ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

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私は、ハリー・ポッターシリーズはあまり楽しめない人種なので、
今作に関しても嫌な予感しかしなかった。
でも、まったくの新シリーズだし、
何よりあのエディ・レッドメインが主役を張っているし、
次回作ではジュード・ロウが若き日のダンブルドアを演じるというので、
淡い期待を抱きながら「レンタル開始」まで待って観ることにした。

ですが、結論から先に言うと「やっぱり馴染めん」。

なんでも映画の原案は『幻の動物とその生息域』という
ホグワーツ魔法魔術学校の教科書がベースで、その教科書の著者が、
今作の主人公ニュート・スキャマンダーという設定なのだそうだ。

この『幻の動物とその生息域』は、日本でも2001年に出版されたようで、
作者はもちろんJ.K.ローリング。内容は、教科書よろしく、
80種程度の魔法動物が説明されているのだそうだ。
ただ、
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
〈映画オリジナル脚本版〉』という本は出版されていて、
つまり、J.K.ローリングによる映画用の書き下ろし脚本のようだ。

さておき、好きな人に言わせれば、ハリー・ポッターという映画は、
小説が想像させる世界観と、映像の整合性がとても高いのだそうだ。
なので、今作も小説(脚本版)を読んでから観ることが大前提の
“セット販売商品” なのかもしれない。

というわけで、小説を読んでいない私には、大事な伏線となる、
魔法界と人間界の対立を企てているという、
「巨悪の大物」グリンデルバルドなる魔法使いについてもさっぱりだ。

なので、そんな陰謀の話とは無関係に、
魔法動物学者が、勝手に危険な魔法動物をニューヨークに持ち込み、
こともあろうか、誤ってその危険な魔法動物達を逃がしてしまい、
街がパニックに陥るというただのドジの話にしか見えない。

エディ・レッドメイン演じる、主役のニュート・スキャマンダーは、
「おっちょこちょい」というよりも、救いようのない「間抜け」だ。
視線の定まらないオドオドとしたところは、ほとんど挙動不審者。
それでも「実は凄いんです!」といったギャップのあるヒーロー像を期待したが、
肝心の魔法力の方もいまいちパッとしない。
かといって『ゴーストバスターズ』のようなギャグ路線ではなく、
大まじめにダークファンタジーにまとめようとしているので、
私には焦点の定まらない不揃いな印象しか残らなかった・・・・

まあ、シリーズ累計で天文学的な発行部数を誇る小説がベースなので、
愛読者以外が観ることを想定するだけ無駄だということなのだろう。
歌舞伎や古典落語を嗜むような、下準備が欠かせない様式性に彩られた世界観が、
すでに確立しているようだ。一見さんお断り。

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とはいえ、超人気大作なので、
出演者の顔ぶれを眺めるだけでもそこそこ楽しめる。
私、コリン・ファレルさん好きなんですよね。
こういった大作でお目にかかるのは久しぶりです。

そして、『ジャスティス・リーグ』でフラッシュを演じるエズラ・ミラーに、
ラストにはその「巨悪の大物」グリンデルバルド役で、
誰もが知っている、あの大物俳優も登場します。

とはいえ、やはり消化不良感は否めない。
今日からレンタルが開始される『ローグ・ワン』を観直して、
この心のモヤモヤを晴らすことにしよう。

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ ゴールデンウイークのお知らせ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _

当ブログの次回の更新は、5/8日(月)を予定しております。
それでは皆さま、良い連休をお過ごしください!

  

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2017.04.28 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

BURTON Hitchhiker また模様替え!

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『BURTON HITCHHIKER』のレイトモデルを買ったはいいが、
生来の飽きっぽさ故に、ハイバックをSPARK製のものに、
塗装してまで交換した私ですが、またもや気が変わってしまい、
もう一度同じハイバックを買い直してしまった。

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それは何より『GENTEMCHOPSTICK MAXFORCE』を、手に入れてしまったから。
だって、MAXFORCEが渋めのブラウンなんですもの・・・
エメラルドブルーのMAGIC38 Splitとの相性を考えて、
これまでブルー化を推し進めて参りましたが、
MAXFORCEとの相性の悪さったらない。
やはり黒いのを買っておくのが安全牌なのよね。
えー分かってますとも。馬鹿ですよ。こんな事繰り返すのは・・・

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気がつく人はすぐに気がついたと思うが、
今回はハイバックだけでなく、ヒールカップも黒いものに交換した。
実は、ハイバックを交換した時点で、
同じブルーとグリーンのアブストラクトなTAPPYカラーがあしらわれた
アンクルストラップも、GENESISのまっ黒いものに交換していたので、

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原形を留めているのは、
これでいよいよベースプレートだけとなってしまった・・・
なんのためにこのレイトモデルを買ったんだか・・・

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散々毛嫌いしてきたけど、来シーズンは『T1 BASEPLATE KIT』に交換かなぁ。
そうすると、結局、バラでほとんど一台分のパーツを買い揃えたことになる。
最初からSPARK R&Dの黒いARCを買って、
BURTONのストラップに交換するのが、
結果安く済んだという話は言わない約束でお願いしたい。
(しかも、新たにT1用のクランポンも必要になる・・・)

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来シーズンからはMAGIC38には『青いTESLA』を使って、
MAXFORCEには『黒いTESLA T1』と、使い分けることにしますか。
壮大なる自己満足の世界。
  

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2017.04.27 | コメント(2) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

Kashiwax ストラクチャー・スクレイパー

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春の雪は、溶けることで水分が多くなるだけでなく、
表面に浮いた粘着性の高い汚れが滑走面に付着することで、
例の妖怪を呼び起こしてしまう。

そんなストップスノー対策として、それ専用のワキシングを施すわけですが、
現場での対策もとても重要だ。
それの最たるモノが、ワックスに付着した汚れを落として滑走面をリセットする
スクレイパーやブラシ類ということになるだろう。

一本滑るごとに滑走面に手を入れることの有用性に、
すでに疑問の余地はないと思うので、
スクレイパー自体の効果に関して、もはや説明は要らないだろう。

なので、今回購入した『カシワックス ストラクチャー スクレイパー』が、
「簡易的ながらも滑走面にストラクチャーを付けることができる」
という部分が、今回のポイントになるわけだが、正直、普通のスクレイパーと、
どれほどの違いがあるのかまではわからなかった。

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ちなみに、私はこれに併せて、同じカシワックス製の
『スモール ブラス ブラシ』も山に持って行っている。

どうやら、断面の凹凸が粗めになりやすい素材で造られているようで、
スクレイパーの角をきちんと立てるように研磨してしまうと、
通常のスクレイパーと変わらなくなってしまうのだそうだ。
なので、削るのではなく、いっそカットした方が良いらしいのだが、
垂直にカットするガイド工具を持っていないのでどうしたものか?


_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ 閑話休題 _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _

毎度言うけど、ワキシングは信仰心が一番大切だ。

「これは効く!」と思えばとことん効果が顕れるし、
「イマイチだなあ」と感じたら、地の果てまでイマイチのままだ。

カシワックスというブランドは、
「今滑らないのはもしかして○○○が原因なのかも」とか、
想像を巡らす中で生じる心の隙間にピッタリとフィットするアイデアや、
哲学を提示してくれる、私にとってとてもプラシーボ効果の高いブランドだ。
つまり、私の信仰心と科学的な推論の見事な結節点といえる。

繰り返すが、この『カシワックス ストラクチャー スクレイパー』に、
一般的なスクレイパーと、どれほどの違いがあるのか?に関して、
科学的な説得力のあるデータを、私は持ち合わせてはいない。

それはあくまでも主観的な感想でしかないのだが、
「やるか」「やらないか」で言ったら、やるべきだし、
これを「使うか」「使わないか」で言っても、これを使うべきだと思える。
そういう信じる「気持ち」になれることが何より大切だ。

普通のスクレイパーでも問題のないところで、
「あえてこれにしてみよう」と思えることこそが、
こういったアイテムの一番大切な効果効能なのだと思う。
  

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2017.04.26 | コメント(2) | トラックバック(0) | スノーアクセサリー

Kahiwax『Mazukore』『Tsugikore』インプレ編

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今シーズンから使いはじめたKashiwaxの
『Mazukore』、『Tsugikore』ですが、
そろそろ使ってみた印象について書いてみたい。

正直に申し上げて、気温も雪温も低い状況で、
「こりゃあダメだ滑らない」とか、ネガティブな印象を持った
滑走ワックスは今までひとつもないし、
「ワキシングしてるのに、ソールバーンが起こってしまった」とかいうこともない。

良い雪質ならば、いっそワックスなどしていなくても、
そこそこ滑ってしまうのではなかろうか??とすら感じてしまう。
昨今、あれこれとワックスブランドは乱立しているが、
言うほどの性能差はないだろう、と私は楽観的に思っている。
以下に話す内容は、「そういうレベルの滑り手のする話」
だということを前提にして聞いてもらいたい。

3月も半ばを過ぎたあたりの、特に関東圏のスキー場で見られる、
水分量の高い雪だと、そんな鈍感な私であっても、
そこには目に見えるハッキリとした性能差を感じ取ることができる。
なので、ワックス冥利に尽きるのは、まさに春の汚れた雪を滑るときだ。

各ワックスメーカーでは、雪温に併せて数種類用意するのが定番手法だが、
近ごろは全温度対応を謳う機能レンジの広いワックスも少なくない。
トーゼン、面倒くさがりの私はそういうお手軽なヤツにすぐになびいてしまう。
そういった「万能系ワックス」で良くあるパターンは、
雪温が極端に低いとか、水分や汚れが酷く多いときなど、
その守備範囲を大きく外れたときに、唐突に滑走性能を下げてしまうことだ。

なので、アレコレ悩まずに済んで、
しかも、対応レンジという意味においての性能劣化が緩やかなワックスこそ、
理想的だと私は思う。

『Mazukore』、『Tsugikore』も、
この二つだけですべての雪温に対応することを謳っているワックスだ。

パッケージにははっきりと「BASE WAX」「TOP WAX」との記載があるので、
この二つはそういう関係なのかとばかり思っていた。
実はそうではなく、雪温 -2℃から-16℃の極寒と春を除くハイシーズンの
水分の多い雪や雪温が高い状況が『Mazukore』の担当で、
ドライな雪や雪温が低い状況が『Tsugikore』の担当なのだそう。

それはつまり、ひとつですべての状況に対応することは不可能で、
最低でも2つは要るという示唆なのだろう。

湯沢エリアBCでは、山のトップはまあまあの乾雪で、
ボトムは重めのストップ雪だったのだが、
なんらストレスを感じずに滑り降りて来ることができてしまった。
しかも、その前日の谷川岳ではとても乾いた新雪や、
風に叩かれた硬いバーンを難なくこなしたその翌日のことだ。
両日とも同じボードで、滑走前にブラシしただけ。

何せ、ストレスを感じないので、ストップ雪であることさえ報せてこず、
感づいてもせいぜい「ちょっと重いなあ」程度でしかない。
それなのに、最後の林道の緩斜面を滑っている時には、
前走者にどんどん追いついてしまい、極めつけは「さっき酷いストップ雪だったね」
と言われて、そのことに気がつけたほど。
こういった守備レンジの広さは、
今まで使ったワックスに感じる事ができなかった部分だ。

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3月中盤まで、25日滑走してこれくらい消費する。
同じだけ塗ってるはずなのに、なぜか『Mazukore』の方が消費が早いのは、
私のいい加減な性格故だが、『Tsugikore』の方が、塗っていて硬く感じ、
より薄く伸ばそうとするので、そのせいもあるかも知れない。

滑走時の耐久性に関しては、今まで使ってきたどのワックスよりも短命の印象。
滑らなくなると言うより、見た目にはっきりと滑走面が乾燥して見えてきて、
ワックスが抜けてきたことを報せてくる。
年末年始の北海道では、6日のうちの5日間を、ブラシをかけながら
TTで滑りきってしまったが、それは雪質の良さによるものだろう。
実際はメーカーが推奨するように、
「ブラシをかけて滑走は2日まで」だと思っておいて良さそうだ。
要は「ヌケの良い」ベアリング効果の高いワックスだと言えると思う。

毎回滑りに行く度に、二度塗りしなければならないのが億劫だが、
この性能を体感してしまうと、それもやむなしと思える逸品だ。

あとは、どのタイミングで『Kahiwax C.W.D.』と交代するか?が
問題となるわけだが、言ったように『Mazukore』『Tsugikore』だけで、
かなりの守備範囲を持っているので、それは本気のストップ雪を迎えてからで充分。
使い分けに関しても一切の悩みは不要だ。
  

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2017.04.25 | コメント(2) | トラックバック(0) | スノーアクセサリー

尾瀬岩鞍【4/15】

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いよいよシーズンも大詰め。
月並みな言い方で恐縮ですが、本当にあっという間でした。
今シーズンは、公私ともに細々と面倒が重なったこともあって、
ここ数年では一番、雪山への集中を欠いていたシーズンであったかもしれません。
中でも北海道にあまり行けなかったことが心残りであります。
ただ、そのぶんリラックスして雪山と向き合えたとも言えるので、
そういう意味では良いシーズンだとも思っています。

とか、すっかりシーズンを〆るような言いっぷりですが、
次週は例年通りに立山に行きますし
(立山より無事戻ってまいりました!そちらの模様はまた今度)、
まだ他にもツアーに参加する予定が残っているので、
あくまでもゲレンデを滑るのはこれが最後かも?という中〆であります。

秋の立山のオープン日でもあったこの週末は、
土曜日は風も強く、埼玉県南部では雨も降った。
立山も濃いガスと強風で、アルパインエリア全開の天候だったらしい。
そんなわけで、金曜日の時点で土曜日は引き籠もることに決めて、
天気が好転する日曜日に尾瀬岩鞍へ滑りに行くことに決めた。

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本来ならば、一週間前の週末をもって、
今季の営業を終了する予定だった尾瀬岩鞍も、
15〜16日の二日間だけ特別営業する事を決めたほど、今年の積雪量は多い。

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何より、尾瀬岩鞍名物と言っていい、全長3kmの超ロング緩斜面、
『ミルキーウェイ』をザラメでいただくなんて、考えただけでヨダレが出そうだ。
実は私、春先に尾瀬岩鞍に行くのはこれが初めて。

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この日の相棒はもちろんSpoonfish。
ややこしいコンディションが予測される春のゲレンデに、
コイツ以外は考えられない。
そして、いよいよ『Kashiwax C.W.D』を塗布し、
万全の体制でもって関東屈指のザラメのロングコースに挑む。

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特別営業のこの日は、ゴンドラのみの営業。
それでも、言ったようにミルキーウェイは滑れるし、
何よりガラガラに空いてるしで、ゴンドラだけで充分お腹いっぱいだ。

ちなみに、朝の渋滞を考えなくても良いので、
6時起きで充分8時過ぎに到着できてしまう。
シーズン中もこうだったらいいのに・・・
そしてこの日は、いつもは宿泊者しか停められない、
ゲレンデ直結の第1駐車場にクルマを停められた。
もちろん駐車場代は無料。至れり尽くせり。
そんな第1駐車場すら埋まらない数の来場者だったので、
どれほど空いていたのかは分かっていただけることだろう。

天気はもちろん、春らしい雲ひとつないピーカンDAY。
これまたシーズン終盤に訪れる、良い週末であります。春爛漫。
加えて、いつもこちらをお読みいただいている方にも声をかけて戴き、
短い時間でしたがお話もさせていただいた。
こういった出会いも、ノンビリした春らしい出来事だと思わずにいられない。

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さておき、いよいよミルキーウェイである。
結論から言って、ここ以上にザラメ雪の滑り応えのあるコースを私は知らない。
って言うほど、春の時期にあちこちのスキー場で滑っているわけではありませんが。

でも、思わずそう言わずにはいられない本当に良いザラメ雪と、
それを心から堪能できる適度な斜度の相性は抜群でありました。
S字にくねった、ほぼ一日中日陰になるコースの中盤は、
トップシーズンだと、降雪のなかった週末は特に一日中カチコチだが、
降雪のあった後はもちろん、この日のようなザラメの場合は、
保存状態が長持ちするという利点もある。

やはり、抵抗感もほどほどにあって、
良い塩梅でスピードを殺してくれるザラメ雪は、ボードコントロールがしやすく、
2割増しで上手くなったような気にさせてくれる。
なので、雪がまだ締まっている時間帯は深く長いカービングを楽しんでおいて、
雪が緩んで、ザラメが深くなってくるのに合わせて、
タテ目にショートターンで小気味良く繋げば、一粒で二度、美味しく楽しめる。

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もちろんミルキーウェイ以外も滑りながら、
12時までにゴンドラに10回乗ったらギブアップ。
11時過ぎには、スキー場下部の雪もあからさまに水たまりのようになってきて、
完全なストップ雪になってきていたので、引き際にちょうどよい頃合いだ。
それでも、いつも以上の筋肉痛になるほど滑り込むことができた。

今年は例年より春の雨も少ないように思う。
そのせいもあってか、雪面に浮く汚れも少なく、
ザラメの質もいつもより細かくて、とても踏み応えが良い。
もう一週営業しても良いように思えるほど、
このままただ溶かしてしまうにはモッタイナイと思える雪質だ。

冒頭予告したように、次はいよいよ立山だ。
立山も積雪量はもちろん、雪質もかなり良いようで、とても楽しみだ!
  

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2017.04.24 | コメント(2) | トラックバック(0) | スノーボード

村上春樹【騎士団長殺し】第1部、第2部。

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やはり、発売と同時に買ってしまった。
第1部、第2部、各定価¥1,800(税別)は安くないし、
何より単行本は持ち運ぶには重い。
なので、文庫化を待つのが得策なのだが、
村上春樹の新作だというだけで読まずにいられなくなってしまった。
お恥ずかしい限りだが、要は話題作に弱いミーハーな理由でしかない。

なので、読み終わったあとで、
「理由はさておき、良い本を読んだ」と思えることを期待して、
そして、村上春樹ならば、そうなる確率が高いことを皮算用したわけなのですが、
結論から申し上げて、残念ながら心から「おもしろかた」と
言える作品ではありませんでした。

私は、TVドラマでも、映画でも、物語に結論が欲しい人間だ。
小説なら尚更に。
示唆した物事に、それなりの論理的な解答で結んで欲しいと思う。
その解答が、ぴったりエンディングに結実されれば言うことナシだ。

どうやら、村上春樹という作家は、そもそもそういったことに
頓着しない(ことの多い)人のようだ。

科学的な理屈ではなくても、なんとか納得することのできる、
ギリギリ解答らしきものを受け取れることが、『1Q84』をはじめ、
ここ数作では実際にあったので、今回もそれに期待したわけだが、
今作に関しては、かなりの肩透かしを喰った。

幼くして亡くした大切な妹。
突然、理由もなく別れを告げてきた妻。
謎の多い金持ちから依頼される高額報酬の仕事。
世界的に有名な日本画家のアトリエに隠されていた大作。
アトリエの裏に見つかった古い祠と、井戸のような「穴」。
夜な夜な決まった時間にそこから微かに聞こえてくる鈴の音・・・

オカルトチックで不気味な出来事と、策謀と罠の匂い、
そこから逃れられない人間の弱さと過ち・・・
あまりに突然に、あまりに理不尽に妻に捨てられた男は、自分を見失いながら、
得体の知れない暗闇に引きずり込まれていってしまうのか・・・・・

・・・・・と思いきや、突如目の前に現れたのは、身長60cmほどの、
おかしな言葉遣いをする「イデア」を自称する奇妙な存在。
謎めいていた登場人物達には、実はそれぞれにとても分かりやすい重荷を、
その両肩に抱えている市井の人々だった。

ナチス以前のヨーロッパに、深い絵画への理解、
芸術家の思考論理への理解、シルバーのジャガー、プジョー205など、
読み手の創造力を喚起する情報の配置の仕方。
そのセンスと、ナンセンスの組合わせ方、それを使った気の惹き方など、
振り撒かれた謎たちが、答に向かって一気呵成に収束していくように設計された
物語の運び方や、文捌きは、さすが村上春樹と言わざるを得ないものでした。

そもそも、この題名は、本作を意味づける重要なキーワードではない。と、思う。
すでにそこからして「解答」を避ける、良い意味で読み手の期待を裏切るための
ギミックが進行していたようにも感じる。

「井戸のような穴の真実」、
「イデアとは如何なる存在なのか?」はもちろんのこと、
「森の中にあるという秘密の抜け道」、
「幼い妹の死との関係」、
「別れた妻の妊娠」、
「東北を巡った傷心旅行中に出会ったスバルフォレスターの男」、
「宗教団体に資産を吸い上げられている資産家の父親」、など、
そのギミックとおぼしき伏線は、結局「閉じない環」とでも言いたげに、
もしくは意味ありげに、謎は謎としてそこに放置されたまま終演を迎えてしまった。

上下巻ではないことを考えると、ひょっとしてこれは、
第3部以降が存在する、計画的な悪戯なのかもしれないが、
そういう主観による補完も含め、今はただただ、
ザワザワとさせられた気持ちもそのまま放置されてしまっている。

そんな、本にザワザワを期待するムキには堪らない作品でありましょうが、
お子ちゃまの私には到底無理だ・・・

ひょっとすると、スタジオジブリが今作をアニメ化したら、
(トトロが何者なのか?論理的に知りたいと思う人はいないだろう)
なんとなく納得してしまいそうな、そういう種類の物語でありました。
  

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2017.04.21 | コメント(0) | トラックバック(0) |

東京モーターサイクルショー 2017

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山へ行くのを止めてまで作ったたまの休日に、
お台場くんだりまで行く気などさらさらなかった。
それでも最終日の4月26日(日)に、
わざわざ東京ビッグサイトまで出かけることにしたのは、
お話ししたように『BMW RneneT URBAN G/S』見たいがためですが、おかげで、
久しぶりの『東京モーターサイクルショー』を楽しむことができてしまった。
まったくもって、何が幸いするかわからない。

前日の尾瀬岩鞍スキー場のリフトの上で、Facebookに上がった
URBAN G/Sの画像を見てハタと行くことに決めたのですが、
ドの付くピーカンだった土曜日の群馬県とはうって変わって、
翌日曜日の東京都心部はあいにくの雨。
会場周辺は混雑が予想されるので、本当はオートバイで行きたかったのですが、
雨と寒さに日和ってクルマで行ったのが大失敗。

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この日、ビッグサイトではアニメ関係のイベントも開催されており、
付近の駐車場はどこも満車で、駐車場の入口には駐車待ちの行列さえできている。
一瞬そのまま帰ることも頭をよぎったが、
少し離れても周りの駐車場を探してみようと思い直し、
有明テニスの森の近くまで行って、やっと駐車場を見つけることができた。
ビッグサイトが遙か彼方に見える・・・
臨時駐車場を広く用意する東京モータショーとは違って、そもそも駐車場の少ない、
普段のビッグサイトには絶対にクルマで行ってはいけない。

さておき、『東京モーターサイクルショー』は、
毎年この時期に開催されておりますが、ここ数年は行っていなかった。
もちろんそれはスノーシーズンと被っているからということもあるが、
近ごろオートバイ関係への情熱が冷めてきていることも原因だ。

私の情熱の話はさておいても、リーマンショック以降、
東京モーターショーの外国車勢の姿が減ったのと同様に、
二輪の海外メーカーの展示も姿を消した。
国内メーカーに至っても、その規模はかなり縮小されており、
私の記憶ではちょうどそれと入れ替わるように
東京モーターサイクルショーの入場者数が増えてきたように感じるが、
こちらに関しては、毎年開催であるにも係わらず、
外国車勢も変わらすに立派なブースを構えているので見応えもある。

そういった背景もあってか、
オートバイファン達の熱気で会場内はスゴイことになっていた。
とにかく人の数に圧倒される。
不景気、不人気どこ吹く風。二輪業界もまだまだ捨てたもんではないと感じる。

それでは、例によって偏った個人的な見地でもって
今の二輪業界をアレコレ見ていきたいと思う。

Husqvana

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【VITPILEN 401】
昨年のミラノショウに出品されたKTMの390 DUKEがベースのモデル。
未来的なフォルムに組み合わされるスポークホイールが特にシヴい!
ハスクはこういうセンスが飛び抜けて良い。

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サイズも近しいことから、印象はヤマハ R1-Z、
もっと言えば、TZ250を彷彿とさせる。
なんと市販決定!!(日本導入未定)

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【701Enduro】
こちらはすでに販売されているカタログモデルではありますが、
実物を見るのはこれがはじめて。
ハスクがKTM傘下に入ってからというもの、KTMの色違い感が高かったが、
アウタースキンも専用のデザインが施され、
ハスク独自の “らしさ" が戻って来ていた。
特に701は、公道走行モデルとしての評判もすごぶる良い。注目モデルだ。


KTM

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【RC16】
2016シーズンの最後に、ミカ・カリオのライディングで、
MotoGPにスポット参戦を果たし、今季本格参戦をはじめた
KTMのMotoGPマシンが展示されていた。
こういうサプライズのような貴重なマシンを観られるのもショウならでは。

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【450 SX-F】

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【450 RALLY】
ハスクとは違って、KTMはやっぱり市販車よりも
ついついレーサーの方に目がいってしまう・・・


BIMOTA

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【BB3 TT】
モデル名の最初の「B」はBIMOTAのBで、
二文字目が搭載エンジンメーカーの頭文字、末尾の数字は、
そのメーカーエンジンで何番目に制作されたモデルであるのか示すのは、
ご存じの通り、今も受け継がれるビモータの伝統。とうわけでこちらは、
「B」BIMOTAのフレームに
「B」BMW製(S1000RR)のエンジンを搭載した、
「3」番目のモデル。

KTMが、むしろレーサーの方に目が行ってしまうと言ったが、
それはやはり、ワンオフで造られるレーサーのパーツの造り込みが美しいから。
ビモータというメーカーは、
それを一般公道を走れる市販車で実行し続けるカスタムビルダー。

もちろんそれ相応にお値段も高いが、
パーツ一つひとつにまで神経が行き届いていて、
いちいちムダなくカッコいい!!
まさにディテールに神は宿るを地で行くメーカーだ。
こういう時にしかお目にかかれないまさに逸品の中の逸品。ショウの華だね。


VYRUS

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【986 M2 Strada】
Moto2クラスに参戦するレーシングマシンの公道バージョン。
BIMOTAと同じブースに展示されていたので『TESI』かとばかり思っていたが、
帰って調べたら別のメーカーだった。とはいえ、ハブステアを搭載していることから、
BIMOTAと何らかの関係があるものと思われるが、未確認。エンジンはCBR600。
はっきりとキワモノの類。


MV AGUSTA

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【F4RC】
イタリアンメーカーはやっぱりシビレルわ〜〜〜〜
ほとんどその象徴と言っていいMV AGUSTAは、中でもやっぱり別格。
もう何年も“天才" マッシモ・タンブリーニの手がけた
このデザインを踏襲し続けているが、それでも一切古くさくは見えない。

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とはいえ、初期のレッドとシルバーのMVカラーの方が、私は好みだ。
他社と見分けの付きづらいイタリアンカラーは止めて欲しい。


DUCATI

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【Monster 797】
なんの変哲も無い市販車で申し訳ないが、
すっかり新車関係にご無沙汰の私は、新型のモンスターを見るのもはじめて。
排気量も手頃だし、何より煮詰められた感じがマニア心をくすぐる。
完成度がとても高い。これ意外といいなあ〜〜〜


HONDA

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しっかし、国産のブースはとんでもない人だかりで、
展示車両が外からではまったく見えない。
カワサキ、スズキには近寄りもしなかったが、
特にホンダの人気は高く、人の頭しか見えない・・・

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【CRF450RW】

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【RC213V】
そういったわけで、触らぬ神に祟りなし。
通路側に飾られていて、囲われているため比較的近寄りやすかった
レーサーたちだけ観てきた。
特にMotoGPレーサーの『RC213V』に関しては、
今シーズンから禁止されたウィングレットがフロントカウルに搭載されており、
それを間近で見るのはこれがはじめて。それにしても、はっきりとこれはブサイクだ。
禁止になって良かったと心底思う。

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【CB1100RS】
ホンダのお隣のブースに展示されていた、すでに発売が開始されている
CB1100RSに、往年の『CB1100R』のカラーを纏ったモデル。
たぶんホンダアクセスか何かのブースだったと思うのだが、
要はアフターパーツのサンプルなのだろう。それはさておき、
なんだか最近はこういった温故知新的なモデルがアツいようで、
二輪業界の高年齢化を顕著に表しているように感じる。


YAMAHA

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【XSR900】
対するヤマハさんは、こっち方面に対して更に本気度が高い。
すでに懐古主義を通り越してしまっているあたりがスゴイ。
昔懐かしいオジサンたちを唸らせることができても、
若い人たちはこのデザインをどう思ってるんだろうか??
甚だ心配だ。


カスタムバイク

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【YAMAHA RZ350】

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【KAWASAKI Z1R】

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【SUZUKI GS1000S】
これこそオジサンの懐古主義でしかないが、
レストアされた往年の名車や、カスタムビルダーの組んだマシンを観られるのも、
こういったショウのお楽しみだ。
ヨシムラも単独でブースを出していたが、今どきのヨシムラは、私にはすでに圏外。
国内レースマニアにだけ訴求しているようで、観ても何も感じなかった。
だからこそこのGS1000Sにはグッと来てしまった。
Bright Logicもまだ元気でやっているようで安心した。


ヘルメット

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用品類の新作を一同に観られるのもショウのお楽しみ。

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用品類はオートバイとコーディネイトして楽しみたいので、
もちろんヘルメットにも温故知新の波は襲ってきている。
こちらは温故知新とはちょっと違うが、
名車『ホンダ RC30』の誕生30周年を祝って発売されたヘルメット。
あれからもう30年かよ・・・

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こちらもそんな温故知新の一例。
XSR900のインターヤマハのストロボカラー専用と言っていいだろう。
さておき、
「ケニー・ロバーツ」レプリカは、今見てもやっぱりカッコいいなあ。

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実は私、それこそもう20年も前、ヤマハに乗っていた頃に、
自分でペイントしたロバーツレプリカを被っていたので、
思い入れもひとしおであります。

いやはや。
「いいか、時代ってのは巡るもんなんだよ」
「だから、本当の意味で新しいものなんてないんだ。
 大切なのはな、そういうもの全部の中から選び出す、自分らしさだよ」
とか、
若い頃、諸先輩方から散々言われてきたけど、
当時はいまいちピンと来ていなかった。
でも、この歳になってやっとその意味に気づけたわ。シミジミ・・・
  

テーマ:自動車・バイク関連ニュース - ジャンル:車・バイク

2017.04.20 | コメント(2) | トラックバック(0) | R1200GS

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オートバイと
スノーボード。
近ごろ波乗り。

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