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久しぶりのスプリットボードで思い出したこと【防備録的な】

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久しぶりのスプリットボードでの登行でしたが、
やはり諸々忘れていた作法もあって、
戸惑ったり、改めて気づきがあったり、いろいろあった。

①そう言えば、ストラップを変えてから
 はじめて使うということを思いだした


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SPARK R&Dの新しいARCを手に持ったときに、
何よりその軽さに驚かされた。
その核心になっているのがストラップであると睨んだ私は、
新型のストラップに交換していたんだった。
すっかり忘れてた・・・

というわけで、初めてこのストラップを使った。
プラスチッキーな見た目とは違い、意外と伸縮性のある素材で
強めに締め込めば締め込んだだけきちんと拘束力が上がるし、
それでどこか当たって痛みが出るようなこともなかった。
結論としてはまったく問題はなく、BURTONのハンモックと比較しても
履き心地もレスポンスも特に劣るような部分は感じられなかった。
それでずっと軽いのだから言うことなどない。

ただ、各部をチェックしていたら、
ストラップやラチェットを留めるネジ類に
何本か緩んでいる箇所があったので、
バインディング本体のネジ類と共に、
使用前には必ず増し締めをしておいた方がいいだろう。

それと、これは私の先入観でしかないのだが、
軽量なプラスチック素材とはつまり、
内包する油分の少なさを意味しているように思う。
なので、加水分解しやすい素材である危惧がある。
くれぐれも日向に放置するのは止めておくべきだろう。

②いつもはいじらないフォワードリーン・アジャスターを
 よせばいいのに設定変更


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今回、久しぶりならではの“やっちまったポイント”は、
いつもはハイバックにあるフォワードリーン・アジャスターを
ハイクモード(ハイバックのフォワードリーンを簡単に抜くことができ、
それによって歩行時の足首の自由度を上げられる)に
変えたりしないのに、この日はどうしたわけか
ハイク開始の時の気まぐれでハイクモードにしてしまった。

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おかげでゲートから中尾根までは足首への圧迫感もなく
気持ち良く歩くことができた。
ただ、中尾根から三角の麓までは下りがつづくため、
スキーモードで滑り降りる必要が出てくる。

その時にハイバックが後ろに下がっていると
後傾したときに身体を支えられない事に気づくことができず、
あっけないほど簡単に転んでしまった。
ご存じの方は分かると思うが、
スプリットボードでハイク中に転ぶ姿は本当に無様だ。

そのことに気づくまで情けないほど転びまくった。
やはり慣れないことはしない方が吉だ。

③ザラメこそクランポンは有効

コーンスノーだとシールが上手く噛まない場面もあり、
実際、先行していたツアーの方々は、
最後の急登箇所ではスキーを背負ってツボ足で登られていた。
それを見ていたことに加え、
スキーモードで転びまくって弱気になっていたこともあり、
クランポンを即断することができた。

とはいえ、ザラメが深いと
硬い雪層までクランポンの歯が届かないイメージもあり、
半信半疑で使ってみたのですが、これが想像以上に歯が噛んでくれて
かなり高い安心感を持って登ることができた。
アイシーな斜面だけでなく、春雪こそクランポンが活躍することを、
今回期せずして実感することができた。

ちなみに、春雪の場合、
踏まれてツルツルになったトレースラインではなく、
まだ踏まれていない面を踏んで行った方が
新雪の時以上にシールグリップが良いことも書いておく。

④久しぶりのSPARK SUMMIT

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スプリットボードのときは『DEELUXE SPARK SUMMIT』を
使うようにしているので、コイツを履くのも久しぶり。

「SPARK SUMMIT」も『RIN』も同じDEELUXE製なのですが、
アウターブーツの大きさはだいぶ違うので、
バインディングのセッティングも大きく変更が必要になる。
欧米企画と日本企画との違いか、
想定している足型もハッキリと違うようで、
アウターのサイズ感の違い以上に、履いた印象も大きく違う。

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まるで素足のようなRINの感覚にすっかり慣れてしまっているので、
登山靴のようなハードボイルドな風情を醸す
このブーツを履くのは少々気が引けてしまう。
「今回は試しにRINで行ってみようか」と何度も考えた。

それでもSPARK SUMMITを出したのは、
重量の嵩むスプリットボードで滑走するにあたっては、
SPARK SUMMITくらい剛性感のあるブーツでする操作の方が
合っていると思うから。

こう書くとガチガチに硬いように思われるかもしれないが、
アッパー部の柔らかさ、足首の効き具合を含む
タテ方向の剛性感で言えばRINと同等程度。
唯一前傾角度はSPARK SUMMITの方が強いので、
そのぶん力が架かりやすいという違いはある。

一番の違いであり、最大の特徴と言っていい
ガチのビブラムソールは決して伊達ではなく、
山で出会う様々な状況への対応力には、まさに目を見張るものがある。
特に岩場での足捌きを一度体験してしまうと、
「やっぱり山でこれ以上に頼りになるブーツもないな」
と目から鱗が落ちまくるほど。

その代わりに、足裏に伝わるボードフレックスは
RINと較べて極めて微少となってしまうわけだが、
私の使う『SPARK R&D MAGNETO』はベースが硬いアルミ素材なので、
この際ボードフレックスも足裏感覚もへったくれもない。

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対してKarakoramはインターフェースの構造的に
ボードフレックスが出しやすいという話なのですが、
あの構成部品の多さが、
山でメカニカル・トラブルに繋がりそうに思えてしまう。
山の道具選びは、何より信頼感が重要になるが、
使い慣れたSPARK R&Dへの信頼は
滑走時のボードフレックスにも代えがたく、
新しモノ好きの私であっても、
おいそれとKarakoramには手が出せないでいる。

そんな大のお気に入りであるSPARK SUMMITも、
気がつけば手に入れてから早8年
今ではスプリットボードの時しか使わないなので、
使う日数は限られているのですが、
やはり経年劣化は避けられない。
帰ってから確認すると、ソールが剥がれかけていた。
その場で接着はしたのですが、
スキー場ならまだしも山の中でブーツが故障したら元も子もないので、
とはいえ不安感は拭えない。登山靴のように修理できるのだろうか?
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というわけで、ソールが変更される来季のRINが
俄然気になってきてしまった・・・
果たして一挙両得なのか、それとも二兎を追う者は、なのか?

⑤滑りに重きをおきたいのであれば
 迷わずスノーシュー


何より、本気でボードフレックスを感じたいのなら、
白馬の時のようにスノーシューで登って、
ソリッドボードに『UNION STRATA』を装着して、
RINを履いて滑ること以上の選択はない。

つまり、スプリットボードとは、特に登りを重視した選択肢に他ならない。
そんな特徴を活かし、登り自体を楽しむことで体力を温存し、
それを滑走の楽しみに充てることができるのが、
スプリットボードの本懐であると言えると思う。

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⑥やっぱりスプリットでするBCは楽しい

ここのところゲレンデでのカービングばかりに
うつつを抜かしていましたが、雪山での遊びのバリエーションとして、
やはりバックカントリーは外せないなあ、と強く実感した。

そして、スプリットボードでするノンビリとした山行もまた、
スノーシューでするそれともまた違った風情があってとても楽しい。
私だけかもしれないが、
スノーシューだと滑りと同様に登行もガツガツしてしまう。

対してスプリットボードでする登行はリラックスして、
単純に山歩きを楽しむことができる気がする。
そして、あれこれと道具を駆使して目の前の出来事を解決していく
スプリットボードという遊びは、ただの山歩きをゲームにもしてくれる。

今回久しぶりにスプリットボードを使ってみて
そんなごくごく当たり前のことを思い出す良いキッカケとなった。
今シーズンもう一回くらい雪山を歩けるかな〜〜

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ さて明日の土と雪と:は _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
次世代を担う若手俳優No.1とまで言われたシャイア・ラブーフ。
逮捕歴のあるアルコール依存症の父がマネージャーを務めていた
子役時代の頃からの自身の半生を描く『HONEY BOY』のお話。
  

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2021.04.15 | コメント(0) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

2年ぶりのスプリットボード@かぐら【後編】

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雲ひとつない青空の下、ほぼ10時ちょうどにハイクを開始した。
まずは中尾根を目指し、状況を見て何かあれば中尾根を滑り降り、
イケそうならば更に奥を狙う作戦。
とかいうとそれっぽいが、要はただの優柔不断だ。

ただ、天気も良くずっと目標位置を捉えながら登れたこともあり、
そうした優柔不断な行動を実行するにはうってつけの日でもある。

これだけ視界が確保されているとさすがにハイクルートに迷ったり、
無駄なライン取りもなく、中尾根には30分程度で着いてしまった。

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さすがに30分のハイクでは、
やっと身体が温まって来た程度で、はっきりと物足りないし、
何より奥にそびえる通称「三角」があからさまに手招きしている。

いつもならこの時期には数本の大きめのクラックが走り、
我々を強めに牽制してくるはずの三角ですが、
どういったわけか未だつるんつるん。

行ってみてダメそうだったら
一段手前のピークから北向きの斜面を落とせばいいし、
帰着ポイントまでの沢に何かあっても、中尾根まで登り返せばいい。
と思い直し、中尾根から雁ヶ峰を目指すことにした。

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中尾根から更に30分、ハイク開始から1時間で手前のピークに到着。
木陰で大休止。

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そこから晴八の沢を覗くと、
雪崩れてボトムにデブリが堆積している箇所が見える。
雪は多そうだが、沢のボトム付近が危険であることに変わりはない。

そして、三角からのオープンバーンは春らしく落ち着いて見えたので、
休憩後もそのままピークを目指すことにした。

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そうしてサクッと11:40に登頂。
ここまで来たのは2018年以来
そう言えばあの時もMAGIC38だった。
プライベートツアーなら尚のこと、
この日のように天候に恵まれないとなかなかここを目指せない。

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苗場山も相変わらずの壮大さで迎えてくれた。

標高も2,000m近くあるので、
なかなか高度感のある景色を味わうことができる。
山登りの最大のご褒美はこの景色だろう。
そんな壮大な景観を、この手軽さで楽しめてしまうのが、
かぐらの春BCの良さだと思う。

もちろん、手軽だからと言ってリスクがないわけではない。
想定されるリスクを予め想定して、登り返し、撤退を含めた
回避ルートをどこからでも採れる準備、
心構えと体力の温存が必要な事は言わずもがなでありますが、
それがあれば「心配しすぎだったな」と思えるほど、
気持ち良い範囲のうちに目的地に辿り着くことができる。
という意味の手軽さ。

そうしたバックカントリーのセルフマネジメントを復習するのに、
春のかぐらはうってつけの場所だと思う。

この日は、そうした人なら絶対に落とさない
沢のボトムを滑降されている方もいたし(しかもソロだった)、
毎年巨大なクラックが入る斜面にトラックが入ってもいた。
そうした事前情報を得るためにも、
まずはガイドツアーに多く通うことをお薦めしたい。

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ご覧のように南から雲が接近中。
以前、ここからドロップする頃に完全に雲海になってしまい、
雲の中は光が反射するフラットライトで、
まったく視界がなくなってしまいかなり怖い思いをしたことがある。
今回もそれほどゆっくりしている時間はなさそうだ。

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そうして12:10にドロップ。
しかして、つるんつるんに見えた斜面は極度のストップスノー。
やはりこの数日前に全国的に飛来した黄砂の影響が強いのかも知れない。
斜度があるためスピードはそこそこ出る。
まあまあのスピードからのストップスノーは、ほとんど背負い投げ状態。

Kashiwaxの春用滑走ワックス『SPRING BRAKE』には
全幅の信頼を置いている私だが、
そんな安易な思い込みが裏目に出た格好だ。
たぶんシールのグルーも滑走面に影響を与えていたのだろう。
滑走前にブラシでもかけておけば良かった。

そんなわけで、このコース最大のハイライトであるオープンバーンを
完全にフイにしてしまった。やれやれだ。

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上からも見えた雪崩れたポイント。
画像だと規模感が分かりづらいが、画像の印象よりもずっと大規模。

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いつもパックリと大きな河口を開ける危険箇所も、
塞がっていたはいたが、もちろん避けて進む。

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沢が繋がっていなければ中尾根に登り返すことも考えられたのですが、
最後までレギュラーの壁に張り付いてトラバースしつづけることができた。

そうして12:35、無事ゴンドラ降り場の直下に帰着した。

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何はなくともビールで乾杯。
というわけで、レストランのカレーを外に持ち出して外ゴハン。
これまた美味し。

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食後は腹ごなしに田代に遠征。
とはいえ、かぐら〜田代間の連絡コースは3時45分までで、
ゆっくり滑っている時間はほとんど残されてはいなかった。
そのため田代第一高速リフトに乗ったら、
そのままかぐらにトンボ返りするだけになってしまったのだが、
久しぶりにやって来た田代エリアもまた、なかなかに気持ちが良かった。
それも何も、すべてはこの晴天のおかげだ。

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滑りの方はそれなりではありましたが、
春ならではの雪山散歩という意味では
最高と言っていい山行になりました。
マッチャンミナちゃん、お付き合いいただきありがとうございました!

そんなわけで、閉店近くまで遊んでしまった。
三人とも『ぐんまパウダー4』が残っていたので、
残高を使い切るため、かぐらから群馬に移動することにした。
(つづく)

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2021.04.13 | コメント(0) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

2年ぶりのスプリットボード@かぐら【前編:久しぶりのMAGIC38】

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3週連続で日曜日が雨予報。
天候は7日周期で変動するというのは本当だ。
というか、それが暦。

こういう天気予報は、脆弱な精神力の私の腰を容赦なく折ってくれる。
つまりやる気を削がれる。

とはいえ、一週前も同じ気分に襲われて完全にオフってしまったので、
この週は何が何でも山に行かないとならない。
もちろんそういった気分を盛り上げるためにも、
目先を変えて気分展開になるようなトピックが必要だ。

というわけで、
スプリットボードを出してみることにした。


先シーズンは少雪と新型コロナを言い訳にして、
一度もスプリットボードを出さなかった。
というか、バックカントリーに出たのはたったの一日。
しかもスキーでだった。


降雪が多かった今シーズンでさえ、
ここまでバックカントリーに出たのはたったの一日
このまま行くと今シーズンもスプリットを出さずに終わってしまう。
さすがにそれもマズかろうという、無駄に道具を複数持つ者特有の
謎の責任感もある。

しかして、前向きにスプリットボードを引っ張り出せないのは、
クライミングスキンのグルーが生きているのかどうか、
かなり怪しいから。ここ数シーズンに渡り、私が推す
BlackDiamondの貼り替え用のグルーシートが発売されなかったので、
もしグルーが終わっていた場合、新品に買い換えるしかないのですが、
シーズンも終盤にきて、そこまでの出資は決断できない。

いま所有しているスプリットボードはMAGIC38とSLASHERの2本。
(実はもう1本、土や石が露出した時期に、
 乱暴に扱えるようにと安かった洋物も持っているのですが、
 そちらの出番はしばらくなさそうだ)。
その2本とも、クライミングスキンはメンテナンスから
すでに3シーズンを経過してしまっている。
経験則的に3シーズンという期間は、クライミングスキンにとって、
ほとんど“アリ寄りのナシ”だ。

特にMAGIC38のクライミングスキンは、
テールクリップを持たない貼り流しなので尚のこと、
確認してみてグルーが逝っていたら、
そこで今回のスプリット計画は断念するしかない。
まあまあドキドキしながら確認すると・・・

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・・・なんとかイケそう。

新品同様とはいかないが、グルーが溶けてしまっていたり、
剥離してくる様子もなく、まあまあの状態を保ってくれていた。
ちなみに私にシールを保管しておける冷蔵庫はない。
暗所にしまっておくだけなので、これは奇跡的といっても良いかも知れない。

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SPEEDMASTERのことを云々するようになってから、
確認の意味も込めて乗りたいと思っていたので、
迷うことなくMAGIC38を選択。
そこから慌てて滑走ワックス(クリーニングワックスとSPRING BRAKE)
を入れて、インターフェースやらをセッティングして
なんとか間に合わせることができたのだが、
インターフェースをセッティングするガイドが見つからなかったり、
久しぶりにやると、これはまあまあ面倒くさい作業であった。

と、そんな感じで思いつきだけで決めた私の気まぐれに、
今シーズン白馬でも一緒に登ったミナちゃんとマッチャンが
付き合ってくれることになり、
三人で春のかぐらBCを散歩することとなった。

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言ったように日曜日は雨予報ながら、
土曜日の予報は悪くなかったのですが、
そんな予想を遙かに上回る晴天に恵まれた。
風もなく視界も良好。まさにBC日和だ。

それにしても、今年のかぐらは雪が多い。
これこそ例年通りと言えるかぐらの安定感なのですが、
4月の第一週の時点では、一番下部のみつまたに至るまで、
ブッシュはおろか、土が露出している箇所がまったくない。

雪のなくなった芝生を見ると、
一気にシーズン終了の気分に拍車がかかってしまうが、
この景色はやる気を再起動してくれる。滋養強壮力高し。

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まずは久しぶりのMAGIC38に慣れる意味でもコースを慣熟滑走。
スプリットとソリッドではまた諸々違うことを考慮しても、
やっぱりSPEEDMASTERとはまったく違う乗り物であることが分かる。

MAGIC38の方がサイドカーブは直線気味。
SPEEDMASTERの方がずっと豊かなサイドカーブを与えられている。
そのぶんターン操作に対する反応はクイックだが、
味わいという意味においてはSPEEDMASTERには遠く及ばない。
これはBIGFISHとSUPERFISHの関係にも似ていて、
それはつまり気持ちの良いカービングに適切なサイドカット半径を
得るための黄金比は、SPEEDMASTERの辺りにあるということなのだろう。

ただ、サイドカーブに依存しない滑りこそ
“スノーサーフ”の神髄に触れる入口なのではないか?

という私の立てた仮説に沿って眺めれば、
MAGIC38の方が、よりGentemstickらしい乗り心地とも言える。

そうしたサイドカーブが薄めの乗り味と、
アクセルキャンバーの組合せは、
言ってみればGentemstickの「清濁を併せ呑む」
最強コンボと言えるかも知れない。

パウダースノーでの雪面の捉え方、深雪の感じさせ方が豊かなこと。
そして糸を引くようなターン後半の伸びを魅せる反面、
機動性が求められる場面ではターン出口でのヌケの良さも併せ持っている。
新雪だけでなく、圧雪でもトップの反応が良く、
取り回しを考慮したときの適切な長さ感を含め、
BCエリアでの操作性はとても高い。

官能性ではSPEEDMASTERに一歩譲っても、
MAGIC38は、官能性を含む、スノーボードに必要とされる性能の
バランスが適切で、そのすべてに一貫性があると私は思う。

MAGIC38はそういった頼もしさに溢れている。
もちろん、SPEEDMASTERやIMPOSSIBLEのスプリット
(この場合、正式にはチョップスティックか)が、
BCで映えるシチュエーションもあるのだろうが、
メーカーがそこを敢えて自社のスプリットボードに
MAGIC38を選択した意図は充分以上に感じられる。

スノーサーフから、バックカントリーから、パウダースノーから
Gentemstickに興味を持たれた方々に対して、
私はまずMAGIC38をお薦めしたいといつも思う。
尖り目のトップに、割れたテールは
見た目にも特殊性がはっきりと可視化されているので、
新しい道具への期待感も与えてくれるし、乗ればその特殊性の意図が、
比較的分かりやすく設定されていると思うからだ。

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なんてMAGIC38との久しぶりの邂逅を楽しみながら
BC前の準備運動に、気持ちの試運転に加えて、きっちりトイレも済ませ、
心もお腹も準備万端整えてから
第5ロマンスリフトに乗って登山口へと向かう。

といったところで紙幅も尽きたので、
山行の様子はまた明日(つづく)。
  

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2021.04.12 | コメント(0) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

まだまだスプリットボード・クリップの進化(?)は止まらない

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少々古い話ですので、ご存じの方も多いと思いますが、SPARK R&Dから
またまた新たなスプリットボード用フックが登場した話をしようと思う。
その名も『Fixie Clips』

一昨年に発売された『Crossbar Clips 2』、
その一年前に発売された『Crossbar Clips』、
同様にKarakoramも長く採用してきた、左右にスプリットされたボードを
テコの原理で引き付け合うように荷重して結合させるタイプから、
2015年あたりから市場に出はじめた『PLUM WOW HOOK』のような
スライドしてパーツを噛み合わせるタイプに
ある意味“先祖返り”している。

確かにこのスライド式の方が現場で結合がさせやすく
組立にかかる時間も簡略化できるメリットを選択したものと推察するが、
「引っかかっている」程度に感じるPLUMと較べ、
結合力や剛性感はだいぶ上げられているように見える。

ただ、今後はCrossbar Clipsも併売するようで、
新しいFixie Clipsは、スプリットされたボードの
結束力を強化することに的を絞ったCrossbar Clipsとは違い、
現場での操作性の向上を狙った別のラインで、
使う側の意図に合わせて選べる
バリエーションを登場させたと見た方が良さそうだ。

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そして、
Karakoramこらも新しいクリップが登場している
ULTRACLIPの三作目となる『ULTRACLIP-3C』。
『SD CLAMPING』と呼ばれる結合方式を採用している以外にも
・小型化
・36g軽量
・凍結防止処理
などが特徴として挙げられているが、
一番のトピックはこいつが
トップマウントボード専用品
だということ。

トップマウントボードとは、滑走面から貫通させてボルトを通すのではなく、
ソリッドボードのバインディングの取り付け穴のように、
ボードデッキにネジ穴を埋め込んでこのフックを取り付ける方式のこと。

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ちなみにKarakoramは、私が目を離していた隙に、
私も使っていた『ULTRA CLIP』の進化版である『ULTRACLIP 2.0』も発表していた。
その2.0には『SPARK R&D Crossbar Clips』のように結束力をマイクロネジで
調整できる機構が追加されていた。

ULTRA CLIPと、ULTRACLIP 2.0には貫通式のタイプも用意され、
今もULTRACLIP-3Cと併売されているようだ。

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話をSPARK R&Dの方に戻すと、
Fixie Clipsにはネジがボードを貫通する従来型のための仕様も用意し、
一応私のようなオールドスクールにも対応する姿勢を見せてはいるが、
Fixie Clipsもトップマウントボードを前提としたニューアイテムであることは
この際疑いようがない。
剛性感も高められているように感じると言ったが、
それも「トップマウントボードであれば」の但し書き付きだ。

バインディングによって結合される以外のトップとテール部分は、
滑走時のフレックスに大きく影響を及ぼす部分。
「いい加減この部分に真打ちの登場を」と、永く願ってきたのですが、
それはすでにフック側の進化の話なのではなく、
トップマウント方式こそが今後のスプリットボードを担う
スタンダードであるようだ。

貫通型のボードしか持っていない私は
新しいフックを試すことすら許されない。
完全にスプリットボードの進化から蚊帳の外に置かれてしまったようだ。

とか、
先シーズンからまったくスプリットボードを使っていない私が
愚痴をこぼす筋合いでもないのですが、
一人のギア好きとしては、今も気になる部分でありまして・・・

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ さて明日の土と雪と:は _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
UNIONの来季のカタログを眺めていたら、
昔目にした『MTN Approach』のコンセプトを現代に引き継ぐような
新しいアイテムを見つけてしまった。これは気になるぞ。
  

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2021.03.30 | コメント(0) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

SPARK R&D MAGNETO 軽量化 一周回ってノーマル化

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シーズンも最後の最後になってやっとバックカントリーに出た
しかも6年ぶりスキーでだ。
恥ずかしいことに、買ってからすでに5年が経過するテックバインディング
『G3 ION』を初めてハイクに使うということに、そこで気がついた。

こういったバカバカしい事実が示すように、
私は想定される事態に対しての準備が特に好きな人間だ。
「これがないと現場で慌てそうだ」とか、「これがあったら助かりそうだ」など、
ネガティブな想像を準備で補おうとしてしまい、
挙げ句、準備だけして使うこともなく終わってしまうこともしばしばだ。

そんな私なので、今季のような少雪シーズンは、
フィールドに出るよりも考える時間が多いぶん、
アレコレと興味やアイデアが湧いてきてしまって困っている。

私の使っているスプリットボード用バインディングの
『SPARK R&D MAGNETO』は、
ベースプレート、ヒールカップ、ハイバックとバラバラに買い揃え、
そこに手持ちの『BURTON DIODE (Y13-14)』のストラップ類を移植した、
フランケンシュタイン的なツギハギモデル

内容的にはTESLA時代の『BURTON HITCHHIKER』とほぼ同等なのですが、
まあどこか偽物感が漂うパチモン・バージョンでもあった。

それはむしろ「オリジナリティ」と良い方に受け取って、
そのこと自体は特に気にもしていなかったのですが、
昨シーズンatuが買った新しい『SPARK R&D ARC』を手に持った瞬間に、
そのあまりの軽さ(というか、私のMAGNETOのあまりの重さ)に、
軽い目眩さえ覚えたのでありました。

ヒールリフターを一本だけにしたこと以外で、
MAGNETOとARCで違うのは、
SPARK R&Dが新たに一から起こしたストラップ類であると想像され
間違いなくここが進化の本丸であるわけだ。

もちろん、ストラップは操作性、快適性に強く関与する部分ですので、
軽量性と言うだけで選んで良い部分ではない。
それもあってここまでは見て見ぬフリをしてこられたのでありますが、
先日の『LINE SAKANA』と『G3 Alpinist+』の組合せがもたらす
足許の軽量感を経験してから、再びこちらの方にも火が付いてしまった。

そんなことを考えていると、これも少雪シーズンのおかげなのか、
Arc Pillow Line Ankle Straps』がヤフオクに安く出品されてきた。
今シーズン、スプリットボードはまったく使っていないのに。と、
頭では解っているのだが、こうなるともう止まりたくても止まれない。
いよいよ『Pillow Line Toe Straps』(両方ともMサイズ)も手に入れ、
軽量化カスタムと言う妄想は現実としてスタートした。

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フレックススライダーは便利なので、そのまま使い続けますので、
それ以外のパーツを計量しますと、それぞれにはこういった違いがある。
うすうす気がついてはいたが、やはりハンモックストラップは重い。
ほぼ倍ある。
『DIODE』のハンモックストラップが『HITCHHIKER』と
同じものかどうかは分からないし、私のハンモックトラップが
Lサイズであることも差し引いて聞いておいて欲しい。

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話は逸れるが、ダブルテイクバックと一般的なラダーとも
3gではありますが違いがあった。

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組み立て後に計量すると、片方で103g軽量化された計算。

ARCのMサイズの公称値が626gなので、
ベースプレートLサイズのMAGNETOの665gは正しい数値だろうと思う。

とか悦に入っておりますが、
一周してただのノーマルになっただけの話ではあります・・・
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本音を言えば、トーゼン、ハイバックに加えて
同形状のストラップも更に20%軽量な素材が奢られ、
各所にアルミボルトが使用された557gの『ARC PRO』が欲しいですよ。
しかして、ここまでパーツを集めて来てしまった私はもう後戻りはできない。
(後戻りできても¥88,000は捻出できませんが・・・)

こういったことは、どこで止めるのか?が大切で、
なんとか安く揃えてきたとはいえ、ここまでのパーツ代は3万円をこえている・・・
まあ、完成品をポンッと買ってそのまま使い続けるよりも、
こうやって紆余曲折しながら完成させていく楽しいみもある。
何よりネタにできているのだから良かったということにしておこう・・・

う〜〜ん。いっそアルミボルトも買っちゃおうかな〜〜〜

なんて、思っていたら立山黒部アルペンルートの営業休止の報せが届いた。
いよいよ道具を片付けないとらないようだ。

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ さて明日の土と雪と:は _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
昨年はスタッドレスを履きっぱなしで1年を過ごしたので、
愛車に夏タイヤを履かせるのは実に2年ぶりになる。
やはり、単純にドライブが楽しくなり、ただの移動がエンターテインメントになるのは、
こういったご時世に想像以上の贈り物であります。
     

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2020.04.20 | コメント(0) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

SPARK R&D 新型コロナ対策マスクの生産を開始

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私も愛用しているスプリットボード用バインディングのSPARK R&Dが
新型コロナウィルス対策のマスクの生産を始めた。
more info : Spark R&D Montana Mask Information Page

この「モンタナマスク」と呼ばれるモールドマスクは、
慈善団体が公開した、3Dプリンターによって
個人でも製作が可能なオープンソースの3D設計データ。
そのデータを元にSPARK R&Dが素材の吟味なども加えた上で、
自身の生産施設を使って4,800個生産し、
それを医療従事者など、必要とされる方々に提供する計画のようだ。

トヨタも医療現場の支援を目的とした防護マスクの生産を開始したそうだが、
現在、日本よりも何十倍もマスクの重要性が高い米国では、
こういった民間レベルでの様々な取り組みが行われている。

不適切な言いように聞こえるかもしれないが、
私はSPARK R&Dが生産したこのマスクが欲しいと思った。
3Dプリンターで自分で作ったものではなくて。

スノーボードでもサーフィンでも、もちろんオートバイでも、
いま、私の贔屓のメーカーがマスクを作って販売してくれたら、欲しいと思う。
たとえばあのウェアメーカーがデザインしたマスクとか、見てみたいよね?

DOVE SURFING WETSUITSは
1mmウエットスーツ素材のものを、
マスクではなく「フェイスガード」として発売している
ようだ。
最近のウェットスーツ素材の柔らかさとフィット感は、
使っている人間にはすでに説明不用だろう。
一次ぶんはすでに完売しているということだ。

私はPatagoniaは特に贔屓してないけど、
こういったことに反応しても良さそうに思うがどうなんだろう。
本国あたりではなにがしかの活動をしているのだろうか。

それはさておき、
こういう活動って私のようなモノ好きには相当響く。
アメリカってバカな国だなあといつも思うけど、
こういうことをノリで真顔のままできちゃうところとか、とても素敵だと思う。

こういったニュースに触れて「これからもSPARK使っていくぜ!」とか、
すぐに思っちゃう私も相当な単細胞ですが。

※今回は予告とは違い、急遽こちらの記事をポストさせていただきました。
 本日を予定していた記事は、また来週にでもポストさせていただきます。


_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ さて明日の土と雪と:は _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
週末には外出自粛要請が出されたとある平日。
あえて映画館に行ってみたのは、多くの新作映画が公開延期になる中、
予定通りに公開に踏み切ってくれたことへの感謝の気持ちもあったから。
  

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2020.04.09 | コメント(0) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

Vectorglide GENIUS 168 Split

2020_0302-60.jpg

オガサカがスプリットボードを発表してから、
ずっと気になっていたのが、Vectorglideのスプリットボード登場の可能性。

オガサカFacetの実機を見る度に、ジャパンブランドの工業製品として
胸を張れる品質の高さを感じていただけに、
この品質感でもって、Vectorglideのスプリットボードが完成したら・・・と、
勝手に妄想は膨らんでいた。
(オガサカ製だと勝手に信じて書いてます)

もちろんオガサカのブランドに対して他意などないが、
できることなら、この高品質をお気に入りのブランドで味わえたらと願うのは、
悪い想像ではないだろう。

オガサカ工場謹製の『STINGRAY CHOPSTICK』なんてあったら、
それなりに高額になっても買う気マンマンなのですが、
そういうわけにもいかない大人の事情がありそうなので、
子供の私は諦めるしかなさそう。

もちろん私の中ではGentemstickと並んで
Vectorglideの存在感も小さくはない
個人的に期待していた『Mark lll』のスプリットは
少なくとも再来季以降のお楽しみのようだが、
2021年モデルとして『GENIUS』のスプリットバージョンの予約が開始された。

たぶん、どこかで実機を目の当たりにしたりすれば、
勢い余ってしまいそうなのですが、残念というか、有り難いというか、
こういったアイテムは店頭に並ぶことがまずない
(一番に接触の可能性が高いのは、石井スポーツのカスタムフェアなのでしょうが、
 新型コロナの影響できっとやらんだろうし)。

それ故に実機を確認せずに「エイヤッ」と行く勢いが要るわけですが、
スプリットボードは今シーズンまったく使う機会に恵まれていないこともあり、
そこまでの必要性も感じられていないのが実状だ。
先日お知らせしたBurton Resonator Powsurf
 金額がほとんど同じなのは何かのサインか・・・)

こうして記事にしているくらいなので、
私的には待ちに待った逸品だったはずなのですが、
なんとも勢いを削がれてしまっている。
無駄遣いが抑制されるのは結構なのですが、
心の需要強壮の意味でも、
無理矢理にでもバックカントリーに出ないとイカンな。と、
思う今日この頃。

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ さて明日の土と雪と:は _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
全米の差別の実態は、日本人が思う以上に残酷で冷酷だ。
そして、人種差別に並ぶ差別意識として、
昨今は性差別がかの大国を揺らしている。
そんなアメリカを今を強めに感じられる映画『スキャンダル』のお話です。
  

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2020.03.26 | コメント(2) | トラックバック(0) | スプリット・ボード

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