

それでも納得のいかないアーサーは、退院後、自分でも捜索に向かうが、
タクミと別れた場所には何もなく、そこには一輪の花だけが咲いていた・・・

数年後。
大学教授であるアーサーは大学に戻り、それまでの生活を取り戻していた。
そんなある日、学生がアーサーのデスクのメモ書きをのぞき見し、
「Yellow」「Winter」と、その日本語を訳して聞かせた。
それは、タクミが妻と娘の名前だと言って教えた
「キイロ」「フユ」を書き留めておいたメモだった。

「だから、きっと彼女もあなたの近くにいる」
死んだ妻が、タクミの姿を通して自分の好きな色と季節を報せてきたのだと
その時アーサーは知るのであった。


【私的感想】

とても残念なことに、今作はカンヌをはじめ、
欧米各国で「なぜ死ぬためにわざわざ日本まで行く必要があるのか?」と、
上映後かなりのブーイングが浴びせられたのだそうだ。

私も最初は、青木ヶ原に行くために、空港から新幹線に乗るとかいう
あり得ない設定だったり、
それなのになぜか渋谷の街を歩いているシーンがあったり、

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樹海の入口まで乗っていったタクシーが、30年以上も前のモデルであったり、
あからさまに海外の森で撮影されていることが分かってしまったり、
年間数十体の自殺体が回収されるとはいえ、
少し樹海に足を踏み入れただけでポンポン白骨体に出会うはずがないと思ったり、
広大な樹海への入口はそれこそ無数にあるので、監視カメラはないだろう。とか、
少なくない違和感を憶えてしまった。

外国人が日本を描くと、
どこか日本を曲解しているような表現になりがちだ、と早合点してしまった。

そんなわけで、「キイロ」「フユ」という名前を最初に聞いたときは、
そのあとの重要な伏線であるとも知らずに、
「外国人が日本を描くと芸者か忍者かフジヤマだ!」
「そんな名前付けるか!ナベケンは何してた!」と、
思わず憤慨してしまう部分があったのは事実だ。

でも(フジヤマ的なリサーチ不足の部分を除けば)、
富士の樹海のことを、少なからず知る日本人にとって、
ここに自身の死生観を垣間見るということ自体は、
スッと腑に落ちてしまう設定だった。

何より、富士の樹海を彷徨う霊とは、
それは幽霊の類だと思いがちな我々日本人のステレオタイプな考えとは違って、
「生きる者と、霊魂が交信できる場所である」と解釈した
ガス・ヴァン・サント監督の発想は、むしろ素晴らしいと思いました。

これは日本人が創るべき作品であったと思います。
オススメ度:80

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ お盆休みのお知らせ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _

いつも当ブログにご来訪いただき誠にありがとうございます。
恐縮ではありますが、来週、当ブログは夏季休暇とさせていただきます。

次回の更新は再来週の21日(月)を予定しております。
まだまだ暑い日が続きますが、皆さまくれぐれもご自愛のほどを。

それではまた、こちらでお会いしましょう〜〜〜
  

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2017.08.10 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

DEELUXE FOOTLOOSE を見てきた話

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練馬にあるbottomlineさんに、今シーズン登場予定の
『DEELUXE FOOTLOOSE』のサンプルが展示されるとのことで、
早速見てまいりました。


さておき、『フットルース』と言えば、おじさん、おばさんたちには堪らない、
1984年公開当時には社会現象にまでなった、
ケビン・ベーコン主演のあの青春映画に他ならない。

都会から中西部に位置する田舎町に引っ越してきた男子高校生が、
田舎町特有の排他的な価値観を、ダンスで変えていく、という、
今となっては文字にするのも恥ずかしい内容の映画ではあるが、
「足がルースに動かせる」という意味だけでなく、
古い考え方を、新しい価値観で変えていくというダブル・ミーニングもあって、
DEELUXEはこのネーミングを選んだのだろうし、
何よりオジサンにウケたくての選択ではないはずだ。

さておき、そんな新しい(と思われる)価値観によって生み出された
『フットルース』ですが、今回のサンプル展示では、
生憎、26.0cmの左足のみの展示でありました。
できれば試着もしてみたかったので、これは誠に残念。

なので、実際に足を入れてみての印象は語れませんので、
今回は取り急ぎ、手に取ってみた印象だけお伝えしておきます。



ご存じの通り、フットルースは、近ごろ熱い『雪板』や、
『スノースケート』用に開発されたスノーブーツだ。
とはいえ、上の動画にもあるように、限定的ながらもスノーボードでも
使えてしまうという新しいブーツ・コンセプトを持っている。

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スケート用のスニーカーを手がける『AREth』のスノーブーツ、
『Morgenrot』も、雪板やスノースケートをかなり意識したブーツでしたが、
それはSORELなどの既存の生活用のスノーブーツを、
スニーカーのように修正した “スノーブーツの発展型” と言えるが、
このフットルースは、 “スノーボード側から発想されたスノーブーツ”
なのだと思われる。

あくまでも持ってみた印象でしかないが、その事はヒシヒシと伝わって来た。

まず、今後履いているうちに足に馴染むであろう、未だ新品のそれは、
手に持ってみたレベルでは、スノーボードブーツレベルに硬いものであった。
もう少しSOREL的な柔らかさを持たされていると思っていたので意外だった。
インナーブーツは薄目で華奢な部類のものなので、
スノーボードブーツと較べれば、履き心地はそれなりに柔らかいものと推察されるが、
その剛性感は一般的なスノーブーツからは2倍近く硬い印象で、
雪国で暮らすのではなく、週末に都心部から雪国に通う私が、
車の運転も含め、普段の生活で使えるのかはちょっと疑問。

ニセコフィルムズの大泉カントクは、
Morgenrotでスノースケートを楽しんでいると仰っていたが、
カントクのスケートは異次元感満載なので、私レベルではほとんど参考にならない。
スケートをするときに、ホールド感の少ないスニーカーでもできるが、
それだと心許ないのと同様に、スノーボードブーツ寄りのホールド感や、
剛性感があった方が、私レベルならばスノースケートが扱いやすいような気もする。
そして、スノーボードブーツばりに角の張った厚めのソールは、
足許の入力に対する反応が良さそうに思える。

いちいちブーツを履き替えてするのではなく、
気が向いたらチャッチャッと遊べる身近さも、スケートの良さだと思うので、
それを実現するためのスノーブーツであって欲しいと思う。
といったわけで、もちろん試着だけでなく、実際にスノースケートはもちろん、
スノーボードでも使って、加えて、これで車の運転もしてみないことには、
こいつの真価は分からないわけだが、
これまた楽しみなプロダクトが登場したことだけは確かだ。

私にとって、使う場面がかなり限定される雪板は無理そうだが、
エッジを装備することで、圧雪でも使えて汎用性の高そうな
スノースケートに対しては、そこそこの興味を持っている。
とはいえ、スノースケートをするためだけに、シーズン真っ只中の
貴重な週末を使うということは、セコい私にはできそうにはない。
遊んでも、スケートをクルマに積みっぱなしにして、
たまたま通りかかった坂道で遊ぶように、すでに雪の降らなくなった春先や、
リフト運行開始前の駐車場などに限られるだろう。
そのためにスノースケートと、このフットルースを買うというのは、
資金的にも、勇気としても、そこそこハードルの高い事柄だが、
正直に告白すれば、かなり惹かれている。

はてさて、どうしたものか。
例によって、余り悩んでいる時間もない・・・
次から次へと新しい誘惑が沸いて出てきて、ホント困った世の中だ・・・
  

テーマ:スノーボード - ジャンル:スポーツ

2017.08.09 | コメント(0) | トラックバック(0) | スノーボード

R1200GS - MICHELIN Pilot Roadは、減りが異様に早いという話

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昨年の9月に交換した『ミシュラン パイロットロード4』ですが、
私の運転か、はたまたR1200GSとの相性なのか、とにかく減りが早かった。

実は、リヤタイヤに関しては1万キロを待たずして溝はなくなってしまい、
一旦交換していたので、たった1年の間にリヤだけ2本使い切ったわけだが、
ご覧のようにフロントはまだまだ使えそうな雰囲気。

言ったように、そのハンドリングは、GSとの相性という意味でも、
タイヤ特性という意味でも、かなり極上の部類に入るものでした。
特に、高速域のコーナリング中の、深いバンクでの安定感と、
そこからアクセルを開けやすい、豊かなグリップ感はかなりのもので、
それを味わいたいがために、無駄に首都高に乗ってしまったりしたほど。

なので、この消耗の速さも、
そんな絶品の美味しさとバーターなのかと諦めるしかないのかもしれないが、
基本通勤用であるR1200GSに、そんな贅沢を許せるほど、私に余裕はない。

ちなみに、「『Pilot Road 3』だと、消耗の仕方に違いがあるのかも」と思い、
リヤタイヤを交換した際には、試しにパイロットロード3にしてみたのだが、
減り方に違いはなかった。

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というわけで、2年ぶりに同じミシュランの『ANAKEE 3』に戻すことにした。
ちなみに、もちろん中古タイヤだ。ヤフオクで前後¥5,000(送料別)。
交換工賃(バルブ代、廃タイヤ代含)を入れても1万円でお釣りが来る。

やはり、オンロード専用タイヤであるパイロットロードの
ビビッドでソリッドな反応の仕方と較べてしまうと、
アナキー3の舗装路での多少の腰砕け感は否めない。

アナキーよりもパイロットロードの方がケース剛性が高いのだろう。
タイヤのトレッド面(コンパウンド)で、
路面のアンジュレーションを伝えてきたパイロットロードとは違い、
アナキー3はラジアル構造からサスペンション、フレーム剛性を含む、
足回り全体で路面を捉えている感触が強く、
特にリヤ周りの動きは、ほとんど手に取るように鮮明に伝わって来る。
そのために路面追従性が高くなっていることが肌で感じられる
いわゆる「メカニカルグリップが高い」というやつで、
アナキー3が、オフロード走行も許容する、
ダブルパーパスタイヤであることを分かりやすく伝えてくる。

2017_0802-12.jpg

両タイヤの乗り換えに際しては、アナキーが少々減衰力が弱めで、
そのためにサスペンションが動きすぎているようにも感じるため、
腰砕けに感じてしまうが、もちろん砂利道を含めて路面状況が悪化すれば、
それは逆に「脚が良く動く」というメリットに変わるわけだ。

これはこれで、無駄にあぜ道に分け入りたくなる誘惑に駆られるし、
消耗の仕方に関しては太鼓判を押せるレベルであるこちは分かっているので、
まさに痛し痒し。
これは場面場面での使い分けであって、要は甲乙付けがたいってやつだ。

また気まぐれにパイロットロードを味わいたくなるかもしれないが、
少なくとも2万キロはアナキーと付き合おうと思う。
そんなわけで、タイヤ選びもまた楽しい。
だからこそ悩ましいことも多いわけなのだが・・・  
  

テーマ:バイクの修理・整備 - ジャンル:車・バイク

2017.08.08 | コメント(0) | トラックバック(0) | R1200GS

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