山頂でウィスキーをグビッと・・・スキットル

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佐々木勝巳さんが山の上で、おもむろにスキットルを取り出して、
グビっといっているのを見てから、
ず〜〜っと気になって仕方がなかった。

そのときに私もチビりとお裾分けを戴いたのだが、
美味いんだな!コレが!

標高の高い場所では回りも早いので、飲み過ぎ注意は言わずもがなですが、
凍てつくような山の上で飲むと、まさに “百薬の長" 。気付け薬になる。
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そんなわけで、amazonで探した1,000円でお釣りがくるような安物ですが、
スキットル、別名ヒップ フラスクを買ってみた。
ちなみに、貼ってあるPatagoniaのステッカーの方が高いかも・・・

安さの秘密はステンレス製だからなのだが、3,000円も出せば、
ピューターと呼ばれるスズを原料にした柔らかい合金製のものも買える。
ピューターはステンレスとは違い、金属臭も少なくて良いようだ。
中にはチタン製なんてモノもあって、超惹かれてしまいますが、
さすがに10倍以上もするものに手を出す勇気もないので、ここは我慢。

山岳救助隊のセントバーナードの首にぶら下げた樽には
バーボンが入っているらしいが、私はウィスキーにしてみた。
『NIKKA From the Barrel』。

スキットルって、今までは片時も酒を放せないアル中のイメージでしたが、
山で使っている人を見かけると、
それはまた酸いも甘いも噛み分けた、真の大人の嗜みにも見えて、
その所作もとてもステキに映ります。
どこかシンプルに生きてる(LIVE SIMPLY.)感じ、しませんか?
  

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2015.02.27 | コメント(0) | トラックバック(0) | スノーアクセサリー

CLUBMAN 八幡平BC 【Day-2】

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日曜日もクラブマン号に乗り込み、スタートポイントへ移動。
このクラブマン号もそうだが、ロッジの外観も、そして、ロッジ内には
オートバイや、サキソフォンなどが無造作に置かれ、飾らないんだけど、
とある趣味人の世界に入り込んだような気分にさせる
統一された雰囲気がとてもステキだ。

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土曜の夜の時点では、翌日曜日の天気は雨の予報も出ていたが、
朝のうちは太陽も覗き、急変の心配はあるにせよ、
朝から雨なんて鬱陶しいことにはならなかった。

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今日の目的地は一行の前方にそびえる茶臼岳。
山に向かって、稜線の右肩の辺りにちょこんと見える山小屋を目指しハイクを続ける。
そして、ハイク開始から1時間程度で前日同様の晴天が広がった!
今日もとても気持ちのいい朝だ!

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昨日滑った前山を左手に見ながら、
茶臼岳に続く稜線を右から巻いて進むルート。
前山には昨日我々が着けたトラックが残る。
まさに私が残した存在証明。とても誇らしい気分だ。

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ハイク開始から2時間足らずで稜線沿いの美しい樹林帯の中へ。
私は天気のいい日は尚のこと、オープンな稜線よりも、
針葉樹の美しい樹林帯の中を歩く方が好きだ。

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ちなみにこの日は名古屋から盛岡へ出向中のスノーボーダーKMさんも参加し、
ガイドを含め総勢10名となった。和気アイアイ。

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山小屋まであと少しという場所まで来た時点で、まだお昼前ということもあり
「一本いっとく〜?」といった感じで、小屋の手前のメンツル斜面へ!

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さすがに昨日充分に日射を受けていた斜面は、硬くクラストしていたが、
そのぶんとてもよく走る雪だ。
何より、太陽の光を受けてキラキラ輝く、手つかずのメンツル斜面がソソルぜ〜!

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そうして茶臼岳の山小屋へ登り返してちょうどお昼過ぎ。オンタイムだ。
貸し切りではないBCツアーの場合、参加者の足並みが揃うことが、
実は一番の幸運なのかもしれない。

時に、こちらのツアーでのハイクは急がず焦らずのゆっくり目。
ガツガツしないペースで、淡々と登り続ける印象だ。
お若い方々には申し訳ないが、おじさんにとてもやさしいペース。

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二日目、ロッジの宿泊者にはお弁当が付く。
テリトリーの山容に、その日の天候、何より個々のガイドクラブの考え方もあり
ランチブレイクを採らないツアーも多い。
ここCLUBMANでは、ランチの時間を充分に採る方針なのだそう。
ハイクのペースと併せて、その大らかなツアーへの姿勢は、
ここ八幡平の山容にも通じるような気がした。

慌てる必要なんてどこにもない。
むしろ慌てる必要があるときこそ、落ち着く必要があるものだ。

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さあ、ここからがツアーの核心だ!
なんだかんだ言って、滑るためにここまで登って来たのだ。

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くは〜〜〜〜〜っ!気持っちイイ〜〜〜っ!
急すぎず、かといって緩すぎない。
慈しむように滑り抜ける。
素直に生きてることを祝いたくなるような斜面であった。

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そこから斜面を変えながら、誰も入っては来ない、
我々だけのラインへいくつも連れて行ってもらった。

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最後にすっかり雪の締まった沢筋を、ボブスレーのように駆け抜けて
二日間のツアーは無事に終わりを告げた。

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CLUBMANのボスに純也さん、そして何より、
今回誘ってくれたマッキーさんにありがとうと言いたい。
八幡平トリップは、これから恒例行事になりそうだね!
次は是非ディープなパウダー喰らいに来よう!
その時はまたこのメンツでね!



【おまけ】

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なんだかんだ言って今シーズン初登場となったSLASHERであったが、
やはりとてもいいボードであった。
特に今回の柔らかいながらも、とても速い雪質での
テールのドライブ感が最高に気持ち良かった。

そして、時にその一枚下に潜むハードバーンに差しかかっても、
深く彫り込まれたサイドカーブが生み出すグリップ感に
安心させられることもしばしば。
いっそソリッドのSLASHERも持っておこうかと、
コイツに乗る度に毎度思うが、今回は尚更その思いを強くしてしまった。
ミズメ/ヒノキのSLASHER、出ないかなあ・・・

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盛岡と言えば、言わずもがなの冷麺だ。
これを喰わずにおめおめと東京には帰れない。
ボスのオススメの盛岡駅前『盛楼閣』へ。
辛さが5段階で選べるが、上から2番目の辛さにしても、さほども辛くない。
というよりも、辛さにかかわらず美味いっ!

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それよりも驚いたのは、肉厚でしかもとても柔らかい牛タンだ。
私の記憶が確かならば、仙台で食べた牛タンよりも美味かった。

ときに、牛タンのお隣で焼かれているのは豚肩ロース。
BC姐さんとの付き合いはそれなりになるのだが、
今回初めて姐さんが肉を食べられないことを知った・・・のに、敢えての焼き肉屋!
そんなわけで、盛岡ブランドの白金豚は昨晩のディナーでも供され、
そんな姐さんでも美味しく食べられたというわけで豚肩ロース。
(ちなみに、ここ盛楼閣の豚肩ロースが白金豚かどうかは知る由もない)

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またまたしこたま喰って飲んでしまった・・・・
喰って、呑んで、登って、滑って。
これだから気心の知れた仲間達とのトリップはやめられない。
そこに今回は電車移動という、
私にとっては新しいスノートリップのカタチが加わったわけだ。
これまた超楽しいっ!あ〜なんというシアワセ・・・
  

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2015.02.26 | コメント(8) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

CLUBMAN 八幡平BC 【Day-1】②

(昨日からのつづき)

そしてドロップ!ドロップ!ドロップ!

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IKさん

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BC姐さん

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R子さん

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マッキーさん

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私。

なんでこんな良い雪残ってるの〜〜〜?
もちろん噂に聞く八幡平のウルトラパウダーにはほど遠いかもしれないが、
ウルトラブルーの晴天の下、ガッツリとエッジが食い込むグッドパウダーだ!

※ 私を含め数人がヘルメット非着用で滑っておりますが、
  CLUBMANのBCツアーではヘルメット着用義務があります。
  それとは知らずにヘルメットを持って行きませんでしたので、
  今回は大目に見ていただきましたが、これを見て参加をご希望される方は、
  くれぐれもヘルメットの着用をお願いいたします。


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吹き飛ぶスレスレまでボードを倒し込んでのパウダー ディープ カービング!

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このあともう一度前山に登り返して、さらにもう一本!

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ところで、これまた初めてプロのテレマーカーの滑りを目の当たりにした。
アルペンスキーよりも、ダイナミックでありながら
どこか流れるような柔らかさがある。

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そして、スターポイントまでボウル地形や沢地形を滑って
ツアー1日目は無事に終了!

いやいやいや〜〜、おれってばまた当てちゃったのか〜い?
聞けばこの時期の八幡平の晴天率は極端に低いらしく、
10日前後いて一日晴れる日があるかないかという程度なのだそうだ。
そういう意味ではちょっと晴れすぎとも言えるような一日だった。

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吹雪の中登って滑る、ドのつくパウダーと、
今日のようなドのつくピーカンの下で滑るナイスパウダー、
敢えてどっちと問われれば、私はピーカンの方を選びたい。
それほど私は晴天が好きだ。写真もキレイに写るしね。
思い出もハイビジョンだ。

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そして、この天気だからこそ、端から端まで見渡すことができた
八幡平の広大なエリアには圧倒されるばかりだ。
どれだけ遊んでも遊び尽くせそうにはない。

その晩は美味しいディナーに舌鼓を打ち、今日出会った新しい仲間も加えて、
いつものようにそれぞれが持ち寄る四方山話(雪山話)に花を咲かせた。
またもやついつい飲み過ぎてしまうけれど、
やっぱりトリップで仲間と飲み交わす酒は止められない!
(つづく)

すみません〜〜別に引っ張ってるわけではないのですが、
今回は天気も良かったため、是非ご覧に入れたい八幡平の写真も多く
内容濃い目でお届けしております〜ご了承くださいませ〜
  

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2015.02.25 | コメント(2) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

CLUBMAN 八幡平BC 【Day-1】

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八幡平に行ってまいりました。
白川郷トリップにつづき、今回もまたマッキーさんにお誘いをいただいた。
マッキーさんとは、白川郷、ニセコとこれで今季3回目のトリップ。もうお馴染みだ。
そこにこちらもお馴染みBC姐さんR子さん
そして昨年の白川郷でご一緒したスキーヤーのIKさんの5名でのトリップだ。

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かくいう私は、初八幡平はもちろん、初盛岡に初冬季新幹線トリップと、
初づくしだ。(残念ながらマッキーさんは深夜バス移動)

中でも新幹線トリップに関しては、並々ならぬ意気込みで臨んだ。
今回の八幡平の話をいただいてからこっち、
滑りよりも電車移動で遠足をすることの方が楽しみで仕方がなかった。
今回は金曜の晩から盛岡に前乗りする計画で、
私とBC姐さんとIKさんの三人は、当然のように20時18分発の
はやぶさ35号の発車時刻まで、八重洲地下街で18時から決起集会を繰り広げ、
もちろんそのままの勢いで、新幹線の中は時速300kmの居酒屋と化した。

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今回参加の面々は、お世辞抜きに私が師と仰ぐ濃ゆい方々。
中でもBC姐さんと、IKさんは、一体いつ仕事をしてるんだろう?と思えるほど
冬の間ほとんど山の上にいる私の知る限り最強のお二人だ。
こう書くとさぞ恵まれているのだろう、と、思われるかもしれないが、
私だって、単に恵まれているというだけなのであれば、こんなに尊敬したりしない。
これは単なる遊びであって、それを正当化できる理由なんてひとつもないけれど、
行かなくていい理由ならそれこそ山ほどある中で、それでも何かを求めて進んでゆく。

それぞれにそれぞれの重い荷物を背負って、それでも上を向いて登って行くのだ。
そういう方々と語らう山の話、人生の話は最高に楽しい。

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いんや〜楽しい。出張だと名古屋までの1時間でも嫌になるのに、
2時間半の移動時間があっという間だった。コレ、一度やるとハマります。
私、BC姐さん、R子サンの三人は、新幹線車内で終了したIKさんを
駅前のホテルに残し、盛岡でももう一軒・・・ああキリがない。
あ、私、このときジャージャー麺も初でした。

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翌朝、盛岡駅から八幡平まではバス移動。
そうして到着しましたのは、今回お世話になる『LODGE CLUBMAN』。

こちらは宿泊施設としてだけではなく、八幡平エリアへのツアーガイドでもある。
ボスと純也さんの親子鷹で、ロッジとガイドとを切り盛りされていて
お二人ともかなりの腕前のテレマーカーで、しかも、
ボスはダンディ、純也さんはイケメンと、見た目も二重丸のナイスガイドさんだ。

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そんなお二人が夜になればコックコートに身を包み、極上のディナーを供してくれる。
あのBC姐さんですら、思わず頬を赤らめてしまうほどのキマリっぷりだ。

そして、ここクラブマンで頬を赤らめるのは女性たちだけではない。
クラブマンは、お二人をサポートしているArc'teryxの正規取り扱い店でもあるので、
ロッジの一角にArc'teryxの製品が並べられているショップがあり、
それはそれで男性たちにも目の毒である・・・

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今回のガイドツアーは、我々5名に加え、
東京からいらっしゃったスキーヤーのMKさんに、
なんと愛媛からいらっしゃったスノーボーダーのIMさんを加えた7名。
クランブマン号に乗り込み、ロッジから10分程度の移動でスタートポイントに到着。

この日は全国的に高気圧に覆われたどう考えても日本晴れの一日。
ここまで誰も口に出さなかったが、盛岡に降り立ってから
このスタートポイントまで、道端の雪が余りに少なく、
しかもお世辞にも新鮮な雪ではなかった・・・・
こりゃあ山に入ってもカチカチくんかもしれない。

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スキーヤーのIKさんもいるし、マッキーさん、R子サンもスプリッターだ。
何よりガイドがテレマーカーなので、もちろん私もスプリットボード。
今回持ってきたのはSLASHER Split。久しぶり、っていうか、今季初登場・・・
今シーズン、スプリット使ってねえ〜〜〜

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10時にハイク開始。
さておき、どうです?この天気!雲ひとつありません!
神々しいほどの存在感を放つ岩手山もスッキリくっきり!サイッコーですっ!

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まず初日に目指すは前山。
しかして、この前山。初めてのはずのここ八幡平で、この既視感は一体・・・・

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サイズはだいぶ違うのだが、見た目が神楽の雁ヶ峰、通称「三角」にそっくり・・・
どこか懐かしい。とても初めてとは思えない山だ。

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約二時間で前山のピークまで10分程度の場所まで到着。
ここでランチブレイク。お天気もいいし最高のピクニックだ。

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なぜ山の上で駅弁を食べているのかというと、
男二人は新幹線に乗る前に「電車の旅は駅弁だろう!」という
浪漫を追求したのだが、想定よりも酒が進みすぎてしまい、
結局食べられなかったから。もったいないのでこの日の行動食となった。

しかして、突き抜けるような青空の下で食べる牛タン弁当は旨かったよ!
(付け合わせきがちょっと塩っぱくなってたけど・・・)

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そして、まずは前山の頂上から本日一本目!

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その前山の奥に見えるのは、翌日目指す予定の茶臼岳(予告編)!

と、これからドロップ!という、
いいところで紙幅も尽きてしまったので続きはまた明日!!!!!!
  

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2015.02.24 | コメント(0) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

八幡平トリップ ただいま鋭意執筆中!

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感動あり!

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涙あり!

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そして、笑いあり!

の、問題作!?明日以降に登場(予定)!
乞うご期待!
  

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2015.02.23 | コメント(0) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

ビフォア サンライズ/ビフォア サンセット/ビフォア ミッドナイト

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2013年に『ビフォア ミッドナイト』が公開されるまで知らなかったのだが、
実はこの作品は1995年公開の『ビフォア サンライズ』から、
2005年公開の続編である『ビフォア サンセット』を経て、
イーサン・ホーク、ジュリー・デルピーという二人の俳優が、
18年の時を経て同じ役を演じ続けたという珍しい作品でした。

そんな三作がWOWOWでまとめて放送されるということで、
観てみることにしました。



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まずは『恋人達の距離〈ディスタンス〉/ビフォア サンライズ』
アメリカから長期旅行中のジェシー(イーサン・ホーク)は、
ウィーンからアメリカへ帰国するために乗車した列車で、
祖母の家からパリの自宅へ帰る途中の、アメリカでの留学経験のある
フランス人女性、セリーヌ(ジュリー・デルピー)に出会う。
意気投合した二人は、飛行機の出発の時刻、
つまり朝までウィーンの街を二人で過ごすことを決める。
そうして朝までの限られた時間の中で、二人は心を通わせていき・・・

簡単に言うと、そういった内容であるが、
限られた数時間の中で、国籍も、生まれ育った境遇もまったく違う二人が
真の意味で「心を通わせる」ための手段は、もちろん「会話」以外にはない。

「よく台詞憶えられたな〜」と、思わず感心するほど、
自らの境遇や、価値観など、すべて台詞の中で説明が完結するので、
とにかく二人は良く喋る。そういった舞台演出のような世界観が苦手だと、
たぶんすぐに観るのを止めたくなる種類の映画だ。

私も間違いなくそういう種類の人間なので、途中何度か挫折しそうになったが
「観終わらないと、続編の意味分からなくなるし」という
本末転倒なモチベーションで、最後まで観終わることができた。

そうして、なんとか観続けていると、湧き上がってくるのはもちろん、
「惹かれ合っているのは解った。では、最後に二人はどうするのか?」
という疑問だ。

アメリカとフランス、それぞれの居場所を持つ二人は、
その距離を埋めるのはまず無理であろうと考え、
互いに連絡先を報せないことにして、
この関係がまさに陽が昇るまでであることを取り決めるのであるが、
それでもラストに二人がどうやって別れていくのかに興味が移る。
そうしておいて、
二人にとってお互いが運命の相手であることを示唆する演出が施され、
観る者に、更に二人の決断を心待ちにさせるわけだ。
このへんは特に演出が巧みだ。

そして翌朝、パリへ帰る列車にセリーヌが乗るまさにその刹那、
二人はある約束を交わす・・・・

そこで物語は終わるわけだ。
間違いなくこの時点で続編の予定があろうはずもなく、
その約束を二人が果たすかどうかは分からないままに映画は幕となる。



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そして、劇中も、実際にも9年という月日が流れ、
9年前の二人の邂逅を題材に小説を発表したジェシーは、
その本のプロモーションで訪れたパリのとある書店でセリーヌと再会し、
夕方の便でアメリカに帰るまでのあいだ、二人で過ごすことにする。

9年の間にジェシーには、大学で知り合った奥さんとの間に設けた
二人の男の子のいる父親となっていた。
セリーヌは様々な男性との恋愛を経ながらも、まだ結婚はせずに
趣味の音楽を仕事に出来ないか模索しながらパリで暮らしていたことが語られる。

もちろん冒頭すぐに前作の最後に交わされた約束が、
どうなったのかが語られるわけだが
あまりそこには焦点を当てない演出であったりすることに、
ちょっと肩透かしを感じるのは、私が男だからだろうか?

結婚はしながらも、運命の女性はセリーヌだと信じ続けてきたジェシーと、
あの一晩で、すべての価値基準までもが変わってしまったと考えていたセリーヌ。
またも、二人から語られる台詞だけで物語が進行し、
言葉のみで二人の心の行き違いが、少しずつほどけていく演出は変わらず。
そうして空港に戻る前に、送って行ったセリーヌの部屋で
「一曲だけ」と、ジェシーが頼んだセリーヌの歌が披露される・・・・

なんとそこで映画は終わってしまう。
それぞれの生活も世界もある大人になった二人は、
そのまま何事もなく別れて行きそうな気配もあるし、
何もかも捨てていよいよ二人は結ばれてしまいそうな気配も残しつつも、
そのあと二人がどうなったのかは完全放置プレイのまま終わってしまう。



Before Midnight

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そして更にその9年後を、まさに9年後に描いたのが
『ビフォア ミッドナイト』。
つまり第一作から18年後の物語を、実際に18年後に撮ったわけだ。

40台となったジェシーとセリーヌの間には
なんとすでに7歳になる双子の女の子が産まれていて、
家族四人で出版社からプレゼントされたギリシャ旅行に来ているという設定から
物語は唐突に始まる。

もちろん、前作から二人がどういった時間を経て来たのかも明かされるわけだが、
前二作と違うのは、二人の間で語られる話にほとんど夢や希望がなくなっていること。
もう選べる未来が残っていないという、ほどほど現実味が強い
「良くある話」になってしまっている点が面白いと言えば面白い。

相変わらず二人の台詞回しだけで進行する演出で、
恋愛なんて甘っちょろいことよりも、
前妻との間にできた子供の親権の話や、
育児や家事に疲れた話に、
旦那の浮気を疑っている話など、
朝の情報番組で垂れ流されるような下世話な会話が並ぶが、
男が観れば、ジェシーの言うことが至極ごもっともな正論に聞こえるし、
女が観れば、セリーヌの言うことに強く共感できるように、
まったくの平行線が並ぶ情景を、とても上手に表現していているところが見所だ。

それでも最後に二人は、
そんなどこにでもある冷え切った関係を見事に修復してみせる。
それがまたなんてことない感じにも見えるし、
「問題の棚上げ」という超ファインプレーにも見えるところもまた愉快で、
これまた正解も、相互に平等な完全な和解も絶対的にあるはずのない真理を、
辛辣に、そしてある意味愉快に描き出していて、
この最終話が一番観ていて面白かったと思います。


最後に。
シリ−ズ作でも途中で俳優が交代するなんて、良くある話だ。
18年間のあいだ、同じ俳優陣で、登場人物のその時間の経過も含めて
描くというほとんど実験的と言っていい今シリーズは、
特殊メイクやCGで時間の経過を表現できる現代の映画制作において
とても有意義な試みだと思う。

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三作まとめて観たので尚のことなのだが、
きちんと年齢を重ねていく登場人物を、その過ぎていった時間を含めて観るのは、
それだけでも三作観てみる価値のある映画だと思えました。

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そして、この三部作を監督したリチャード・リンクレイターは、
現在公開中の『6才のボクが、大人になるまで。』でも、一人の少年が、
6歳から12年間に渡り、同じ俳優陣が演じた家族で描くという、
そういった実験的とも言える映画手法で撮影していたのだそうで、
こちらの最新作への興味も沸いてくる。
ちなみにこちらへもイーサン・ホークが出演しております。

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そしてもちろん、
エピソード4〜6に出演した三人が、そのまま出演する
12月公開予定の『スターウォーズ Episode7 フォースの覚醒』も楽しみで仕方ない。
  

テーマ:WOWOW/スカパーで観た映画の感想 - ジャンル:映画

2015.02.20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

新発想 アバランチセイフティツール ROTAUF HLT5

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まったく新しいアバランチツールが登場した。
これ、発表されたとかいうものではなく、
すでに日本国内で20,000円(税別)で手に入れられる品物なんです。

すぐに商品化が実現できたほど、そのアイデア自体はとてもシンプルなもの。
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ROTAUF - Avalanche rescue from Flink GmbH on Vimeo.



西部劇のガンマンよろしく、太ももに位置するホルスター型で、
トリガーを引くとエアバッグ同様にブイが膨らみ放出されるようだ。
もちろんビーコンは元より、プローブもスコップも必須であるコトは言わずもがな。
あくまでも今までのアバランチギアの補完製品ではありますが、
一目でその有用性を感じられるグッドアイデア製品だと思います。

残念なのは、このテの製品にいつもつきまとうお値段のお話。
一度ブイを膨らませて放出させると、モジュールの交換に15,000円かかるのだそう。

このブイは、決して自動で「発射」されるわけではなく、
トリガーを引く手の動きでホルスターから「出て来る」もののようだ。
そのために太ももの位置にする必要があったと思われるが、
5mというケーブルが身体やザックに絡まったりしないようにするためにも
滑走しながらの練習の必要もありそうなので、
あと5千円で新しいものが買えてしまう値段設定はいかがなものだろうか?
あくまでも気持ちの問題ではあるが、製品価格じたいには妥当性が感じられるので、
もうちょっとこの交換費用の部分を勉強してもらえたらと素直に思う。

それと、ホルスター方式ではなく、
様々なザックに装備できるような汎用性があったりすると尚良しだと思うし、
雪崩エアバッグが膨らむ展開動作と連動させれば、まさに「発射」されるので、
プラスアルファで二重の安心を確保できることにもなると思うのだが、どうだろう。

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先頃、かぐらスキー場では、ビーコンでの捜索をテスト出来る
『Beacon Park』が登場したり、雪山での安全に対する意識の向上を意図した
新しい試みも本格化しはじめている。

昨今、あまりに急激であったバックカントリーブームの盛り上がりのため、
遭難事故以外にも、地域との間に起こる様々な問題が、
各地で浮上してきていると聞く。

特に豊かな自然環境のある場所では、
「心のつながり」という緩やかな関係性の上に成り立っている場合が少なくない。
そういった緩やかな場所での協調性を欠いた自分勝手な行動は、結果として、
がんじがらめの行政や司法をそこに動員させてしまうことに繋がってしまう。

そうした行為に対して、非難や否定をすることは簡単だが、
それを繰り返しても、解決にはならないと思う。
明らかに非を認められる事故後ならまだしも、
まだ何も起こっていない時点で非難されると、
自身の正義感や、概念に即して行動している人ほど、
それが反省に値するかどうかの自己弁護や、自身の正当性を
まず探しはじめてしまうので、なかなか俯瞰して問題点に気づけたり、
素直に改心することができないものだ。

終わったことをとやかく言うよりも、
当事者が平常心でいるときに「先のことを考えさせる」ためには
「どうしたら良いのかを考える」ことに時間をかける方が、よっぽど有益だし、
前向きなことだと思う。

だから自分の行動に対して常に「自分は間違っているのかもしれない」
「自分は何かを知らずにいるのかもしれない」という疑いを自分に向けさせる、
『Beacon Park』のような「気づき」を、
どうしたら外部から繰り返し伝えていくことができるのかを
多くの人たちで考えて、ダメ元でも実行に移していくことが大切だと私は思う。

こういった新しい安全デバイスの登場は、
そういった「気づき」という意味でも、とても悦ばしいものだ。
  

テーマ:スノーボード - ジャンル:スポーツ

2015.02.19 | コメント(2) | トラックバック(0) | スノーアクセサリー

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埼玉のへそ曲がり

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オートバイと
スノーボード。
近ごろ波乗り。

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